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〖第八話〗
しおりを挟む目の前でチカチカと火花が散った。
腹の奥で、じんわりと熱が広がる。
強烈な快感が、ネロを襲った。
熱い熱が打ち付けられた。
乱暴に打ち付けられたイヴァンの熱棒が、ふと動きをとめる。
浅いところを舐めるように撫で上げられる。ネロの喉は「くひ」と弱々しく鳴き声を上げた。
「どうして欲しい」
ネロ、と、低い声は、初めて名前を呼んだ。
「あ·····っ?♥·····ん·····」
悩ましげな視線がイヴァンを見上げる。ネロはそっと吐息を零した。
「ぁ·····おく·····っ」
「何だ?」
彼の低い声さえ、快楽の材料になるようだ。
ネロは甘ったるく鳴きながら、必死に訴える。
「ぁん·····ぅ♥なか、ぁ····っ」
文章を構成できないほど、頭の中は惚けていた。
腹の奥の疼きは、留まることなく激しくなってゆく。最初の痛みよりもずっと耐え難かった。
「····──あぁっ!?♥」
ずぷんっ、と、重たい音がする。
奥を叩かれ、ネロは呆気なく射精した。
「勝手に果てるな」
「ひぃ♥」
暴力的な快楽だ。おかしくなってしまいそうなのに、もっと欲しくてたまらない。
「···っ?ひ、あっ♥なんか、きちゃ····っ♥」
ネロは何度も彼の名前を呼ぶ。
「イッていいぞ」
「あ·····~~~♥」
締め付けたナカは、一瞬緩んだ後、可笑しくなったように強弱を繰り返した。
「·····っ」
奥へ押し付けられた肉棒から、ドクドクと熱いものが注がれれる。
イヴァンのモノが引き抜かれても、ナカは白濁を味わうように未だ強弱を繰り返していた。
「ん·····♥」
熱い呼吸を繰り返す。身体からは力が抜けていった。
顔のすぐ横に、イヴァンの手が置かれた。
近づいてきた彼の口元に、無意識の中期待を寄せる。
半開きになった唇へ、イヴァンの吐息がかかる。
期待はあっけなく打ち砕かれた。
当然、唇に温もりが当たることは無い。彼はベッドサイドから真新しいタオルを取り出すと、それで自身の指先を拭った。
「んっ·····」
支えられて上半身を上げる。孔から、ドロリと濃い白濁が漏れだした。
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