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5 本当にお馬鹿さんですのね
「私のどこが失礼だと言うのだ! 格下の子爵の分際で良くもそんなに大きく出られたものだ! そちらがどうしても、と言うから婚約してやったと言うのに!」
「どうしても、と言って来たのはそちらのミュラトール伯爵家の方なんだけどね。それに、仮にも婚約者なら最低限の務めは果たすのがマナーではないのかね? 君は、その勤めを全く果たしていなかったと思うが?」
「嘘を吐くな! それに、私が婚約者だという肩書だけで充分だろう! それ以上の事を要求するなぞ、なんて図々しいんだ!!」
はぁー……。何なのでしょう、なんでこんな方と婚約なんてしてしまったのかしら。まぁ、断れなかったからですけれども。
隣の部屋で会話を聞いているだけの私でもグッタリ疲れて来ていますのに、直接対峙して下さっているお父様はもっとお疲れでしょう。
でも、頑張って下さいませお父様! 婚約解消の暁にはお父様の大好きな洋酒をご用意させて頂きますわ! アンチョビオリーブも付けましてよ!!
「君とは話にならないな。なんと言われようとも、こちらも『破棄』は認められない。『解消』ならば書類もここにある、今すぐ応じよう。だが、どうしても『破棄』だと言うのなら、こちらも出る所に出させて貰う。その場合は双方共に時間も労力も掛かるだろうが、エリック殿、君はそこまでして『破棄』にこだわるのかい? 君の言動を見ていると、スピード解決を望んでいるように感じるが……どうなんだい?」
「くっ……忌々しい。足元を見おって! 良いだろう! 『解消』で結構だ!! その代わり後から解消の撤回要求なぞするんじゃないぞ! どれだけマリサ嬢が泣き喚こうが復縁は聞き入れんからな!」
「それだけは絶対に無いから安心してくれたまえ。それでは早速この書類にサインを……。エリック殿からの解消申し込みだという事は、しっかり明記させて貰うが、良いね」
「当たり前だ! 私が解消を望んでいるんだ! 間違ってもお前達からの解消ではない!」
やりましたわ! お父様!!
書類にサインさえさせてしまえば、こちらのものですわ! これで、私は晴れて自由の身! あんな勘違い男に振り回される人生を歩まなくて済むのですね!!
それにしても、エリック様って本当にお馬鹿さんですのね。
「どうしても、と言って来たのはそちらのミュラトール伯爵家の方なんだけどね。それに、仮にも婚約者なら最低限の務めは果たすのがマナーではないのかね? 君は、その勤めを全く果たしていなかったと思うが?」
「嘘を吐くな! それに、私が婚約者だという肩書だけで充分だろう! それ以上の事を要求するなぞ、なんて図々しいんだ!!」
はぁー……。何なのでしょう、なんでこんな方と婚約なんてしてしまったのかしら。まぁ、断れなかったからですけれども。
隣の部屋で会話を聞いているだけの私でもグッタリ疲れて来ていますのに、直接対峙して下さっているお父様はもっとお疲れでしょう。
でも、頑張って下さいませお父様! 婚約解消の暁にはお父様の大好きな洋酒をご用意させて頂きますわ! アンチョビオリーブも付けましてよ!!
「君とは話にならないな。なんと言われようとも、こちらも『破棄』は認められない。『解消』ならば書類もここにある、今すぐ応じよう。だが、どうしても『破棄』だと言うのなら、こちらも出る所に出させて貰う。その場合は双方共に時間も労力も掛かるだろうが、エリック殿、君はそこまでして『破棄』にこだわるのかい? 君の言動を見ていると、スピード解決を望んでいるように感じるが……どうなんだい?」
「くっ……忌々しい。足元を見おって! 良いだろう! 『解消』で結構だ!! その代わり後から解消の撤回要求なぞするんじゃないぞ! どれだけマリサ嬢が泣き喚こうが復縁は聞き入れんからな!」
「それだけは絶対に無いから安心してくれたまえ。それでは早速この書類にサインを……。エリック殿からの解消申し込みだという事は、しっかり明記させて貰うが、良いね」
「当たり前だ! 私が解消を望んでいるんだ! 間違ってもお前達からの解消ではない!」
やりましたわ! お父様!!
書類にサインさえさせてしまえば、こちらのものですわ! これで、私は晴れて自由の身! あんな勘違い男に振り回される人生を歩まなくて済むのですね!!
それにしても、エリック様って本当にお馬鹿さんですのね。
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