学校転移﹣ひとりぼっちの挑戦者﹣

空碧

文字の大きさ
85 / 125

84話 接触⑥

しおりを挟む
「ふむ、全部で100人程度か」
「ち、治療して頂けるのですか?」
「安心したまえ、これくらいならば問題ないよ。
【治癒魔法:範囲治癒エリアヒール
 …おや?この子は?」
「あ、彼女は友人を庇ってこのような姿に…」
「ふむ、左足と右腕、それに胴を切り裂かれている…よくこれで生きていたね」
「か、看護師を目指していたので止血はなんとか…それと、包帯を守谷くんに頂いたので」
「包帯みたいなマジックアイテムもそこまで万能ではないのだけれどね。まぁ良い。死なずに済むならよいことだ。離れていて」
「は、はい!」
「これは治癒魔法じゃちょっと厳しいかな。それに、血が固まりはじめている…うーん、仕方ない。ちょっと集中するから邪魔しないで。
【〔闇魔法×治癒魔法〕血流操作】
これで一先ず血液は問題ない。造血は出来ないから、それはもう後回しでいいかな。骨…もいくつか掛けているね」

これはどうするか…破片を取り除く必要はあるが…念力、念力みたいな力があれば動かせるか。

「この子の血液型って分かるかい?」
「あ、A型です」
「じゃ、A型の子を呼んでくれるかい?献血に協力してくれる子で」
「わ、分かりました!」
「俺たちも手伝おう」
「じゃ、悪いけど2人で音楽室にある調薬の器具を持ってきてくれるかい?」
「「分かった!」」
「ええっと…属性は…無属性でいいや。魔力で物質を操作するイメージだけで十分かな。
【念力】
えーっと…おっと、血が動き出している。
【〔結界魔法×治癒魔法〕擬似血管】
これで一先ず血の流れは大丈夫。うん、他に異物はないから、先に聖魔法で【浄化】して…結界で周囲も浄化したあとに新鮮な空気で保たないとね。
【聖魔法:肉体修復】」

まずは骨…次に血管、そして肉体を再生していく…魔法の影響が大きい為、後で魔力の性質を取り除く必要がありそうだ。

「うん、とりあえずこれで死にはしない。異常もないね」
「つ、連れてきました!」
「ちょっと待ってね。今仮拠点から調薬の器具を持ってきて貰っているから」
「は、はい!あの…彼女は大丈夫ですか?」
「うん、問題ないよ。あとは回復を待つだけだ。ただ、傷は治したけれど、彼女の肉体に膨大な魔力は負荷が掛かるから、それを後で取り除く必要はあるし、造血もしないといけない」
「ん…ここは…なっ、狼!?」
「安静に。ここは体育館だ、大丈夫だよ。【聖魔法:精神安定リラックス】」
「…て、敵じゃない?」
「ああ、敵じゃないよ。ひとまず肉体は治したけれど、まだ安静にね」
「腕と足は…ああ、やはり…」
「それは後日。胴を治すだけでも君の体にはすごい負荷がかかるからね」
「な、治せるのですか!?」
「安心して、ちゃんと治すよ」
「はぁ…はぁ…と、取ってきたぞ!」
「うん、それじゃあ一先ず君の身体に余分に残った魔力を回収しよう」
「?、魔力操作を失敗したのか?」
「失敬な、私に限ってそのようなことはないよ。彼女の肉体を再生するのに、膨大な量の魔力を使ったから、肉体に魔力が浸透しているんだ。
多少ならば問題ないけれど、過剰摂取をすると魔力酔いになるんだ」
「へぇ、そんなのもあるのか」

彼は念力で器具をそれぞれ動かし、魔石の魔力を全て放出して空の魔石にしたあと、それを触媒に魔力に関連する薬草でポーションを作った。

【魔失薬﹣B】
服用することで体内に残る魔力を排出する薬

「これを服用して」
「は、はい」
「【鑑定】…うん、これで大丈夫だね。さぁ、それじゃあ少し輸血をしよう。【結界魔法:保存結界】
【聖魔法:浄化】【血流操作】
うん、協力ありがとうね。これで大丈夫だ」
「あの、感染とか大丈夫なのですか?」
「聖魔法の浄化効果でそこら辺は大丈夫だよ」
「な、ならよかったです」
「ある程度は動いても大丈夫だけど、当分は安静にね」
「分かりました」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。

タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。 しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。 ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。 激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。

スライムに転生した俺はユニークスキル【強奪】で全てを奪う

シャルねる
ファンタジー
主人公は気がつくと、目も鼻も口も、体までもが無くなっていた。 当然そのことに気がついた主人公に言葉には言い表せない恐怖と絶望が襲うが、涙すら出ることは無かった。 そうして恐怖と絶望に頭がおかしくなりそうだったが、主人公は感覚的に自分の体に何かが当たったことに気がついた。 その瞬間、謎の声が頭の中に鳴り響いた。

真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます

難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』" ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。 社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー…… ……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!? ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。 「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」 「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族! 「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」 かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、 竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。 「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」 人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、 やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。 ——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、 「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。 世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、 最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕! ※小説家になろう様にも掲載しています。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生

西洋司
ファンタジー
妙齢の薬学者 聖徳晴子(せいとく・はるこ)は、絶世の美貌の持ち主だ。 彼女は思考の並列化作業を得意とする、いわゆる天才。 精力的にフィールドワークをこなし、ついにエリクサーの開発間際というところで、放火で殺されてしまった。 晴子は、権力者達から、その地位を脅かす存在、「敵」と見做されてしまったのだ。 死後、晴子は天界で女神様からこう提案された。 「あなたは生前7人分の活躍をしましたので、異世界行きのチケットが7枚もあるんですよ。もしよろしければ、一度に使い切ってみては如何ですか?」 晴子はその提案を受け容れ、異世界へと旅立った。

【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

処理中です...