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4章
104話
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マッチの件はジャンヌにも報告し、アルカディアの商業ギルドと共同で工房を作り普及させることが決まったそうだ。
マッチに必要な火薬の配合は、国の機密事項にするようだ。
生産体制や販路は一郎のとって専門外である。
他にもやる事があるので、ジャンヌ達に丸投げすればこの国の経済が向上するだろう。
目下の問題は陸路の安定である。
定期的にリバーウッドやセントフリーから、商人がやってくるようになっていた
鉱石や食料を輸入し、モンスターの素材やポーションを輸出している。
傭兵ギルドの依頼もモンスターの護衛や狩猟の依頼などが多い。
アルカディア軍の内外の治安を優先して行なっている為、護衛任務まで手が回らない状態であった。
その結果、傭兵ギルドではアルカディアへの護衛依頼が消化出来ていない状況である。
この土地は魔力の含んだ水のおかげで、動植物の成長が早い。
作物を育てるのにはいいのだがその影響で、モンスターの繁殖スピードも早い、
盆地内部の侵入はしっかり守りを固めたので安全だが、周囲の森は未だモンスターの巣窟になっている場所も多い。
今後のことを考えると、空路だけでなく陸路の運搬手段がある方が望ましい。
一郎は久し振りに息抜きでバーテンダー姿でビアーズ酒場で手伝いをしていた。
ここでは色々な人と話ができ情報が行き交う。
もしかしたら雑談の中に良い考え浮かぶかもしれない。
そんなことを考えながら、賑わってる酒場の一画でカクテルを作る。
アルカディアは治安も良好働き口も多いことから安心して生活ができる。
建物も正門を中心に建物ができ始め人の移動も活発になってきた。
アルビーはこちらでも携帯食料の販売を行い女性達の生活を安定させようとしていた。
「おっ先生さんは今日はバーテンダーか!いつもの頼んだ」
「久しぶりですシウバさん。いつものモヒートですね。かしこまりました」
一郎は流れるような動きで、カクテルを作り出す。
程なくして、キンキン冷えたグラスに清涼感にあふれたハーブとライムが浮かぶモヒートが出来上がる。
湿度の高いすっきりとした喉ごしのモヒートはアルカディアでは人気のカクテルであった。
シウバは出来上がったカクテルで喉を潤すと、つまみの塩を振った乾燥させた木の実を口にしながらながら話し始める。
内容は盆地周辺の森の状況や、国の軍事に関わることなのだが、周囲はいつのまにか元ジェノサイドの兵で席が埋まっていた為問題はないのだろう。
彼らは任務終わりなのか豪快な肉料理を食べていた。
アルカディアの正規軍になってからは、国民の見る目も重要なので、防具に統一感があり見た目は落ち着いた。
国民の生活を守る職業ともあって尊敬されるようになっていた。
それも彼らが人の為に、命を張って活動した事が、正当に評価されてのことである。
最近では国内の仕事も増えたことから妻帯者も出てきたとのことで微笑ましい。
「まぁ、最近は先生さんの提案通り、小隊にわけて国の防衛をしているから安定しているが、いかんせん人手が足りないな。
行商人の護衛になると近くのセントフリーで往復1週間人がいなくなるから中々人が避けない。正直森の周辺は凶悪なモンスターが多いからそれなりの実力でないと任せられないから問題だ」
やはり問題は正門から周囲の森を抜ける区間であった。
そんな話をしている酒場の一部がざわついた。
今や一国の主人であるジャンヌの登場である。
一応護衛はいるのだが民衆のいる酒場にくるのはどうなのだろうか?
「あらシウバさんもこちらにいたのですね」
「あぁ今先生さんと話をしていたところさ女王さんがここにくるとは珍しい」
「えぇ、先日のマッチのお礼が言いたくて、一郎さんに会いにきました」
「いえいえこの国の経済が潤えば私にも利益があるので嬉しい限りです」
アルカディアにしかない名産や商品ができれば、自国に宣伝になる。
魔法や技術を学ぶ学校の宣伝を行えば、知識を学びたい人がやって来る。
そこで優秀な人材を国の研究機関に勧誘し、さらなる技術の発展を行う。
そして彼らは気付くだろう。
口先だけの傲慢な貴族や選民意識を植え付ける教会が主権を握っているセントロイスの異常を…
長期的な戦略を着実に進める一郎であった。
マッチに必要な火薬の配合は、国の機密事項にするようだ。
生産体制や販路は一郎のとって専門外である。
他にもやる事があるので、ジャンヌ達に丸投げすればこの国の経済が向上するだろう。
目下の問題は陸路の安定である。
定期的にリバーウッドやセントフリーから、商人がやってくるようになっていた
鉱石や食料を輸入し、モンスターの素材やポーションを輸出している。
傭兵ギルドの依頼もモンスターの護衛や狩猟の依頼などが多い。
アルカディア軍の内外の治安を優先して行なっている為、護衛任務まで手が回らない状態であった。
その結果、傭兵ギルドではアルカディアへの護衛依頼が消化出来ていない状況である。
この土地は魔力の含んだ水のおかげで、動植物の成長が早い。
作物を育てるのにはいいのだがその影響で、モンスターの繁殖スピードも早い、
盆地内部の侵入はしっかり守りを固めたので安全だが、周囲の森は未だモンスターの巣窟になっている場所も多い。
今後のことを考えると、空路だけでなく陸路の運搬手段がある方が望ましい。
一郎は久し振りに息抜きでバーテンダー姿でビアーズ酒場で手伝いをしていた。
ここでは色々な人と話ができ情報が行き交う。
もしかしたら雑談の中に良い考え浮かぶかもしれない。
そんなことを考えながら、賑わってる酒場の一画でカクテルを作る。
アルカディアは治安も良好働き口も多いことから安心して生活ができる。
建物も正門を中心に建物ができ始め人の移動も活発になってきた。
アルビーはこちらでも携帯食料の販売を行い女性達の生活を安定させようとしていた。
「おっ先生さんは今日はバーテンダーか!いつもの頼んだ」
「久しぶりですシウバさん。いつものモヒートですね。かしこまりました」
一郎は流れるような動きで、カクテルを作り出す。
程なくして、キンキン冷えたグラスに清涼感にあふれたハーブとライムが浮かぶモヒートが出来上がる。
湿度の高いすっきりとした喉ごしのモヒートはアルカディアでは人気のカクテルであった。
シウバは出来上がったカクテルで喉を潤すと、つまみの塩を振った乾燥させた木の実を口にしながらながら話し始める。
内容は盆地周辺の森の状況や、国の軍事に関わることなのだが、周囲はいつのまにか元ジェノサイドの兵で席が埋まっていた為問題はないのだろう。
彼らは任務終わりなのか豪快な肉料理を食べていた。
アルカディアの正規軍になってからは、国民の見る目も重要なので、防具に統一感があり見た目は落ち着いた。
国民の生活を守る職業ともあって尊敬されるようになっていた。
それも彼らが人の為に、命を張って活動した事が、正当に評価されてのことである。
最近では国内の仕事も増えたことから妻帯者も出てきたとのことで微笑ましい。
「まぁ、最近は先生さんの提案通り、小隊にわけて国の防衛をしているから安定しているが、いかんせん人手が足りないな。
行商人の護衛になると近くのセントフリーで往復1週間人がいなくなるから中々人が避けない。正直森の周辺は凶悪なモンスターが多いからそれなりの実力でないと任せられないから問題だ」
やはり問題は正門から周囲の森を抜ける区間であった。
そんな話をしている酒場の一部がざわついた。
今や一国の主人であるジャンヌの登場である。
一応護衛はいるのだが民衆のいる酒場にくるのはどうなのだろうか?
「あらシウバさんもこちらにいたのですね」
「あぁ今先生さんと話をしていたところさ女王さんがここにくるとは珍しい」
「えぇ、先日のマッチのお礼が言いたくて、一郎さんに会いにきました」
「いえいえこの国の経済が潤えば私にも利益があるので嬉しい限りです」
アルカディアにしかない名産や商品ができれば、自国に宣伝になる。
魔法や技術を学ぶ学校の宣伝を行えば、知識を学びたい人がやって来る。
そこで優秀な人材を国の研究機関に勧誘し、さらなる技術の発展を行う。
そして彼らは気付くだろう。
口先だけの傲慢な貴族や選民意識を植え付ける教会が主権を握っているセントロイスの異常を…
長期的な戦略を着実に進める一郎であった。
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【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
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