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第13話 ダンジョンの謎は更に深まります
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「全員今すぐ転送装置より3歩後退! タチョ時報開始毎1分、ラキ周囲警戒! ウサダン魔力計測開始!」
ダンジョン内が赤い光に包まれたと同時に素早く指示を出すオートカさん。
そして指示を受けた人達も素早く動き始める。
「現時点の魔力波形及びスペクトル、記録完了っ!」
「引き続き計測を続行、時間経過による変動を観測せよ」
「了解!」
「現状魔物反応なし、転送トラップ起動認められず!」
「警戒を続行、以降は状変時のみ報告せよ」
「了解!」
な、な、なんか超カッコいい!!
何ていうか、こう……プロフェッショナル! って感じ。
「カルア殿はその場で待機を。体内の魔力や体調に変化はありますか?」
「ちょっと待って下さい」
ええっと、今の僕の状態……状態、は――
体調……は変化ないかな。
魔力……の方も変化はなさそう。
「体調・魔力ともに変化した感じはありません」
「では感情面で何か変化は?」
「感情面……ってどんな事ですか?」
「喜怒哀楽、感情の浮き沈み、あとは不安感の増大といった所でしょうか」
「緊張は少ししてますけど、それ以外はいつも通りです」
「分かりました、ありがとうございます。精神面への攻撃も見られず、と」
「1分経過」
「全員、経過10分まで現態勢を維持」
「「「了解!」」」
「カルア殿は状態が変化したり気付いた点があればすぐに報告して下さい」
「分かりました」
そして、そのまま何事もなく――
「10分経過」
「よし、では次フェーズに移行する。時報及び観測体制は現状を維持せよ」
「了解!」
「ラキは【障壁】展開準備。私と10分交代で先行ラキ。転送発動と同時に展開せよ」
「了解!」
「ウサダンは転送発動と同時に観測データにチェックポイント挿入」
「了解!」
「ではカルア殿、前回と同じように転送装置にギルドカードを翳して下さい」
「分かりました。では行きます」
転送装置の前に立ち、装置にギルドカードを翳すと――
一瞬の浮遊感、そして景色は壁に囲まれた部屋へと変わった。
見覚えのあるこの部屋……あの時の魔物部屋だ!
「転送発動確認!」
「全員部屋中央に移動! その後カルア殿を中心に半径2メートル内へ集結!」
オートカさんの指示に従って全員で部屋の中央に移動すると、みんな僕を取り囲むように集まってきて……まさか僕を守る壁に!?。
「ラキ【障壁】展開! タチョ時報開始毎10分! ウサダン魔力測定継続」
ラキさんが展開した光属性の【障壁】は僕達全員を取り囲んだ。
壁は壁でも【障壁】……あ、そう言えば最初からオートカさんもそう指示してた。もう焦り過ぎだよ僕!
「報告! 魔力に揺らぎあり、魔物出現のパターンと一致! 3・2・1・来ます!」
ああ、これもまたこの前と同じ光景だ……
周りの壁から魔物が続々と出現して、そして続々と僕の方に向かってくる!
「カルア殿、どうか安心してください。我々の【障壁】はこの程度の魔物には決して破られる事はありません。ですからこの中にいる限り我々は完全に安全なのです。今回タイミングが悪く上級冒険者の手配がつきませんでしたが、この【障壁】と我々が使える攻撃魔法を組み合わせる事で、この程度の魔物であれば我々だけで充分に対応する事が出来るのです」
凄い、みんなそんなに強かったんだ! それにこの【障壁】も!
……でも上級冒険者に会えなかったのは残念かな。
「なのですけれど、もし可能ならばカルア殿には魔物への対応をお願い出来ないでしょうか?」
いや、最初からそのつもりなんですけど。
「勿論我々で殲滅する予定ではありますが、可能ならばやはりデータ収集を優先したいのです。またブラック殿からの提案で、カルア殿の能力全般に関してはギルドと秘密保持契約を結んでいますので、例え王宮から命令があったとしても決して口外する事はありません」
おお、さすがギルマス。
「それから、今回倒した魔物は所有権をすべてカルア殿に移譲する事になっています。これもギルドとの契約です」
おお、さすマス。
「この【障壁】は私が開発した特別な魔法で、内から外に向く力に対しては一切干渉しない作りになっている為、カルア殿の攻撃も遮る事はありません。それに休息は遠慮なく取ってくれて大丈夫です。【障壁】により安全は確保されていますし、ある程度データが取れれば後は我々が引き継ぎますので」
はは、何て至れり尽くせりな。
こんなイージーモードで本当にいいの!?
だったらもちろん答えは――
「任せて下さい、魔物は僕が殲滅します!」
「おお、助かりますカルア殿。ではお言葉に甘え魔物はお任せします。攻撃はカルア殿のタイミングで始めて頂いて結構です」
その言葉とともにオートカさんはその場に腰を下ろした。そして他の3人もまた。
これって僕の邪魔にならないよう配慮してくれんただろうな。
じゃあ早速――
「始めます。【スティール】!」
「え?」
「【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】…………」
「…………え?」
次から次へと目の前に透明な魔石が現れ、そしてその向こうでは次から次へと魔物達が地面に落ちてゆく。
「【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】」
バタバタバタバタ……
バラバラバラバラ……
「あの、すみませんカルア殿」
その最中にオートカさんが話し掛けてきた。
はい、何でしょう?
「一つ質問なのですが……カルア殿は今、一体何をされてるんですか?」
ああ、初めて見るんだからそれは当然分からないよね。
「【スティール】です」
オートカさんは頭の上からバラバラと降り注ぐ魔石を浴びながら、何だか人に見せない方がよさそうな顔して僕を見てる。
あれ、ひょっとして魂抜けかかってます?
「え、【スティール】……ですか?」
「はい、【スティール】です」
「【スティール】と言うと、魔物からアイテムを盗むあの【スティール】、ですか?」
「はい、その【スティール】です」
進化はしたけどね。
「その【スティール】で魔物を倒せているのは何故です?」
「それは【スティール】してるのが魔物の魔石なので」
「…………魔石って【スティール】出来ましたっけ?」
「はい、この前この部屋に来た時に出来るようになったんです」
「……」
「……」
「……」
「……」
大丈夫かな、全員人前でしちゃいけない顔しちゃってるんだけど……
「あの、そろそろ続けていいですか?」
「あ、お邪魔してすみませんでした。続きをお願いします」
じゃあ行きますよっと。
「【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】」
「はい、調査団集合」
「あの団長、ひょっとして我々って今とんでもない人に同行してもらっちゃってません?」
「そうですよ、これ絶対漏らしたらヤバい系の秘密ですって!」
「ええその通りです。ブラック殿が何度も念を押した理由がようやく理解出来ました。いいですか皆さん、くれぐれも秘密厳守でお願いしますよ」
「了解です。まあでももし言ったところで誰も信じないとは思いますけどね」
「それには私も同意しますが、そうは言っても絶対に口外しないように。これ普通に消されるレベルの内容ですからね!」
「「「分かりましたっ!!」」」
何だか足元で打ち合わせが始まったみたい。
【スティール】【スティール】【スティール】……
「団長、ちょっといいですか?」
「何でしょうウサダンさん」
「これ、さっきから周囲の魔力がとんでもない事になってるんですけど。こっち来て測定器の画面を見て下さい」
今度はみんなでウサダンさんの周りで何か見てる?
【スティール】【スティール】【スティール】……
「これ、【スティール】の連打が始まってからの魔力波形の推移なんですけど――」
「むっ、この一瞬だけ上がってるのはもしかして……?」
「ええ。一見ノイズのように見えるこれですが、こう拡大してみると……」
「この波形は……っ時空間魔法ですか!?」
「ええ、間違い無いと思います」
「そんな事が……ですがあまりに発生時間が短くありませんか?」
「発生する現象としてはごく短距離の【転送】ですから、おそらくこの超短時間でも十分なんじゃないでしょうか」
「ちょ、ちょっと待って下さい! だとしたらこの魔力の上昇量と発生時間から推測される【スティール】1回分の魔力量はあまりにも……」
「概算ですが、おそらく100回【スティール】しても【灯火】1回分にも満たない程度ではないかと」
「そうすると、今回我々の出る幕は……」
「のど飴を差し入れるくらいしか無いんじゃないですか?」
あれ、みんな溜息吐いてる?
【スティール】【スティール】【スティール】……
「ウサダンさん、データは一応最後まで記録しておいて下さい。ギルドで報告した後に全て削除する事になるとは思いますが」
「でしょうね。これは外には出せませんよ」
「どうすべきかは戻ってからブラック殿と相談しましょう」
おや、打ち合わせは終わったのかな?
みんな元の位置に戻ったみたい。
【スティール】【スティール】【スティール】……
「ええっと、カルア殿?」
「はい、なんでしょう?」
「のど飴、舐めます?」
まだまだ湧いてきそうなので、ここで一旦休憩する事に。
「カルア殿、足元の魔石は一旦全部片付けましょうか」
そう言われて足元を見ると……うわぁ、一面魔石だらけだ!
「そうしましょう、魔法の鞄に入れちゃいます」
よかった、この部屋は魔法の鞄が使用出来るみたいだ。
って事でみんなで手分けしてここまでの魔石をその中へ放り込んでいく。
「そうそう、【スティール】する時は鞄を開けた状態で下に置いておくといいですよ。魔法の鞄は近づいてくるものを勝手に収納してくれるんです」
片付けの最中、オートカさんがそんな事を教えてくれた。
何とそんな便利技が!? 生活の知恵だねっ。
「それからカルア殿の【スティール】ですが、どうやら時空間魔法と関係があるようです。先ほど興味深いデータが計測出来ましたので、後ほどギルドで詳しくお話しします」
おおっ、それは楽しみ。
そして足元の魔石は全て片付き、オートカさんはとてもにこやかな表情で僕にこう言った。
「じゃあ、そろそろ残りの駆除もお願いしちゃっていいですか?」
もはやオートカさんの認識は、戦闘じゃなく駆除になってるみたいだ……
「これで終わり、かな?」
「どうでしょうか……ウサダンさん?」
「周囲に魔力の揺らぎ無し。終わりと見て間違い無さそうです」
そんなウサダンさんの意見を肯定するかのように、壁の一つに急に扉が現れた。
そして……
「あれって……階段?」
そう、扉と反対側の壁の前には下へと続く階段も現れた。
あれ? でも前来た時には階段は無かった……はず。
「タチョ時報開始毎1分!」
オートカさんは素早く指示を出してから僕に話し掛けてきた。
「カルア殿、あの階段は前回は出現していなかった……ですよね?」
「はい。魔物の死骸は散乱してましたが、階段があったら気付いていたと思います」
「そうですか……ではあの階段はおそらく一定時間で消えるタイプのものでしょう」
そういえばダンジョンにはそんなストラクチャーもあるって本に書いてあったっけ。
「あの先がどうなっているのかは非常に興味がありますが、今日の所は出現時間を確認するだけとしましょう。体力やアイテムの消耗はありませんが今の段階で先に進むのはリスクが高い。我々は調査団ですから、まずはこれまでのデータを持ち帰ることを優先します」
調査団の皆さんは計測を続け僕は魔物を鞄に収納しながら、その時を待つ。
そして、ちょうど10分後――
階段は、出現した時と同じように突然その姿を消した。
まるでろうそくの火が消えるみたいにフッと。
「さあ皆さん、これで予定していたデータが全て収集出来ました。今日はここまでとして撤収作業に取り掛かりましょう。忘れ物などしないようお互いに声を掛け合いながら作業を進めて下さい。あと『ダンジョンが回収する』からと言ってゴミなど絶対残したりしないように。ゴミが入った宝箱なんて見つけたら冒険者さんが泣いちゃいますからね。いいですか、『来た時よりも美しく』ですよ」
「「「はーい」」」
あれ、ちょっと皆さんさっきまでの緊張感は?
「準備は出来ましたね? 周りにいない人はいませんね? じゃあ一列に並んで扉から出ましょう」
扉を出た先は、これまた前回と同じくダンジョンの『入口の間』だった。
「ウサダンさん、魔力計測を」
「了解……平常値です」
「大丈夫そうですね、じゃあダンジョンを出ましょうか。入退記録に差異が生じないよう退出もカルア殿のカードでお願いします」
それはそうだよね。
帰りに他の人のカードを使ったりしたら、データ上は僕はダンジョンに入ったままって事になっちゃうから。
装置にカードを翳すと今度はトラップが発動する事無く、全員無事にダンジョンから出る事が出来た。
「さあ、それじゃあ街に戻りましょう。皆さん最後まで気を引き締めていきますよ。拠点に帰るまでが現地調査ですからね」
うーん、やっぱりユルい気がする。
それともこれがプロのメリハリってやつなのかな……
「ただいま戻りましたー」
「お帰りなさいカルア君。皆さんもお疲れさまでした」
「ピノさんただいまです。早速ですけどギルマスはいますか?」
「はい、すぐに呼んできますね。調査団の皆さんもいつものお部屋へどうぞ」
オートカさん達と部屋で待っていると、程なくしてギルマスが登場――とピノさんも。やっぱり今回も同席するみたいだ。
「皆さんお疲れ様でした。今日の成果はいかがでしたかな」
「ありがとうございます。カルア殿のおかげでようやく調査が進展しました」
「ほう! と言うと、もしかして――」
「はい、ついに転送トラップが発動したのです」
「それは何よりです。それで転送先は……やはり魔物部屋に?」
「ええ。全て調査依頼書に書かれていた通りでした」
「そうですか。では出現した魔物については?」
「ええ、そちらも調査依頼書の通りフィラストダンジョンに出現する魔物と同じ分布でした。確認出来た魔物は、バット、ランニングバット、ラビットバット、切り裂きバットの4種類です」
この4種類の魔物はどれも胴体の大きさが小型犬くらいある蝙蝠。
まずはバット、大きさはともかく姿かたちはふつうの蝙蝠そのままだ。
ランニングバットはその名の通り地面を走り回る蝙蝠で何故か羽が退化してる。
ラビットバットも名前のまま。こちらも羽は退化していてウサギみたいにジャンプして移動する。
そして切り裂きバットはこの中で一番厄介だ。
バットのように空中を飛び回って、羽の先は鋭利な刃物みたいに鋭い。
フィラストダンジョンで大怪我する冒険者は、ほとんどがこの切り裂きバットにやられてる。
これらから取れるのは、肉、薬、革、刃物といったところ。
でも買い取り額はどれもそれほど高くない。
「出現数はどれ程でしたか?」
「正確には分かりませんが数千といったところでしょうか。正確な数はカルア殿が持ち帰った魔石で数えられるでしょう」
「はいっ! 今回は全部この魔法の鞄に入れて持って帰ってきました!」
前回の心残りは無事果たした!
僕がギルマスに鞄を渡すと、ギルマスはその鞄をそのままピノさんに渡して……
あれ、だったら直接ピノさんに渡せばよかったのかな?
「ピノ君、これをそのまま解体班に回してくれ。それと明日以降で構わないから魔石の数を報告するよう伝えてくれ」
「でしたら数えるのは業務量が少ない昼間の時間帯に総出でやっちゃいませんか? 数が多いですから解体班の皆さんには解体を優先していただいて」
「うむ、そうだな。それで頼む」
おお、流石ピノさん!
「トラップの発動条件については現時点では分かっていません。この後、持ち帰ったデータを元に我々で推論を行います」
「うむ、了解した」
「それと実は……今回魔物を殲滅した後に階段が出現しまして」
「ほう」
オートカさんの報告にギルマスの目がギラリ。
「出現したのは下り階段です。出現していた時間は10分間でしたので、前回はおそらくカルア殿が気を失っている間に消えたのでしょう」
「成程……」
「階段については態勢を整え次回調査を行うつもりです。つきましてはカルア殿には次回も同行をお願いしたいのですが」
「今日の所はカルア君も気を張っているだろうから、少し時間をおいたほうがいいだろう。返答は明日で構わないかな?」
「そうですね、それがよろしいかと」
答えは明日でいい、と。
まあ明日になっても断ろうなんて思わないだろうけどね。
「それからもう一点ご報告すべき事が」
「……何かな?」
声を低くしたオートカさんにギルマスの表情も引き締まる。
そのギルマスにオートカさんが続けたのは――
「カルア殿のスキルについてです」
何と僕についての事だった。
▽▽▽▽▽▽
このお話が面白いと感じてくれた方、「いいね」をお願いします。
続きが気になる方、「お気に入り」登録はいかがですか。
作者に一言ツッコみたい方やモノ申したい方、「感想コメント」お気軽にどうぞ。
ダンジョン内が赤い光に包まれたと同時に素早く指示を出すオートカさん。
そして指示を受けた人達も素早く動き始める。
「現時点の魔力波形及びスペクトル、記録完了っ!」
「引き続き計測を続行、時間経過による変動を観測せよ」
「了解!」
「現状魔物反応なし、転送トラップ起動認められず!」
「警戒を続行、以降は状変時のみ報告せよ」
「了解!」
な、な、なんか超カッコいい!!
何ていうか、こう……プロフェッショナル! って感じ。
「カルア殿はその場で待機を。体内の魔力や体調に変化はありますか?」
「ちょっと待って下さい」
ええっと、今の僕の状態……状態、は――
体調……は変化ないかな。
魔力……の方も変化はなさそう。
「体調・魔力ともに変化した感じはありません」
「では感情面で何か変化は?」
「感情面……ってどんな事ですか?」
「喜怒哀楽、感情の浮き沈み、あとは不安感の増大といった所でしょうか」
「緊張は少ししてますけど、それ以外はいつも通りです」
「分かりました、ありがとうございます。精神面への攻撃も見られず、と」
「1分経過」
「全員、経過10分まで現態勢を維持」
「「「了解!」」」
「カルア殿は状態が変化したり気付いた点があればすぐに報告して下さい」
「分かりました」
そして、そのまま何事もなく――
「10分経過」
「よし、では次フェーズに移行する。時報及び観測体制は現状を維持せよ」
「了解!」
「ラキは【障壁】展開準備。私と10分交代で先行ラキ。転送発動と同時に展開せよ」
「了解!」
「ウサダンは転送発動と同時に観測データにチェックポイント挿入」
「了解!」
「ではカルア殿、前回と同じように転送装置にギルドカードを翳して下さい」
「分かりました。では行きます」
転送装置の前に立ち、装置にギルドカードを翳すと――
一瞬の浮遊感、そして景色は壁に囲まれた部屋へと変わった。
見覚えのあるこの部屋……あの時の魔物部屋だ!
「転送発動確認!」
「全員部屋中央に移動! その後カルア殿を中心に半径2メートル内へ集結!」
オートカさんの指示に従って全員で部屋の中央に移動すると、みんな僕を取り囲むように集まってきて……まさか僕を守る壁に!?。
「ラキ【障壁】展開! タチョ時報開始毎10分! ウサダン魔力測定継続」
ラキさんが展開した光属性の【障壁】は僕達全員を取り囲んだ。
壁は壁でも【障壁】……あ、そう言えば最初からオートカさんもそう指示してた。もう焦り過ぎだよ僕!
「報告! 魔力に揺らぎあり、魔物出現のパターンと一致! 3・2・1・来ます!」
ああ、これもまたこの前と同じ光景だ……
周りの壁から魔物が続々と出現して、そして続々と僕の方に向かってくる!
「カルア殿、どうか安心してください。我々の【障壁】はこの程度の魔物には決して破られる事はありません。ですからこの中にいる限り我々は完全に安全なのです。今回タイミングが悪く上級冒険者の手配がつきませんでしたが、この【障壁】と我々が使える攻撃魔法を組み合わせる事で、この程度の魔物であれば我々だけで充分に対応する事が出来るのです」
凄い、みんなそんなに強かったんだ! それにこの【障壁】も!
……でも上級冒険者に会えなかったのは残念かな。
「なのですけれど、もし可能ならばカルア殿には魔物への対応をお願い出来ないでしょうか?」
いや、最初からそのつもりなんですけど。
「勿論我々で殲滅する予定ではありますが、可能ならばやはりデータ収集を優先したいのです。またブラック殿からの提案で、カルア殿の能力全般に関してはギルドと秘密保持契約を結んでいますので、例え王宮から命令があったとしても決して口外する事はありません」
おお、さすがギルマス。
「それから、今回倒した魔物は所有権をすべてカルア殿に移譲する事になっています。これもギルドとの契約です」
おお、さすマス。
「この【障壁】は私が開発した特別な魔法で、内から外に向く力に対しては一切干渉しない作りになっている為、カルア殿の攻撃も遮る事はありません。それに休息は遠慮なく取ってくれて大丈夫です。【障壁】により安全は確保されていますし、ある程度データが取れれば後は我々が引き継ぎますので」
はは、何て至れり尽くせりな。
こんなイージーモードで本当にいいの!?
だったらもちろん答えは――
「任せて下さい、魔物は僕が殲滅します!」
「おお、助かりますカルア殿。ではお言葉に甘え魔物はお任せします。攻撃はカルア殿のタイミングで始めて頂いて結構です」
その言葉とともにオートカさんはその場に腰を下ろした。そして他の3人もまた。
これって僕の邪魔にならないよう配慮してくれんただろうな。
じゃあ早速――
「始めます。【スティール】!」
「え?」
「【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】…………」
「…………え?」
次から次へと目の前に透明な魔石が現れ、そしてその向こうでは次から次へと魔物達が地面に落ちてゆく。
「【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】」
バタバタバタバタ……
バラバラバラバラ……
「あの、すみませんカルア殿」
その最中にオートカさんが話し掛けてきた。
はい、何でしょう?
「一つ質問なのですが……カルア殿は今、一体何をされてるんですか?」
ああ、初めて見るんだからそれは当然分からないよね。
「【スティール】です」
オートカさんは頭の上からバラバラと降り注ぐ魔石を浴びながら、何だか人に見せない方がよさそうな顔して僕を見てる。
あれ、ひょっとして魂抜けかかってます?
「え、【スティール】……ですか?」
「はい、【スティール】です」
「【スティール】と言うと、魔物からアイテムを盗むあの【スティール】、ですか?」
「はい、その【スティール】です」
進化はしたけどね。
「その【スティール】で魔物を倒せているのは何故です?」
「それは【スティール】してるのが魔物の魔石なので」
「…………魔石って【スティール】出来ましたっけ?」
「はい、この前この部屋に来た時に出来るようになったんです」
「……」
「……」
「……」
「……」
大丈夫かな、全員人前でしちゃいけない顔しちゃってるんだけど……
「あの、そろそろ続けていいですか?」
「あ、お邪魔してすみませんでした。続きをお願いします」
じゃあ行きますよっと。
「【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】【スティール】」
「はい、調査団集合」
「あの団長、ひょっとして我々って今とんでもない人に同行してもらっちゃってません?」
「そうですよ、これ絶対漏らしたらヤバい系の秘密ですって!」
「ええその通りです。ブラック殿が何度も念を押した理由がようやく理解出来ました。いいですか皆さん、くれぐれも秘密厳守でお願いしますよ」
「了解です。まあでももし言ったところで誰も信じないとは思いますけどね」
「それには私も同意しますが、そうは言っても絶対に口外しないように。これ普通に消されるレベルの内容ですからね!」
「「「分かりましたっ!!」」」
何だか足元で打ち合わせが始まったみたい。
【スティール】【スティール】【スティール】……
「団長、ちょっといいですか?」
「何でしょうウサダンさん」
「これ、さっきから周囲の魔力がとんでもない事になってるんですけど。こっち来て測定器の画面を見て下さい」
今度はみんなでウサダンさんの周りで何か見てる?
【スティール】【スティール】【スティール】……
「これ、【スティール】の連打が始まってからの魔力波形の推移なんですけど――」
「むっ、この一瞬だけ上がってるのはもしかして……?」
「ええ。一見ノイズのように見えるこれですが、こう拡大してみると……」
「この波形は……っ時空間魔法ですか!?」
「ええ、間違い無いと思います」
「そんな事が……ですがあまりに発生時間が短くありませんか?」
「発生する現象としてはごく短距離の【転送】ですから、おそらくこの超短時間でも十分なんじゃないでしょうか」
「ちょ、ちょっと待って下さい! だとしたらこの魔力の上昇量と発生時間から推測される【スティール】1回分の魔力量はあまりにも……」
「概算ですが、おそらく100回【スティール】しても【灯火】1回分にも満たない程度ではないかと」
「そうすると、今回我々の出る幕は……」
「のど飴を差し入れるくらいしか無いんじゃないですか?」
あれ、みんな溜息吐いてる?
【スティール】【スティール】【スティール】……
「ウサダンさん、データは一応最後まで記録しておいて下さい。ギルドで報告した後に全て削除する事になるとは思いますが」
「でしょうね。これは外には出せませんよ」
「どうすべきかは戻ってからブラック殿と相談しましょう」
おや、打ち合わせは終わったのかな?
みんな元の位置に戻ったみたい。
【スティール】【スティール】【スティール】……
「ええっと、カルア殿?」
「はい、なんでしょう?」
「のど飴、舐めます?」
まだまだ湧いてきそうなので、ここで一旦休憩する事に。
「カルア殿、足元の魔石は一旦全部片付けましょうか」
そう言われて足元を見ると……うわぁ、一面魔石だらけだ!
「そうしましょう、魔法の鞄に入れちゃいます」
よかった、この部屋は魔法の鞄が使用出来るみたいだ。
って事でみんなで手分けしてここまでの魔石をその中へ放り込んでいく。
「そうそう、【スティール】する時は鞄を開けた状態で下に置いておくといいですよ。魔法の鞄は近づいてくるものを勝手に収納してくれるんです」
片付けの最中、オートカさんがそんな事を教えてくれた。
何とそんな便利技が!? 生活の知恵だねっ。
「それからカルア殿の【スティール】ですが、どうやら時空間魔法と関係があるようです。先ほど興味深いデータが計測出来ましたので、後ほどギルドで詳しくお話しします」
おおっ、それは楽しみ。
そして足元の魔石は全て片付き、オートカさんはとてもにこやかな表情で僕にこう言った。
「じゃあ、そろそろ残りの駆除もお願いしちゃっていいですか?」
もはやオートカさんの認識は、戦闘じゃなく駆除になってるみたいだ……
「これで終わり、かな?」
「どうでしょうか……ウサダンさん?」
「周囲に魔力の揺らぎ無し。終わりと見て間違い無さそうです」
そんなウサダンさんの意見を肯定するかのように、壁の一つに急に扉が現れた。
そして……
「あれって……階段?」
そう、扉と反対側の壁の前には下へと続く階段も現れた。
あれ? でも前来た時には階段は無かった……はず。
「タチョ時報開始毎1分!」
オートカさんは素早く指示を出してから僕に話し掛けてきた。
「カルア殿、あの階段は前回は出現していなかった……ですよね?」
「はい。魔物の死骸は散乱してましたが、階段があったら気付いていたと思います」
「そうですか……ではあの階段はおそらく一定時間で消えるタイプのものでしょう」
そういえばダンジョンにはそんなストラクチャーもあるって本に書いてあったっけ。
「あの先がどうなっているのかは非常に興味がありますが、今日の所は出現時間を確認するだけとしましょう。体力やアイテムの消耗はありませんが今の段階で先に進むのはリスクが高い。我々は調査団ですから、まずはこれまでのデータを持ち帰ることを優先します」
調査団の皆さんは計測を続け僕は魔物を鞄に収納しながら、その時を待つ。
そして、ちょうど10分後――
階段は、出現した時と同じように突然その姿を消した。
まるでろうそくの火が消えるみたいにフッと。
「さあ皆さん、これで予定していたデータが全て収集出来ました。今日はここまでとして撤収作業に取り掛かりましょう。忘れ物などしないようお互いに声を掛け合いながら作業を進めて下さい。あと『ダンジョンが回収する』からと言ってゴミなど絶対残したりしないように。ゴミが入った宝箱なんて見つけたら冒険者さんが泣いちゃいますからね。いいですか、『来た時よりも美しく』ですよ」
「「「はーい」」」
あれ、ちょっと皆さんさっきまでの緊張感は?
「準備は出来ましたね? 周りにいない人はいませんね? じゃあ一列に並んで扉から出ましょう」
扉を出た先は、これまた前回と同じくダンジョンの『入口の間』だった。
「ウサダンさん、魔力計測を」
「了解……平常値です」
「大丈夫そうですね、じゃあダンジョンを出ましょうか。入退記録に差異が生じないよう退出もカルア殿のカードでお願いします」
それはそうだよね。
帰りに他の人のカードを使ったりしたら、データ上は僕はダンジョンに入ったままって事になっちゃうから。
装置にカードを翳すと今度はトラップが発動する事無く、全員無事にダンジョンから出る事が出来た。
「さあ、それじゃあ街に戻りましょう。皆さん最後まで気を引き締めていきますよ。拠点に帰るまでが現地調査ですからね」
うーん、やっぱりユルい気がする。
それともこれがプロのメリハリってやつなのかな……
「ただいま戻りましたー」
「お帰りなさいカルア君。皆さんもお疲れさまでした」
「ピノさんただいまです。早速ですけどギルマスはいますか?」
「はい、すぐに呼んできますね。調査団の皆さんもいつものお部屋へどうぞ」
オートカさん達と部屋で待っていると、程なくしてギルマスが登場――とピノさんも。やっぱり今回も同席するみたいだ。
「皆さんお疲れ様でした。今日の成果はいかがでしたかな」
「ありがとうございます。カルア殿のおかげでようやく調査が進展しました」
「ほう! と言うと、もしかして――」
「はい、ついに転送トラップが発動したのです」
「それは何よりです。それで転送先は……やはり魔物部屋に?」
「ええ。全て調査依頼書に書かれていた通りでした」
「そうですか。では出現した魔物については?」
「ええ、そちらも調査依頼書の通りフィラストダンジョンに出現する魔物と同じ分布でした。確認出来た魔物は、バット、ランニングバット、ラビットバット、切り裂きバットの4種類です」
この4種類の魔物はどれも胴体の大きさが小型犬くらいある蝙蝠。
まずはバット、大きさはともかく姿かたちはふつうの蝙蝠そのままだ。
ランニングバットはその名の通り地面を走り回る蝙蝠で何故か羽が退化してる。
ラビットバットも名前のまま。こちらも羽は退化していてウサギみたいにジャンプして移動する。
そして切り裂きバットはこの中で一番厄介だ。
バットのように空中を飛び回って、羽の先は鋭利な刃物みたいに鋭い。
フィラストダンジョンで大怪我する冒険者は、ほとんどがこの切り裂きバットにやられてる。
これらから取れるのは、肉、薬、革、刃物といったところ。
でも買い取り額はどれもそれほど高くない。
「出現数はどれ程でしたか?」
「正確には分かりませんが数千といったところでしょうか。正確な数はカルア殿が持ち帰った魔石で数えられるでしょう」
「はいっ! 今回は全部この魔法の鞄に入れて持って帰ってきました!」
前回の心残りは無事果たした!
僕がギルマスに鞄を渡すと、ギルマスはその鞄をそのままピノさんに渡して……
あれ、だったら直接ピノさんに渡せばよかったのかな?
「ピノ君、これをそのまま解体班に回してくれ。それと明日以降で構わないから魔石の数を報告するよう伝えてくれ」
「でしたら数えるのは業務量が少ない昼間の時間帯に総出でやっちゃいませんか? 数が多いですから解体班の皆さんには解体を優先していただいて」
「うむ、そうだな。それで頼む」
おお、流石ピノさん!
「トラップの発動条件については現時点では分かっていません。この後、持ち帰ったデータを元に我々で推論を行います」
「うむ、了解した」
「それと実は……今回魔物を殲滅した後に階段が出現しまして」
「ほう」
オートカさんの報告にギルマスの目がギラリ。
「出現したのは下り階段です。出現していた時間は10分間でしたので、前回はおそらくカルア殿が気を失っている間に消えたのでしょう」
「成程……」
「階段については態勢を整え次回調査を行うつもりです。つきましてはカルア殿には次回も同行をお願いしたいのですが」
「今日の所はカルア君も気を張っているだろうから、少し時間をおいたほうがいいだろう。返答は明日で構わないかな?」
「そうですね、それがよろしいかと」
答えは明日でいい、と。
まあ明日になっても断ろうなんて思わないだろうけどね。
「それからもう一点ご報告すべき事が」
「……何かな?」
声を低くしたオートカさんにギルマスの表情も引き締まる。
そのギルマスにオートカさんが続けたのは――
「カルア殿のスキルについてです」
何と僕についての事だった。
▽▽▽▽▽▽
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設定等ユルユルでガバガバですが、暇つぶしと割り切って読んで頂ければと思います。
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