骸の王~異世界勇者召喚に巻き込まれました。骸を使ってしたたかに生きていきます。

パブロフ

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2章

51話

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「今回はエクスプロのジョーンズさんと一郎さんが依頼を受けるということで話を進めたいと思います。
明日正式な依頼を出しますのでよろしくお願いします」

険悪な雰囲気になりつつあった為、傭兵ギルドの代表は早めに会議を終わらせた。

一郎はエクスプロのジョーンズと今後の話し合いと親睦を深める為、おそらくまだ宴会をやっているであろう新居に案内しようとした途端、後ろから声をかけられる。

「先生さんよぉ~まだ話は終わってねぇんだよ無視してんじゃねぇよ!」

「いえ先ほど話は終わりました。これからは私とジョーンズさんの間で依頼報酬の話であってシウバさんは関係のないことです」

「だから俺が納得してないねぇんだよ」

「あなたを納得させる?意味がわかりません。
私があの場にいたのは傭兵ギルドの職員から呼び出しがかかり参加しました。
参加基準は傭兵ギルドに質問してください」

「アイアンの分際で何いってやがる。お前以外はブロンズ以上の実力の持ち主が集まってたんだよ」

「あぁそうだったんですか良かったですね。それでは」

一郎は半ば無視して傭兵ギルドの近くの自宅に向かう。

シウバはなんか叫んでついてきているが聞こえない。


自宅前はついに近隣の住民も巻き込んで飲み会始めてる。

自宅の前にも机出して飲んでる人がいる。引っ越し初日で自宅がカオスである。

そして自宅の入り口によくわからん垂れ幕が……

((アルビーと一郎の愛の巣!新居お披露目会))

????なんだこれは????

いつ同棲が決定した?

確かに開拓村で見学会ついでにデートはしたがそこまで発展していないはずだ。

なぜこうなった?

自宅の入り口の前で固まる一郎。

すると酌をして廻っていたアルビーが一郎達の存在に気がつく。

「あらシウバ君にジョーンズさん。ここが妾と一郎の愛の巣です。今後ともよろしくお願いします」

「うっ…噂は本当だったのか」

一郎がふと声のする方を見ると涙めのシウバが……

「うっ…ウソだアルビーの姉さんがこんな先生野郎とできてるだなんてウソダァ~~」

なんか叫んで走り去っていった。

シウバが絡んできた理由がわかった様な気がします。

「アルビーさんやちょっとついてきてくれるかな?」

「えぇもちろんですとも」

一緒に連れてきたジョーンズさんの存在を忘れて一郎はアルビーを2階に連れ出す。

「説明してくれるかな?」

「えぇ一郎さんが家の鍵を妾に渡し後は頼んだ。すなわちプロポーズですよね?そして新築祝いは二人の仲のお披露目会になりました」

「いやいやこの場を頼んだっということだったのだが…」

「そう言われましても妾も引越しすませちゃいましたし、どうしましょう」

そういえば2階には見覚えの無い花瓶や照明がついている。

近くの扉を開くとキングサイズのベッドと衣装ダンスが置いてある。

もちろん一郎の記憶に無い家具である。

「まぁこんな日も高いうちから大胆な一郎さんだこと…」

一郎、ドアを閉じる。

よし、見なかったことにしよう。

「とりあえず今度依頼を一緒に受けるジョーンズさんと話があるから、同棲の話はみんなが帰ってからにしよう」

「わかりました。夫の仕事の邪魔にならない様にみなさんをもてなすのは妻の役目ですものね」

「あぁ、とりあえず今はそれで頼んだ」

半ば強制的に同居が決まった一郎はおいてきたジョーンズのところに向かう。

ジョーンズは周りの雰囲気に溶け込み一杯やっている。

「よっ旦那見せつけてくれますねぇ~羨ましい。
まさかリバーウッド酒場ラミアの女主人と同棲だなんてやることやってますねぇ~」

「HAHAHA、それは向こうに置いといて依頼の役割や計画、報酬について話し合いましょう」

その後酒を飲みつつ依頼の役割について話す。

エクスプロは総勢10人の小規模の傭兵団である。

その主な仕事が採取の難しい森の奥の資源であったり、

古代の遺跡の調査探索など、要は一攫千金のトレジャーハンター集団である。

今回の依頼はを受けた理由は、以前開拓村の場所探しの依頼を受けた時に偶然発見した遺跡
を調査する費用に充てたいそうだ。

「なるほどそれでは私の報酬は諸経費と人数分で割った一人分でいいですよ。
その代わり遺跡の調査の時私も手伝わせてください」

「えっ旦那そりゃ共同というよりも助っ人の扱いですぜ。命をかけるには安すぎます」

「いえいえアイアンの傭兵一人雇うと思えば多いくらいです」

「普通ならそうかもしれませんが旦那はスペシャルですからね。

風の噂であのセントロイスの正規軍一人で戦って勝利したとか…」

「あぁそんなのは風の噂です。私は骸を使ってゴブリンを駆逐するくらいしかできませんよ」

「またまたオークの軍団も非公式で倒してるのは知ってますよ?

旦那がミアの姉さんと飲んでた時に同じ酒場で仲間と飲んでましたから(笑)」

ジョーンズは口振りとは違いかなりの切れ者の様な気がする。

その後一郎の取り分は一郎の提案+途中で倒したモンスターの素材の買取費用半額となった。

さてこれからもう一つの問題に取り掛かるか…
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