オナニー愛好家と肉ディルド

兎卜 羊

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元クソ野郎が肉ディルドになるまで~古町視点

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 情事後の気怠さを身に纏い、僕にトロンとした視線を向けて来る廣邊君を見ない様に素知らぬフリでコンドームを処理する。

 見たらダメだ、見たらダメだ……
 あの状態の廣邊君はヤバい。確実に僕を煽りに来ている。
 まともに見たら、絶対にまた勃つ。
 数年間の不調が嘘の様に絶好調な今、少しの誘惑でも即臨戦態勢に入ってしまうんだよ!

 僕は必死に何事も無いように振舞い対応していたが、廣邊君の方はそんな事はお構いなしに裸体を曝け出したまま、何でも無い顔で僕に話し掛けてくる。
 仕舞いには、僕に向かって発情期のネコの様に尻を向け、可愛く振ってくるのだからタチが悪すぎる。

「あのさ、今度は後ろから突いて欲しいんですけど、ダメ? さっきみたいに、奥をいっぱい突いて滅茶苦茶気持ち良くして欲しいんですけど。ね、お願い」

 廣邊君が邪鬼の無さそうな笑顔でコンドームを差し出し、まるでスポーツの一戦をお願いするかの如く言ってくる。
 言葉も笑顔も軽いのに、目の前に差し出されているアナルは先程まで僕が激しく性器で抽挿したせいでぷっくりと赤く色付き、ローションと腸液でテラテラと光らせている。
 そのうえ、後ろから突いて欲しいと言う期待感からかアナルをヒクつかせ、その下にぶら下がる性器を揺らしていた。
 なんという蠱惑的で煽情的な眺め。これ以上見ていては眩暈で倒れそうだと片手で勢い良く顔を覆った。

 本当にこの子は『セックスはスポーツ』だと思っているタイプなのかもしれない。
 誘い文句から何から何までライトすぎる。
 今日の僕にした様に、いつもこんなに直截簡明ちょくせつかんめいに男を誘っているのか?
 しかも、先程あんなにイきまくったというのに、まだシたいと言うし……まぁ、それは僕としても吝かでは無いのだが。

「廣邊君は、いつもこうなんですか?」
「こうとは?」

 僕の質問にお尻を振りながら「うーん?」としばし考えた廣邊君は、笑顔で僕に振り返り事もなげに肯定して来た。

「うん、概ねそうですね。でも、今日はちょっと羽目を外しちゃってるかも」
「………そうですか」

 なんと言うか……分かってはいたが、とんでもなく性に奔放と言うか、こんなにまで後ろめたさの無い清々しいまでの淫乱な子は初めてだ。
 だったら遠慮する事もないだろう。
 腰を掴み、廣邊君のヒクつくアナルを性器の先で愛撫し腰を進めた。
 ヌプヌプと簡単に飲み込んでいくアナルは先程の行為で十分に柔らかく僕を包み込んでくる。
 廣邊君の浅い所をグニグニと出入りし、前立腺に狙いを定め腰を回しては突いて、とイジメてあげると可愛い嬌声をあげて廣邊君の腰が震える。

「あぁっ、ああん……さっきと…ちがうぅ、んんぅ」
「ん? 良く無いですか? さっきの方が、好きでした?」
「はぅんっ……ちがっ…きもちいい…これも、さっきもぉ……あっあっ、どっちも…すきぃ……あぅ、あ、ああ」

 枕に擦り付ける様に頭を振り、廣邊君が早くも快感に蕩けた声で喘ぎながら悦楽を伝えてくる。
 後ろから俯瞰で眺める廣邊君は、前立腺を捏ねる度に腰をビクビク波立たせ、腰を突き出す様に反らされる背中に劣情を掻き立てられる。
 浅い所で遊んでいた性器をゆっくりと奥へと進め、それと同時に腰を掴んでいた手を脇腹を通って背中へと愛撫する。

「ふぅ…んぅ、あ……おく…あぁ、あぁ、ああっ……すごい、おくっ…ぅぅ、いい」

 ゆっくり奥まで腰を進め、途中、まだ開いていない襞にぶつかった所でまたゆっくりと引き抜いていく。そして、またゆっくり奥へと……
 さっきと違い焦らす様にゆっくりと抽挿を繰り返しながら、脇腹と背中を愛撫していた手を乳首へと這わせ、しばらく触ってもいなかったのに依然尖り膨らんでいる乳首を摘まみ上げた。

「やああぁ!」

 摘まみ、クニクニと指先で捏ねればナカもヒクヒクと蠢き、廣邊君が堪らなく感じている事を教えてくれる。

「乳首が本当にお好きですね。分かりますか? ここをイジメてあげると、廣邊君のナカが気持ち良いってヒクつくんですよ」

 爪先で摘まんだ乳首の先をクリクリと擦ったり引っ掻いてあげると「あああああ」と枕に顔を埋めガクガクと太腿を震わせた。
 今ので軽くイッたらしい廣邊君が、僕の緩やかな腰の動きに物足りなくなったのか、もどかしげに腰を揺すり始める。
 
 感度も良くて快感に従順。そんな廣邊君の反応全てが僕を煽って来る。
 出来る事なら、この廣邊君のイヤらしい姿をもう誰にも見せたくはない。僕だけが廣邊君をいやらしく悶えさせ、僕だけにいやらしい顔を見せて欲しい。
 
 先程から何度も湧き上がってくるこの感情がなんなのか、やっと理解出来た。廣邊君へと向かう見苦しいばかりの独占欲と所有欲の意味する事なんか、答えは一つしかない。
 25年生きて来て向けられる事はあっても、有難いと思った事も無く、寧ろ鼻で笑っていた所詮『恋心』というもの。まさか、自分が誰かにそんな感情を向ける事があるなんて思った事も無かった。
 
 この、青臭い感情に気が付いてしまえば、もう抑える事など出来なかった。

「ふるまち、さん………おねがい…もっとぉ、して……たりないぃ」

 顔を上げ、首だけで振り返り僕に強請ってくる廣邊君に知らず口角が上がる。

「どうして欲しいんですか?」
「オレのナカ…さっきみたいに、はげしく、かきまぜて………おくも…いっぱい、ついて…」
「それで?」
「ふるまちさんので、きもちよくしてぇ…」

 泣きそうな顔で僕に訴えながら、ナカのイイ所へ僕の性器を擦り付けようと自分で腰を揺らす廣邊君の痴態にゾクゾクする。
 充足感と優越感が膨らむのと一緒に僕の下半身も膨らむ。が、残念な事にこのきついコンドームではこれ以上は大きくは出来そうにないのだが。
 しかし、下半身が痛いほど締め付けられるおかげで、切なげに僕の名前を呼ぶ廣邊君の唇を奪い、首筋を噛み、無理やり廣邊君のナカの最奥へ突き開いてしまいそうになるのを押し止める事が出来ていた。

「ふふ、良く言えました、廣邊君。良いですよ、僕のでいっぱい気持ち良くなって下さい」

 廣邊君のお望み通りにバチュンと音を立ててナカを突いてあげる。

「ああっ!あん、ああ……すっご、い…きもちい……はぁあっ、ああんっ、あっ、あっ、いい」

 喘ぎながら「きもちいい」と何度も譫言の様に零し、何度も吐精する廣邊君に煽られた僕は途中自制が効かず、最後の方には廣邊君が泣き声混じりの嬌声を上げていた。
 また、その泣き声に興奮してしまう自分は色々と末期かも知れない。





 こうして思いがけない切っ掛けで隣人である廣邊君と肉体関係を結んでしまい、あまつさえ廣邊君の勢いに負けて『肉ディルド』なるモノになってしまったのだが。

 まず『肉ディルド』ってなんなんだ!
 ディルドって、あの性玩具で所謂、張型と言われる物じゃないのか? もしくはコケシ。
 つまり僕は、生きた大人のオモチャ扱いなのか……せめてそこはセフレじゃ無いのか?……
 しかも、いくら廣邊君に興奮してプッツンしてしまったとはいえ、昔のクソで粗暴な気性が蘇ってしまい廣邊君にアンナ事やコンナ事を!!
 イヤだと言われようと、腰が逃げようと押さえ付けガンガン責め立ててしまった……
 本人は喜んでいたけど、果たしてそれで良いのか?

 それに、僕が盗み聞きしていた事もバレてしまったし……居た堪れない!
 僕は本当になんて事をしてしまったんだぁぁぁぁぁ!!


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