梨とリンゴ

田中葵

文字の大きさ
3 / 12
もともと

BBQでオクトーバーフェスト(たける、光星、よう、真帆(里世))

しおりを挟む
〈あらすじ〉
10月のある晴れた日、先輩宅の屋上でBBQ
野菜も肉も盛り沢山に振る舞われ、酒が全然ダメな俺でも大満足!まぁ、オマケもあるけど…

〈人物紹介〉
●セブン・7vn( 観田光星 かんだ・こうせい )(26)
底辺アレンジャー兼フリーターでゲーマー。細身で背は高く虚弱体質。下戸でズルい。独身
●エーケーさん・ak( 月岡武尊 つきおか・たける )(44)
しがない転勤族営業マン兼底辺ゲーマー。真帆の従兄。湘南乃風・若旦那タイプの外見で筋金入りのアウトドア好きでもあり。世話焼きで大酒呑み
●よぅ(鄭葉 てい・よう)(43)
デイトレーダーで武尊の事実婚妻。中国籍の在日三世。ガラが悪く高飛車だが情に厚い。二児の母
●まほ(金城真帆 きんじょう・まほ)(35)
武尊の従妹。東欧へ帰国した姉の代りに、自身の溜まりまくった有給消化も兼ね参加。雇われSE。酔うとバカ話ばかりしたがる。笑い上戸。独身
――――――――――――――――――

2022/10/16 当日昼下がり、
東京は中野の空にうろこ雲が映える
僕はカードゲームの大会で知り合ってから個人的にもつき合いのあるエーケー先輩宅で開かれるBBQに招待された。目指すはその区の外れにある4階建てビルの屋上
現地に着くと指示されていた裏手のドアは既に開放され、誰でも出入り可能な状態だった。なので遠慮せず室内へ
玄関から見通せる1階のキッチンには見慣れない女性が一人で野菜を切っていた。BBQの準備に違いない。その回りには何故かクリスピー・クリーム・ドーナツの大きな箱もあった。彼女からの差し入れだろうか。…じゃない!通路左脇にある階段入口へ向かう
階段を上る途中で降りる見慣れた精悍な体格の男性に会い、軽く会釈。先輩だった。3年前以来久々の対面ぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)
「おぉセブン、ちゃっかり顔出したなウッシッシ」
狭いスペースでも、軽く肩を当てられ嬉しいわーい(嬉しい顔)
「エーケー」
ちなみに先輩のあだ名である「エーケー」は、本名の武尊(Takeru)の中の「ak」から来ている。って、ここじゃどうでもいいか

屋上へ上がってみると、先輩の愛妻・葉(よう) さんが居て、BBQ台の調整をしていた。遠目に見ても余裕で170cm以上の彼女が顔を上げたタイミングで僕に
「あ、セブン!ホントに来たんだ~」
俺、思わず照れ、頭に右手を当てながら軽く会釈しながら
「今からテーブルと椅子の準備しますね。あと色々見つけたんで、どうぞ」
差し入れを入れた手提げ紙袋にタコス3袋とスパイシーソースとハラペーニョソースの3種。
その直後に1階キッチンに居た女性も階段上って来て、あの大きな箱とスーパーで買えるような白いビニール袋をさげていた
彼女を見た先輩がおもむろに
「まほ、近くの椅子の上置いといて」
まほからの差し入れはさっきキッチンで見かけたドーナツ箱と2リットルコーラとジンジャーエール1本ずつ

同日15時半頃、\やっと席つけて始まった/
みんなで拍手から乾杯へ。皆はアルコール、内訳は先輩濃口赤ワインワイングラス葉さん生(ビール)中(ジョッキ)ビールまほさん白角ロック🥃。全く飲めない俺はホットジャワティー顔(嬉し涙)エーン
先輩が奥さんに
「そいやアイツらどこ行った?」
返ってきたのは
「どっちも来ないっしょ」
葉さんによれば、子供たちはBBQ飽きて友達宅へ行ってるらしい。そもそもこっちに集まった全員、秋に予定が合ったからというだけだし…

野菜焼けるまで雑談し、その間に焼いているナス・ピーマン・タマネギ・エリンギ、そしてカボチャ。葉さんと俺で代わる代わる火加減を見た
途中から昔焼肉バイトしてた先輩が肉追加、赤身はもちろんホルモン焼きも登場、のメニュー。もちろん完全ににバトンタッチウッシッシむしろ手出すとキレられるw
いいなあこういうの♪

葉さんから大きな声で
「みんな、もう出来てるから食べよ!」
焼けたナスと焼けた肉、ひとまず口に運ぶ
俺は素材だけで食べられるから、そのままで
他の皆は、焼肉のたれ、もしくは、塩を多めに使っていた
そして予想はついていたが、先輩の取り皿に全種の肉が山盛りになっていた・・・🥩🥩🥩。あせあせオイオイ
それでもニンニクが無かったのは幸いぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)
多分過去に女性陣からクレーム来たんだろう表情(やれやれ)

皆が食べ終わって、先輩はハイネケンで、俺は少し気の抜けたコーラで乾杯し直す。俺からもう少し近寄り、小声で
“ちょっと外へ出ましょうか”
先輩からも似た音量で
“そうだな”
タバコが切れてて近所の自販機で補充がてら、俺飲めないのに行きつけの気になるガールズバーのキャスト最新情報やスプラトゥーン3感想や気になってる未プレイ新作どうするかなんてバカ話して戻ったランナーランナー夜

俺らが出た後、まほと葉はカボチャ談義で意気投合したらしい。
まほが23区内のパン屋のメニューの美味しさを熱弁したようで、中でも
「グラニースミスのカボチャのキッシュ、是非是非試してみてくださいっ☆ 高いけど損しないんでうれしい顔指でOK」
「そこまで推すなら…試してみるねスマイル」
子供の頃からカボチャ好きな俺、葉さんについ
「あの、、、カボチャ大っっっすきです!」
葉、驚きのあまり声が裏返り
「ええっ!?あんたカボチャ好き?」
俺、彼女の高すぎるテンションに圧され
「そ、そんなに珍しいデスカ??」
最後に声が裏返ったが、気にする素振りはなくずっと黙々と食べてるまほが無言で頷く
女性陣からとりあえず俺に話すよう目線で合図されたので、話し出す
「俺、もともとおばあちゃん子。ばあちゃん家で必ずカボチャの料理出されていつも夢中で食べちゃう(苦笑)。成人した今でもおいしい店の惣菜買ってますうまい!」
言ってる途中で
俺はなんかあたたかい気持ちで満たされつつある・・
今度はハツとレバーを焼き始めた先輩が
「意外にみんなカボチャ好きなんか、だったらもっと買っときゃよかったな~ウッシッシ」

同日18時半頃、何だかんだで3時間ほど、腹もすっかり落ち着き、紙の食器捨てて手早く撤収むふっ手(チョキ)
でも……

久々のワイガヤ、終わんないで欲しいと思った

――Materials――
「海ごはん、山ごはん」日本コカ・コーラ社
「石橋、薪を焚?べる」フジテレビ
立ち読んだキャンプの本。タイトル忘れ
コールマン社のECサイト
景色の画像検索結果
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...