骸の王~異世界勇者召喚に巻き込まれました。骸を使ってしたたかに生きていきます。

パブロフ

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2章

61話

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一郎の扱いはエクスプロのおかげで一気に変わった。

あのエクスプロの仕事仲間ということで株が上がった様だ。

そしてそれとは別にリバーウッド発展の立役者の「骸使いの一郎」として知っている者いた。

なんでもスケルトンを召喚して土木工事を行う変わった傭兵として一部噂になっていたようだ。

まぁそんな訳で流れでこのロックソルトの防衛戦に参観することが決まった。

報酬は貢献度のによって変わるそうだが、主に外壁の防御と穀倉地帯を占領しているモンスターの大軍の退治である。

一郎はリバーウッド依頼を含めると2重受託なのだが緊急依頼の為問題ないとのことであった。

まずは現状の確認である。

エスクプロの威を借りて傭兵ギルドの代表に明日の午前中に緊急集会を開いて貰うことにした。

そして船着場に周辺の海に鉄条網の設置を許可してもらった。

一郎は許可を許可をもらうと翌日の朝泳ぎのとくいなリザードマンや漁師の方々に協力してもらい有刺鉄線を船着き場のと壁の延長線上に海面すれすれに設置を行う。

漁師の方に使い古しの網があるとのことだったので譲ってもらった。

今後の防衛戦に活躍するだろう。

本来なら鉄条網は地上防衛に使用するのだが今回はえげつない作戦で防衛させてもらう。

昼前に各ギルド代表者と街の代表者の話し合いの席が設けられた。

今回は見栄えのするアンナが表立って動いてもらい一郎はあくまでも参謀として参加する。

この街に来たばかりの一郎がしゃしゃり出てくるよりもこの街で活動しているアンナの方が適任である。

そんなこんなで議題は現状と今後の話し合い。

このままでは食料の生産が滞り街が滅びる。

どの位この街が維持できることを知るのは籠城では重要である。

場合によっては近隣の地域から応援をもらう必要があるからだ。

幸いなことにエクスプロのメンバーがリバーウッドに報告に行くので増援がもらえるかもしれない。

1ヶ月持ちこたえれば増援は可能だろう。

そして街の食料の備蓄と兵力それに錬金素材の在庫である。

幸いなことに食料は備蓄がある為2ヶ月程度なら大丈夫とのことである。

そして海路は幸い今の所無事な為、補給もある程度可能とのことである。

しかし船の種類は主に漁業船であり貨物船が少ない。

緊急時の海路を使った避難は難しいそうだ。

街の破棄ができない以上、モンスターの排除は絶対条件になる。

モンスター連合軍を撃退し陸路の復旧と農作物の再生産を行えばまだ立て直せるそうだ。

かといって正面からやりあっても消耗戦になるだけ、補給路があるモンスター側に利がある。

ここで一郎は提案する。

別働隊で敵本陣後方の補給路妨害活動である。


ソルトロックの周囲にいるモンスターの補給部隊を教習し補給路を寸断する。

その後穀倉地帯にある食糧庫を攻撃するものであった。

食糧がなくなれば大軍であればあるほど士気と戦力は低下する。

「一郎はどこに食糧庫があるかわかるの?」

「今のところはわかりませんが、モンスターも生物ですから敵の動きを観察すれば自ずとわかるでしょう。

食糧は向こうにとっても生命線なのでおそらく見張りを立てて管理していると思いますよ?」

「ふーんなるほどね。ではその辺は一郎に一任して私は守りの指揮に専念するわ。必要な人材が欲しかったら言いなさい」

「そうですねそれでは錬金ギルドにお願いしてこれを大量に作っていただきたいのですが…」

一郎は鉄条網の道具をマジックバッグから取り出し説明するのであった。
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