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lone leap
will and xing
しおりを挟む「……雫!しずく!!」
大声で名を呼ばれ、意識が覚醒した雫の目の前には、総司が心配そうな顔でこちらを見ていた。
「……そ、うじ」
「よかった……呼びかけても全然返事をしないし……怖かった……」
総司の口から出た「怖い」という単語。
雫は総司ほど強い人でもそういうことを言うのだと、意外に感じていた。
「………さっきはごめん」
雫が口を開くより先に、総司は雫に向かって頭を下げた。
「朝は弱くて……自分でも気を付けるようにしていたんだけど、あれはやりすぎだった。本当にごめんなさい。」
申し訳なさそうに頭を下げる総司に、雫は小さく否定した。
「…違う、違うの……」
「…雫?」
「私が逃げのは、私が弱かったから…総司が悪い訳じゃないの…」
総司の瞳をしっかりと見つめて、雫は本音を吐露した。
「…私が、ダメダメで生まれてきたから、両親は私に失望した。……それで、毎日暴力を受けていた。………さっき、父親と総司が重なってしまって……総司はそんなんじゃないのに、あの人と間違えた自分が嫌で、それで逃げ出した!」
雫は下を向き、肩を震わせていた。
そんな雫を見て、総司はクスッと笑った。
「…ねぇ、雫?何かバカみたいだね、僕たち」
「…へ?」
笑うところだったかと雫は顔をあげた。
スッと顔に触れた手は、大きくてゴツゴツしていた。
「僕が謝ってたのに、雫は急に謝り出すし、もうどっちが悪いのかわかんなくなっちゃった」
そっと涙をぬぐい、そのまま頬をぐいっとつまんだ。
「痛い痛い!!……何する!」
「アハハ……やっぱり君はそっちの顔の方がいいよ!」
突然のことに、当然のごとく怒る雫。
総司はただ笑っていた。
そしてぐいっと引っ張りお姫様だっこをする。
「…ちょ、総司!下ろしてよ」
「やだよぉー。君また怪我してるしぃー。もう離さないから」
恥ずかしいフレーズに、私が顔を赤らめていると、総司は気付かず走り出した。
「…そ、総司!ガタガタするから、危ないから!」
「へーきへーき!」
二人のいなくなった神社で、少年・東雲は微笑を浮かべながら二人のいた場所を見ていた。
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