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lone leap
urge and void
しおりを挟む全てを運び終える頃には、もうみんなが起きてきていたらしい。
ただ、と平助は続ける。
「まだ総司のやつが起きていないんだよなー。あいつ、朝は弱いから………なぁ、雫。お前、総司を起こしてきてくれないか?」
「…あ、はい。それでは平助は先にみなさんとご飯を食べていてくださいね」
スタスタを廊下と歩き、総司と自分の部屋の前に立つ。
「…総司、雫です。……開けるね」
襖を開けると、総司はまだぐっすりと眠っていた。
側に近寄って、口を開こうとしたとき、総司の腕が飛び出して、雫の胸ぐらを掴んで押し倒した。
「…そ、そう、じ」
手加減のない力技に、雫は一瞬意識がとんだ。
総司は少し微睡んだ瞳で雫を見下ろしていた。
「…ハッ!…ご、ごめん雫」
きちんと意識が覚醒した総司は、慌てて掴んでいた手を離す。
「いえ、大丈夫です………朝ご飯が出来たので、広間に来てくださいね」
震える声で伝えると、雫はすぐに廊下に飛び出した。
「………待って!雫!!」
慌てて追いかけるが、動揺して動かなかった分、雫の姿は廊下から消えてしまっていた。
side雫
総司に掴まれたとき、あの人と姿が重なった。
総司はあの人と違うのに、たぶん寝惚けていただけなのに、あの人だと思ってしまった自分が嫌になる。
走って走って、雫は外に飛び出した。
人のいない方に駆けていく雫を、黒衣を纏った青年が遠目でみていた。
「…ハァ…ハァ………っ…………ハァ…」
呼吸を整えて顔をあげると、どこかの神社に来ていた。
「…ここ………痛っ」
石を踏んだのか、足は再び怪我をしていた。
2日連続で同じところを怪我するなんて、と乾いた笑いをした。
「…もう、やだ………消えたい」
「そんな簡単に消えたらいけないよ」
一瞬総司が追いついたのかと思った。
しかし、振り返った雫の瞳に映ったのは、全く知らない顔の少年。
「…君は、誰?」
少年はニコッと微笑みながら、ゆっくりと近付く。
「僕は東雲。はじめましてなのかな?未来人さん」
「……っ!」
どうして知っているのかと、雫は一歩後ずさりする。
「あー大丈夫。君には危害を加えたりしないよ。君は女の子だし、僕らの邪魔をするような力も無さそうだしね」
雫に追い付いた少年・東雲は、雫の傷口の治療を始めた。
何故か持っていた包帯を、手慣れた様子で足に巻いていく。
「人避けしてるからまだ来れないけど、もう少ししたら君のナイトが来てくれるよ」
そう言って、少年は雫の目の前でパチッと指を鳴らした。
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