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《315》初めて

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しりすぼみに告げる。


「優しくして·····」


数秒の沈黙。
そして、

「ぁ·····、ッ?、♡」


何故か、腹の奥で、彼がさらに大きくなった。
締め付けると痛い。
痛いのに、もっと感じたくて、無意識にヨダレが垂れる。
それはゆっくりと動き始めた。


体の奥から長くてごついホースを引き抜かれる感覚だ。

ねっとりと、卑猥な愛撫が続く。
初めの方こそあった痛みは消え去って、静かな部屋には爛れた鳴き声が響いた。


「あっあっ·····あ、ん·····♡」


声を抑えるのも忘れ、体を揺すられた。
怒り狂った凶器を叩きつけられる度、腹の奥がきゅううと締め付けられ、襞から甘い汁が溶けだすみたいだ。

唇から唾液がしたたる。ノワは腰をくねらせ、一心に快楽を受け止めた。


「はんっ♡はぁ·····あっ♡あぁ·····っ~~~♡♡」



何度目かの絶頂を達した。

ドクドクと熱いものが注がれる。
終わったかと思ったが、凶器は再びノワの最奥をえぐった。


「ひぁン♡」


両手をベットに押さえつけられ、逃げ場を失う。

パンパンと響く音に合わせて目の前に火花が散った。


「やっ♡とめて·····──あっ♡や、あんっ♡」


情けない声が漏れる。
出し入れされるたび、下品な水音まで聞こえ始める。恥じらっているのを分かっているかのように、彼はわざと、大袈裟な音を響かせた。


「あんっ♡あっ、ぁ、あ♡──んっ·····」


感じるのは、肌がひりつくほどの視線と、潰されてしまいそうな重圧感だ。
喰われるかと思うほど執拗な淫行は、数時間にわたって続いた。


「も、いや·····♡」


拒絶する声は自分でも驚くほど甘い。

愛撫に全身を舐め尽くされる。
身体中の力が抜け、骨が砕けたみたいに動くことが出来なくなっても、彼はじっくりとこちらを味わった。















「人を探してる」


ことが終わってから、イアードは言った。


「·····人を?」


ノワの鼓動が跳ねる。
窓辺に腰掛けた彼は、また、遠くを眺めていた。


「俺の事を振り回すやつだった」


ほんの少し寄せた期待は、あっけなく裏切られた。

身勝手で、偉そうで、実際偉いイアード。
そんな彼が他人に振り回されるなんて、想像もできない。


「その人のことが、好きだったの」


愚かにもそんなことを聞いてしまう。
答えは聞きたくない。

耳を塞いだ方がいい。


「誰よりも愛してた」


彼は何度も口付けを交わした唇で、呟いた。


「今も愛してる」





























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