骸の王~異世界勇者召喚に巻き込まれました。骸を使ってしたたかに生きていきます。

パブロフ

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1章

28話

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セントロイスの貴族side

最近はめっきり入ってくる金が減ってきた。

人手不足で街の外はモンスターが多くてなかなか遠くに狩猟に行けない。

この時期は鹿が脂が乗ってていい時期なのにむしゃくしゃする。

昔は定期的に首都からきていた行商人の集団も月に1度くるかどうかだ。

おかけで首都の美術品やいい酒が入らなくなって楽しみがなくなって困る。

暇つぶしに傭兵ギルドからくる簡単な討伐依頼報酬を釣り上げて小銭を稼ぐ程度だ。

どれもこれもあの闇魔法使いのもやしみたいな男のせいだ。

あの男はどうやらギルドに拠点依頼を出して隣の国に亡命したらしい。

それをきっかけにこの街は徐々に寂れたような気がする。

力のある傭兵は商人の護衛依頼で出て行ったきり帰ってこないし、街中の商人も減ってきて巻き上げられないし全くどうなっているんだ。

そういえば最近教会が離れる住民を引き止める為、広場で定期的に集会を行なっている。

ヒューマンは優れた選ばれた人種で女神の加護があるみんなで団結しよう。

この難局は神が私たちの信仰を試す試練であると・・・。

教会の言うことは大体正しいセントロイスの貴族は王族貴族全てヒューマンであり優秀なのだ。

獣混じり獣人や泥臭いドワーフなど話にならん、エルフは傲慢なので奴隷にして、その自惚れた精神をへし折ってオモチャにするしか使い物にならない。

そしてヒューマンの中でも貴族はさらに特別で何をしても許されると言うことは間違いない。

今日の夜の社交界の場では貴族仲間とやなことを忘れて飲み明かすかな・・・・

夜の飲み会で聞き捨てならない情報が流れた。

なんと、モハべ共和国から帰ってきた行商人が話すに山向こうの森の中にあった村が急発展しているようだ。

そのは種族の差別なく豊かに暮らしているらしい。全くふざけた話である。

こちらは日々つまらない毎日を送っているのに隣の国が豊かになっているだと、こんな不公平なことがあるものか!

しかも向こうはリザードマンやラミアなどモンスターも街中で住んでいるらしい。嘆かわしい・・・ラミアは上半身が美人ぞろいとのことなので一匹くらい手に入れても良いがリザードマンなんぞ川の魚を横取りするトカゲでしかない。

絶対にこちらの街が寂れたのはその森の中の村のせいだ。
こちらの資源をとったのは許されない。

取り返さなければ・・・前から隣の国を粛清しようとしていた教会と手を組んで徴収するのが良いだろう。

ついに首都から増援の先発隊が到着しその数200名の騎兵部隊の精鋭だ。後から2000人の貴族と教会の兵からなる本体もやってくる。

こちらの街も傭兵と貴族をかき集めれば1500ほど人ある。これならば一つの村を襲うのは簡単だ。

そしてさらなる朗報としてギルドから面白い依頼が舞い込んでいるそうだ。

なんと以前出て行った闇魔法使いから、以前オークの砦に住み着ている謎のアンデッドモンスターの討伐依頼だそうだ。事前の調べてあちらは200体程度のオークゾンビが中心おそらく以前、私たちが倒したことにしたオークの死体をゾンビ化したのだろう。

街にいる戦力を集めて数でおしつぶせは事足りる。

隣の国を通る際にどうしてもあの砦の近くを通るので、今のうちに障害を取り除いたほうがいいだろう。

モンスターを討伐した後は依頼主の闇魔法使いから絞れるだけ絞りっとて小銭を稼ごう。

そしてその後は本隊と合流して隣のモハべの村の襲撃だ。今から楽しみで仕方ない。
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