学校転移﹣ひとりぼっちの挑戦者﹣

空碧

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118 神通力2

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意識が混濁としている。肉体も魂すらも感じず、なんとか自我を保っているが、気を抜けば今にもそれすらも消え失せるような感覚だ。見回すような意識を向けても、光すら見えず、見渡す限り真っ暗だ。
 神通力の解放を行う途中だった筈だが…失敗したか?だが、意識があるならばまだ何かできるのだろう…

「昔聞いた言葉に、こういう時の状況があったな。あれは似たような状況なだけで意識ごと陥ったものでは無いだろうが…

"絶望して、壁に阻まれた時、俺は回り道も壁を登るのも意味がないと思った。
何故かって?ハハ、だって考えてもみろよ。回り道をしても、その壁は俺の人生の中で存在し続ける。
壁を登ろうとしても、どこかで落ちるか、登ったとしてもそこから降りれるか分からないし、降りれたとしてもどうせまた壁にぶつかる。
そうだな、例えば壁を越えた先が檻だったとしたら、逆に逃げ場がなくなる。

「じゃあ、お前ならどうするんだ?」

俺なら、壁をぶち壊す。努力するも良し、方向性を変えるも良し、要は限界の壁ってのは自分の気弱さが出した幻だ。

 限界の壁は登るのも逃げるのもまた選択、なれど直面した時、後悔のないよう貫く。

日本には色んな言葉があるだろ。
病は気からだとか、そういう心に関する言葉が無数に存在する。
要は、気をしっかり持てって話だが…
想良、いつかお前が壁に直面した時、この助言を思い出せ。

誠実であれ、意志を持ちて意志を貫け、自分を見失うな。
登るのでも下るのでもなく、ただひたすらに活路を自ら作り出せ。
暗闇に差す光とは、お前自身だ。お前の心が揺れたら光は消え、お前が意志を貫けば自ずと自身が光となり、それが道となる。"

…俺の帰る場所はここじゃない。ルールだか、規律だか、魂だか、命だか…んな事どうでも良い。俺は俺を守り、そして、それを貫く。
服従しろ、闇も光も、全てが俺であり、全てが俺の意志だ!」

自我を強く認識する。その瞬間だ、遠くの方から俺を呼ぶ声が聞こえた。

「…想良、おかえり」
「おう、ただいま」
«ば…馬鹿者!闇に飲み込まれるなとあれほど…!»
「あーうるせぇうるせぇ、これが俺だ。とやかく言われる筋合いはねぇ。それに──」
「想良が俺たちを置いていくなんざ、万が一にもない。こいつは必ず、居るべき場所に帰ってくる。だから心配しなくて良いって言っただろ」
『無事に現世に戻れたようですね!改めて、善を司る熾天使セラフィムです、我が主』
『悪を司る悪魔の王バエルだ、我が主』
「おう、これからよろしく」
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