骸の王~異世界勇者召喚に巻き込まれました。骸を使ってしたたかに生きていきます。

パブロフ

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3章

98話

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撒いたチラシの効果がでたのか夜襲は無かった。

一郎は朝から骨のドラゴンを召喚し長距離移動に困難なけが人や体力の低い老人や子どもを優先的に移動させる。

そして、リバーウッドにいるのネイガー学長とアルビーに協力の依頼を書いた文を鳥の脚に結んで連絡を取る。

総勢100人程移動が終わりこちらはジェノサイトの傭兵団の精鋭50人と難民約100人になった。

ここまでくれば護衛しながらの移動は可能である。

先程届いたリバーウッドに送った鳥の返事から頼もしい内容も届いた。

彼らは物資を南の砦まで運んでくれる手はずになった。

「おい先生言われた通り台車作ったが次はどうするだ?」

後半手持ちぶたさにしていた難民とジェノサイドの傭兵達に頼み板に車輪をつけた荷台を大量に組み立てして貰った。日本でいう大八車である。

本来ならば職人が時間をかけて作らなければならない。

しかしこの世界では形状変化のできる錬金術のお蔭で作業は比較的容易だ。
難民の中に職人と錬金術士がいたのが作業スピードの拍車を掛けた。1日ほどで10台ほど完成した。

次にジェノサイドの傭兵団達のマジックバッグ持ちにかさばる荷物を入れる。

そして荷台に住民を乗せスケルトンホースを召喚し荷台にくくりつける。

最後にスケルトンゴブリンを20体ほど召喚して殿とのに十字に組んだ枝に上着と帽子を括り付けたカカシを持たせ、野営地を歩かせた。

そして難民を乗せて一郎達はワイルドランスを後にした。

数時間後カイン達ようやく異変に気がついた様で斥候を出していたがとき既に遅し、鉄条網はワイルドランスから見える面を残してあるだけ跡はもぬけの殻となったテントとスケルトンゴブリンだけだった。

一方一郎達は骨の馬がの引く馬車の列がひた走る。

カイン達が追って来たとしても、ワイルドランスの馬は廃村内中を歩き回った結果多くても50匹追ってきたら返り討ちである。

途中モンスターが襲ってくれば進行速度も遅くなるのだが広域偵察からのイオウダケのコンボで戦闘は極力避け、移動の速度を上げた。

最低限の休憩と昼夜問わずの移動を行い。本来4日ほど掛かるセントフリー迄の道のりを2日で移動した。

予定されていない避難民の移動ではあったが、以前の護衛の経験が活かされ、死傷者なく出来たのが幸いである。

ジャンヌとジェノサイドの協力がなければこうも上手く出来なかったのは言うまでもない。

一同はセントフリーの外壁付近の川辺で野営を行う。ここでジャンヌは難民に選択迫った。セントフリーで生活をやり直すか、新天地のジャンヌの収める国で生活するかである。

彼女は助けたことに対する見返りを求めず、難民個々の意思を尊重する様だ。

難民の中にはカインの口車に乗せられてワイルドランスで無理矢理生活させられた人もいる。新天地の生活は精神的に難しい人いるからである。

「新天地に向けての出発は明日にしたいと思います。今夜は外ですが 無事セントフリーについたことをみんなで祝いましょう」

ジャンヌの話が終わるとセントフリーで食材を買ってきた傭兵も帰ってきてバーベキューを始める人々であった。
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