竜人嫌いの一匹狼魔族が拾った竜人を育てたらすごく愛された。

そら。

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竜人嫌いの魔族、竜人の子供を拾う。

22.俺がもらう

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「なん…だと?爵位剥奪だとっ!?私がいつ誰に虐待などした!?」

「自覚もないのか?お前は自分の孫に10年に渡る虐待と監禁をしてきただろう。ローハン公爵家から内部告発があったんだ。現在、他の騎士たちが公爵邸を調査している。地下室含め証拠も数多く押収したようだぞ。もちろん証言者もいる。」

ユーロンはシロに視線を向け、再びゲイルに戻した。

「アレは孫などではないっ!娘が勝手に産み落とした『呪われた竜』だ。むしろ私は竜人世界の安寧のためにアレを地下室に閉じ込めた功労者だっ。」

ゲイルは唾を飛ばしながら必死に喚き散らした。そんな公爵の言い分を騎士団やユーロンは眉を顰め、呆れながら聞いていた。

「ゲイル・ローハン、それ以上話すな。聞いていられないほどの差別や偏見だな。『呪われた竜』や『竜人至上主義』の考え方は数百年以上前に禁忌となった竜人の恥じるべき歴史だ。今、時代は種族や外見など関係なく、みなが平等に暮らせる世界を目指している。
今のお前の発言は、騎士団が追加の証拠として提出する。
お前のような考え方の者がまだ存在するなんて、俺たちにはまだまだ努力が必要だな。ゲイルを連れて行け。」

ユーロンの指示で騎士たちが連行しようとした時、ゲイルは不気味に笑い出した。

「はは、はははっ!!そのガキは本当に呪われているなっ!爵位剥奪?私が逮捕?ありえないっ!すべてお前のせいだっ!」

ゲイルは血走った目でシロを睨みつけた。
シロはその様子を静かに見つめていた。

「黙れっ!ゲイル!!」

ユーロンが止めてもゲイルはそのまま続けた。

「あの時、お前が生まれた日にさっさと魔族の森にでも捨てればよかった!哀れで醜い『呪われた竜』を地下室で育ててやったのが間違いだったんだ。恩を仇で返しやがって!お前などもう必要ないっ!!捨ててやるっ!2度と私の目の前に現れるな…」

バキッー!!

ゲイルが言い終わらないうちに、ルーフはゲイルの顔を殴った。

「ぐふっ…」

倒れ込むゲイルの胸ぐらを掴み、自分の方へ引き寄せた。

「お前がシロを?勘違いしてんじゃねぇよ、クソジジイ。シロは俺がもらう。お前は俺にシロをんだ。2度とお前になんか会わせねぇよ。」

そう言ってルーフはゲイルを突き離した。

「ーっく!おいっ、聖騎士!!見ただろうっ?この魔族が私に暴力を振るったぞ!!さっさと捕まえろっ。」

ゲイルは、腕を組んで静観していたユーロンに向かって叫んだ。

「ん?そうなのか?悪いな。全然見ていなかった。」

ユーロンは表情ひとつ変えず、しれっと答えた。
ルーフは両手を腰に当て「あひゃひゃっ。残念だったなー!」と笑った。

「ーっ!!嘘をつけっ!見ていただろ!?おいっ!誰かっ!!」

「黙れと言っただろう、ゲイル。もう、いい。さっさと連れて行け。」

「はいっ!!」

ユーロンの指示で騎士たちは返事をして、「ふざけるなっ!やめろっ!!」と暴れ続けるゲイルを連れてアスディアの牢獄へと飛び立った。
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