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1 私、貴方の婚約者のマリサですけれども?
「ああ、なんて美しいんだ。貴女は、まるで月光に照らされた一輪の花のようだ。その白銀に輝く髪、青くきらめく瞳、小さく慎ましやかな唇。どれをとっても、いかな高名な芸術家が描いた女神よりも美しい。私とした事が、この様な美しい御令嬢を今まで存じ上げていなかったとは……。私は、一目見て貴女の虜になってしまったようだ。お願いです、私の月光の君。美しい貴女のお名前を教えては頂けませんでしょうか?」
とある公爵家での夜会。一人テラスに出て綺麗な夜空を眺めていた所に一人の男性が現れ、大層仰々しく私の手を取り先程の様な事をツラツラと述べられたのですが……
私、貴方の婚約者のマリサですけれども?
今、婚約者であるはずの私に初対面の挨拶をされているこの方は、エリック・エルヴェ・ミュラトール伯爵令息。
私とは婚約して5年となりますのに、今日の私を婚約者だとお気付きにならないなんて。ましてや、婚約者がいる身で女性を口説くだなんて。ねぇ?
随分と、私を軽んじていらっしゃるようですわね。
とある公爵家での夜会。一人テラスに出て綺麗な夜空を眺めていた所に一人の男性が現れ、大層仰々しく私の手を取り先程の様な事をツラツラと述べられたのですが……
私、貴方の婚約者のマリサですけれども?
今、婚約者であるはずの私に初対面の挨拶をされているこの方は、エリック・エルヴェ・ミュラトール伯爵令息。
私とは婚約して5年となりますのに、今日の私を婚約者だとお気付きにならないなんて。ましてや、婚約者がいる身で女性を口説くだなんて。ねぇ?
随分と、私を軽んじていらっしゃるようですわね。
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