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🍸47.音信不通🍾
しおりを挟む勝手に浅ましい男に仕上げられた気分だ。
そして、押し倒されて震える彼を見下ろした時の不埒なザワメキが、正しくそれを肯定するようで許せなかった。
「あの·····すみませんでした」
「·····へ·····?」
「いや、いくら不満があったからといって、押さえ付けて一方的に責めたてるなんて、どうかしてた。謝ります」
ミチルは何故かいつも怯えた目をしてる。
それではだけた肩を隠すように毛布を引き寄せるから、まるで本当にこっちが酷いことをしたみたいだ。
「寒いならなにか着てください」
おまけに無口で、何を考えてるのかさっぱり分からない。
次にはひょいとベットを降りてシャワールームへ向かうのだ。
「へんな奴」
シンヤは誰にともなく呟いた。
しかしそんな感想を持ったのは、シンヤだけではなかった。
ミチルも同様だ。
基本的に皮肉しか言わない男だと思ってたら、いきなりキレ出したり、武力行使に出たり。しおらしく謝られたって騙されてやるもんか。
戻ってきたら、部屋にはコンビニの弁当が置いてあった。食べ物に罪は無いので完食して、1人になった部屋で寝コケたりぼーっとしたりを繰り返していたら、すぐ夕暮れ時になった。
外から、軽快なクラクションの音が響いた。
下に1台の車が止まってる。
窓から見下ろしてみたら、もう一度クラクションが鳴った。
降りてこいということだ。
「乗りなさい」
車の中にいたのはダンだった。
昨日と変わらない髪型、冷めた表情。スーツや腕時計は、よく見ると昨日とは違っている。
「仕事だ」
今日は店に出勤しなくていいって行っていたじゃないか。
ということは、プライベートの方か?
しかし時間帯はホストクラブ開店間近。キャストが自分に構っている暇もない。
「どこにいくの·····?」
向かっているのは有楽町方面だ。
信号が切り替わる。
走り出すのと一緒に、ダンが口を開いた。
「ノエルが音信不通だ」
あの日から、電話にも出なければ、無断欠勤を繰り返しているという。
「メッセージはおそらく開いてすらいないだろう」
宣言したとおり、彼はディアブロを辞めるつもりだとダンが言う。
もしかすると、もうとっくに辞めたつもりなのかもしれない。
No.2の消失。
どれだけの損害か計り知れない。
「君はノエルに酷く気にいられていたようだ」
「!」
思い出したのは、キッチンでの出来事。
後ろから閉じ込めるように身体を触られて、いやらしい指の動きが口内をかき混ぜた。
それで、契約内容も身体のことも知らないはずの彼は、硬く盛り上がった熱を────。
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