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プロローグ
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いよいよ待ちに待った高校生活が始まる。
制服に着替え、朝ごはんを食べ、その他諸々準備をし、
学校へと向かった。
だが、予定より遅くなってしまい、電車から降りると全力で走った。
まずい、このままだと遅刻する!
人間は、危機に陥ると物凄い力を発揮するものだ。
いつもはこんなに早く走れないのに…と自分で思うほど速くなっていた。
だが、全ては遅かった。
「春咲結菜、だな。26分の遅刻」
勢いよく扉を開けると、先生が哀れみの目で私にそう告げた。
「高校初日で大遅刻するやつなんて教師生活13年、初めて見たぞ」
先生がそう言うと、一斉に笑いが起きた。
し、しまったあああああああああ!
私は高校生になったら、静かに、影で平穏に暮らそうとしていた。
なのに…なのに…。
初日で最大のミスを犯してしまった!
「ねー、結菜ちゃんって朝弱い系?」
「私の愛用してるアラーム貸してあげよっか?」
「いやー、なかなかやるね、結菜ちゃん」
クラスメイトのチャラチャラ女子に囲まれていじめられているナウ。
こんなんじゃ、全然平穏に暮らせないよ!
私は意を決して声を出した。
「し、失礼します…」
そう言って隙間から出ようとすると、恐らく話を聞く限りリーダー格と思われる女子に手を掴まれた。
「まちなってー、友達になろうよ?」
最悪だ…。
チャイムがなり、私は逃げるように自分の席に座った。
近くから感じる視線に身を震わせた。
(なに?)
だが、その視線はすぐに消え、気にしないことにした。
昼休み、私は自分の席で食べるのは危ないと判断し、体育館裏へ行った。
体育館裏は草が生い茂り、虫がたくさんいるが、こんなとこに人は来ないと思い、
いいとこを見つけたと心の中で喜びの声をあげた。
弁当を広げ、手を合わせる。
「いただきま…」
目の前に顔が現れた。
「やほー」
「うわっ!」
そこに現れたのは隣の席の男子だ。
見た目からして、チャラいのが丸わかりだ。
黄色く染まっている髪の毛、所々に空いているピアス、男なのに化粧。
「なん…ですか?」
その人の目を見る。
青く輝くその目に、一瞬見惚れてしまった。
だが我に返り、弁当を片付ける。
「わ、私はこれで…」
私は急いで屋上へ向かった。
屋上ならきっと知り合いはいないはず。
全力で走り、屋上の扉を開ける。
「やあ、君、走るの遅いね」
瞬間移動でもしたのか。
そこにはあいつがいた。
中学生の頃の話をしよう。
中学生の頃の私は、おちゃらけ女子だった。
スカート折ったり、陰口叩いたり、後輩囲んでちょっかいかけたり、
カラコン入れたり、色付きリップつけたり。
クラスに私がいると知った生徒はみんな嫌そうな顔をする。
だけど、私には親友が3人いた。
だから、いくら嫌われようと、その3人と仲良く楽しく生きていければいいと思っていた。
だが、中学三年に入り、全てが崩れた。
おちゃらけていた私をターゲットに、同級生のチャラチャラした女子の軍勢はいじめをし始めた。
最初は我慢できた。
いじめといっても、下駄箱に悪口の書いてある紙が置いてあったり、机に落書きされてたり、その程度だった。
それに何より、親友が毎日私に声をかけてくれたから。
だけど、それからしばらく経って、いじめは悪化した。
いじめをしてくる人人数が大量に増え、いじめの内容も酷くなった。
廊下ですれ違おうものなら殴られた。
そして、ターゲットは私だけでなく、親友もターゲットにした。
私たち4人を散々苦しめた後、そいつらは私の親友に悪魔の囁きをした。
「春咲結菜と二度と関わらないと約束するなら、お前らは助けてやる」
3人がアイコンタクトをしてうなづきあった。
もちろん、親友は私を見捨てることを選んだ。
それからは毎日が地獄だった。
唯一の友達を失って、不登校にもなった。
月日は経ち、高校生になるまで一週間を切った頃、私は誓った。
「高校生になったら、絶対地味に生きてやる!」
何事もポジティブ!いじめは耐え抜いた。
次の舞台は高校!高校では陰キャラとして目立たずすごす!!
…そうなるはずだった。
だけど、今目の前には私を追うチャラ男。
最悪だ。
「何の用?」
そいつを睨みつける。
「そんな怖い顔しないでよ、女の子は笑顔が一番さ」
何この人気持ち悪い…。
なに、口説いてるの?いや、それにしても不自然だ!
わざとなの?天然なの?
「もうこれ以上ついて来ないでよ」
「なんでぇ?俺は君に構って欲しいだけだよー?」
うざい。
もうそれしか言葉がなかった。
「本当に迷惑」
「俺の名前は茨城嶺二。嶺二くんって呼ばれてるよ」
こいつ、私の話ちゃんと聞いてるの??
「ねえ嶺二くん、私は…」
「君みたいな可愛くて面白くてバカな子野放しにしておけないよ」
「は?」
「俺とデートしない?」
嶺二…。
ほんっとうにうざい。
「あの…」
「はい、交換完了」
「え!?」
ポッケに入れていたはずの私の携帯をいつの間にか嶺二くんは持っていた。
そして、かけて置いたパスワードを解除し、連絡先を交換していた。
「ちょ、どうやって取ったのよ!」
私は携帯を取り返しバッグに詰め込む。
「なんなのあんた!」
「俺はただ君と仲良くなりたいだけだよぉ。じゃ、集合場所は送っといたから」
ピロピロロン。
携帯を見ると、メールを受信していた。
嶺二くんから。
「どうして!?あんた携帯触ってないじゃない!」
「じゃ、俺はこれで」
「あ、ちょっ」
嶺二くんはちゃっちゃと扉から何処かへ行ってしまった。
【題名:デート予定】
『8時50分に雷咲川に集合。4000円あるといいかも』
私はメールを見て深いため息をついた。
制服に着替え、朝ごはんを食べ、その他諸々準備をし、
学校へと向かった。
だが、予定より遅くなってしまい、電車から降りると全力で走った。
まずい、このままだと遅刻する!
人間は、危機に陥ると物凄い力を発揮するものだ。
いつもはこんなに早く走れないのに…と自分で思うほど速くなっていた。
だが、全ては遅かった。
「春咲結菜、だな。26分の遅刻」
勢いよく扉を開けると、先生が哀れみの目で私にそう告げた。
「高校初日で大遅刻するやつなんて教師生活13年、初めて見たぞ」
先生がそう言うと、一斉に笑いが起きた。
し、しまったあああああああああ!
私は高校生になったら、静かに、影で平穏に暮らそうとしていた。
なのに…なのに…。
初日で最大のミスを犯してしまった!
「ねー、結菜ちゃんって朝弱い系?」
「私の愛用してるアラーム貸してあげよっか?」
「いやー、なかなかやるね、結菜ちゃん」
クラスメイトのチャラチャラ女子に囲まれていじめられているナウ。
こんなんじゃ、全然平穏に暮らせないよ!
私は意を決して声を出した。
「し、失礼します…」
そう言って隙間から出ようとすると、恐らく話を聞く限りリーダー格と思われる女子に手を掴まれた。
「まちなってー、友達になろうよ?」
最悪だ…。
チャイムがなり、私は逃げるように自分の席に座った。
近くから感じる視線に身を震わせた。
(なに?)
だが、その視線はすぐに消え、気にしないことにした。
昼休み、私は自分の席で食べるのは危ないと判断し、体育館裏へ行った。
体育館裏は草が生い茂り、虫がたくさんいるが、こんなとこに人は来ないと思い、
いいとこを見つけたと心の中で喜びの声をあげた。
弁当を広げ、手を合わせる。
「いただきま…」
目の前に顔が現れた。
「やほー」
「うわっ!」
そこに現れたのは隣の席の男子だ。
見た目からして、チャラいのが丸わかりだ。
黄色く染まっている髪の毛、所々に空いているピアス、男なのに化粧。
「なん…ですか?」
その人の目を見る。
青く輝くその目に、一瞬見惚れてしまった。
だが我に返り、弁当を片付ける。
「わ、私はこれで…」
私は急いで屋上へ向かった。
屋上ならきっと知り合いはいないはず。
全力で走り、屋上の扉を開ける。
「やあ、君、走るの遅いね」
瞬間移動でもしたのか。
そこにはあいつがいた。
中学生の頃の話をしよう。
中学生の頃の私は、おちゃらけ女子だった。
スカート折ったり、陰口叩いたり、後輩囲んでちょっかいかけたり、
カラコン入れたり、色付きリップつけたり。
クラスに私がいると知った生徒はみんな嫌そうな顔をする。
だけど、私には親友が3人いた。
だから、いくら嫌われようと、その3人と仲良く楽しく生きていければいいと思っていた。
だが、中学三年に入り、全てが崩れた。
おちゃらけていた私をターゲットに、同級生のチャラチャラした女子の軍勢はいじめをし始めた。
最初は我慢できた。
いじめといっても、下駄箱に悪口の書いてある紙が置いてあったり、机に落書きされてたり、その程度だった。
それに何より、親友が毎日私に声をかけてくれたから。
だけど、それからしばらく経って、いじめは悪化した。
いじめをしてくる人人数が大量に増え、いじめの内容も酷くなった。
廊下ですれ違おうものなら殴られた。
そして、ターゲットは私だけでなく、親友もターゲットにした。
私たち4人を散々苦しめた後、そいつらは私の親友に悪魔の囁きをした。
「春咲結菜と二度と関わらないと約束するなら、お前らは助けてやる」
3人がアイコンタクトをしてうなづきあった。
もちろん、親友は私を見捨てることを選んだ。
それからは毎日が地獄だった。
唯一の友達を失って、不登校にもなった。
月日は経ち、高校生になるまで一週間を切った頃、私は誓った。
「高校生になったら、絶対地味に生きてやる!」
何事もポジティブ!いじめは耐え抜いた。
次の舞台は高校!高校では陰キャラとして目立たずすごす!!
…そうなるはずだった。
だけど、今目の前には私を追うチャラ男。
最悪だ。
「何の用?」
そいつを睨みつける。
「そんな怖い顔しないでよ、女の子は笑顔が一番さ」
何この人気持ち悪い…。
なに、口説いてるの?いや、それにしても不自然だ!
わざとなの?天然なの?
「もうこれ以上ついて来ないでよ」
「なんでぇ?俺は君に構って欲しいだけだよー?」
うざい。
もうそれしか言葉がなかった。
「本当に迷惑」
「俺の名前は茨城嶺二。嶺二くんって呼ばれてるよ」
こいつ、私の話ちゃんと聞いてるの??
「ねえ嶺二くん、私は…」
「君みたいな可愛くて面白くてバカな子野放しにしておけないよ」
「は?」
「俺とデートしない?」
嶺二…。
ほんっとうにうざい。
「あの…」
「はい、交換完了」
「え!?」
ポッケに入れていたはずの私の携帯をいつの間にか嶺二くんは持っていた。
そして、かけて置いたパスワードを解除し、連絡先を交換していた。
「ちょ、どうやって取ったのよ!」
私は携帯を取り返しバッグに詰め込む。
「なんなのあんた!」
「俺はただ君と仲良くなりたいだけだよぉ。じゃ、集合場所は送っといたから」
ピロピロロン。
携帯を見ると、メールを受信していた。
嶺二くんから。
「どうして!?あんた携帯触ってないじゃない!」
「じゃ、俺はこれで」
「あ、ちょっ」
嶺二くんはちゃっちゃと扉から何処かへ行ってしまった。
【題名:デート予定】
『8時50分に雷咲川に集合。4000円あるといいかも』
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