スティールスキルが進化したら魔物の天敵になりました

東束末木

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第15話 転送トラップの謎が判明しました

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「あーピノ君? 魔石の数は概算で構わないからカルア君が使った位の分量を過去分から補填しておいてくれ」
「分かりました。ではそのように」

「ごめんなさいピノさん」
「はい、私の方こそ怒り過ぎちゃってごめんなさい。でもさっきギルマスも言ってましたけど、何か変わった事をする時は先に一声掛けて下さいね?」
「はいっ、分かりました!」

ギルマスのフォローのお陰でピノさんの怒りが収まってくれた。よかったぁ……
でもホントごめんなさい、ピノさん。

「さて、ではこれ以上何事かが起きる前に今度こそ終了としよう。調査団の皆さんは引き続きこの部屋で調査を進めて欲しい。ピノ君はこれから私が書く手紙をミッチェル工房のミッチェル氏に届けてくれ。それが終われば今日はそのまま直帰してくれて構わない」
「わかりました」

「それでカルア君、このグラスはしばらくこちらで預かって構わないかな? 調べてみたい事がある」
「大丈夫です。ちょっとした思い付きで作っただけなので」
「うむ、助かる。では君も今日はもう帰ってもらって構わない。疲れているだろうからゆっくり休んでくれ。また明日の朝ここに来てくれるかな?」
「はい。分かりました」



そして家に帰った僕は……今まさにご近所の奥様方に囲まれているところだ。何故!?

「今日はいつものお嬢ちゃんと一緒じゃないのかい?」
「ピノさんですか? そうですね、そういえば今日は来てくれるのかな? 話してなかったや」
「そうかい、まあそれはいいさ。今訊きたいのはそれじゃなくって別の事さね」

何だろう? 『話が終わるまでは逃がさないぞ』って雰囲気がビンビン伝わってくる。
これは、この間森でウルフに囲まれた時と同じ気配だ。僕に逃げ道は……無いっ!

「お嬢ちゃんに聞いたんだけどさ、あんた、あのと『姉弟』になったんだって?」
「えっ、ピノさんから聞いたんですか? そうなんですよ、この間僕が『姉さんってこんな感じなのかな』って言ったら、ピノさんがお姉さんになってくれるって言ってくれたんです。それで僕、『ピノ姉さん』って……」

僕の嬉しそうな声に、奥様方は微妙な表情。あれ? 何かいけなかった?

「まあ、あんたがそれでいいってんならいいんだけどさ、でもこれだけは覚えときなよ。もしあのに……」

いつもと全然違う、もの凄く真剣な表情。
僕も自然と背筋が伸びる。

「いいかい、この先もしあのに恋人なんかが出来た時、あんたとの『姉弟』はそこで終わる。そうしたら多分あの娘はもう仕事以外であんたと会う事は無くなるはずさ」

ピノさんと、会えなく……

「そうなった時にあんたが自分自身を許す事が出来るか、その事を常に想像するんだよ? もしそれを許せないって感じる日が来たら、その時は絶対に迷うんじゃないよ。あのだっていつまでも待ってはくれないんだからね」

いくらニブい僕でも、皆さんが何を心配してくれているかは分かる。
今はまだ良く分からないけど、いつかピノさんと『恋人同士になりたい』って思う日が来たら、その時は……

「カルアくーん、今日もピノお姉さんが来ましたよー。あっ皆さんこんにちは」
「いやあピノちゃん。いつもカルアの面倒を見てくれてありがとうよ。今日も夕飯を作りに来てくれたのかい」
「ええそうです、最近はもうすっかり習慣になっちゃって。それにカルア君がちゃんと食べてるかってどうしてお気になっちゃって」

「何だい、もうすっかりカルアの嫁みたいじゃないか。いっそここで一緒に暮らしたらどうだい」
「やだもう、何ってるんですかぁ」
「はっはっは、これ以上邪魔しちゃ悪いね。さて、うちらも亭主どもに飯を食わせに帰ろうかね」

そう言って奥様方はそれぞれの家に帰っていく。
はあ、まったく頭が上がらないや。

「カルア君、奥様方と何かあったんですか?」
「いえ、皆さん僕の様子を見に来てくれただけです。いつもいつも僕の事を気に掛けてくれて、みんなとってもいい人達なんです」
「そうなんですね。それってカルア君もですけど、カルア君のご両親もちゃんとご近所の人達といい関係を築いてきたから、というのもあるんでしょうね」

「はいっ!」

大好きだった父さんと母さんの事をこうして良く言ってもらえるのって、すごく嬉しい。
だから思わず飛び出した僕のいい返事、その返事にピノさんもとってもいい笑顔を返してくれた。
「さあさあ! ご飯の支度をしますよ」



今日のご飯もとても美味しかった。
そして秘伝のスパイスもたっぷりと入れてくれてあった。
うん、今日も魔力トレーニングを頑張ろう!

「ご馳走様でしたピノさん。今日もとても美味しかったです」
「ふふっ、そんなに喜んでもらえたら私もすっごく嬉しいです。カルア君ってとっても美味しそうに食べてくれるから、見てるこっちも嬉しくなるんですよ」

「だってそれは美味しいから……でもピノさん、こうしていつも家まで来てくれて、買い物もしてくれて、ごはんも作ってくれて……やっぱり僕、半分じゃなくって――」
「カルア君!!」

言い掛けた僕の言葉をピノさんが強い口調でさえぎった。
「その話はもう済んでるでしょ? 私はご飯を作るのが楽しい、それにそのご飯をカルア君が食べる姿を見るのが嬉しい。だから私もとっても得してるんですよ。むしろ私の方がお金払った方がいいかなって思うくらいに」

ピノさん……

「だからね、材料代を半分ずつ……それだけ。ね?」
「……はい」

「さあ! それじゃあ今日の片付けはカルア君にもお手伝いお願いしちゃおうかな。一緒にやりましょうか?」
「はいっ!」



ピノさんを家に送る。
二人で肩を並べて夜道を歩く。
これもまた、ここ暫く続く僕のルーティン。
楽しい時間。

「そういえばカルア君、ギルマスから学校に行くって話があったでしょう」
「はい。どうなるかまだ分からないですけど」
「多分その学校って、私が行ってたのと同じ学校ですよ」
「え、そうなんですか?」

「ええ。だからもしカルア君が通うことになったら、カルア君は私の後輩ですね」
「じゃあピノさんは僕の姉さんで先輩ですね」
「ええそうね。ふふっ、私ピノ先輩ね」

笑顔でそう答えるピノさん。
あれ? ちょっと雰囲気が変わった?

「その学校って、どんな所なんですか」
「そうね……私が行ってたのは冒険者クラスだけど、他にも魔法とか商業や政治なんかのクラスがあるの。商業は商人、政治は貴族の人たちが多いわね。カルア君は魔法を勉強に行くんだから魔法クラスになるんじゃないかな」

「あ、でも冒険者クラスにも興味あります。どんな事を学んだんですか?」
「冒険者クラスの授業は座学と実技の両方をやるのよ。座学では冒険者になる為の色々な事――例えば魔物については地域ごとの分布や特性、倒し方、取れる素材の種類と剥ぎ取り方なんかね。この辺りにはいない魔物の事とかもたくさん勉強したわ」

うわぁ、楽しそう。

「あとは武器の扱い方や魔法についてね。これらは座学もあるけど実技がメインだったっけ。訓練用の剣や槍で模擬戦をやったり、的に向かって攻撃魔法を打ったりもしたなあ」

「じゃあもしかして、ピノさんも剣とか魔法で戦えるんですか?」
「そうね。ギルマス程じゃないかもだけど、まあまあ強いんじゃないかな」

さらっと比較対象にギルマスって……
それってかなり強いからなんじゃ……
そういえば、この間の凄い速さでご飯作ってた時の身のこなしも……

「まあそうは言っても、就職してからはもうずっとやってないから、今は全然じゃないかな? それに初めから受付嬢になる為に行ってたんだしね。カルア君知ってる? ギルド職員を目指す人が入るクラスも冒険者クラスなのよ」

「えっ、そうなんですか?」
「ええ、だって立場が違うだけで覚えなければならない事は一緒だもの。だから職員クラスなんてのはないの」
「なるほど」



そんな話をしているうちにピノさんの家に到着。
今日もまた窓の向こうからピノさんの家族の視線が突き刺さる。

「ピノさん、やっぱり僕ご挨拶した方が……」
「それはまた今度ね。そのうち機会を設けるからその時に、ね?」
「そう……ですか?」

……ホントにそれでいいのかな?

「じゃあカルア君、ここまで送ってくれてありがとうございました」
ここでピノ姉さんモードは終わったみたい。いつもの丁寧な話し方に戻った。

「こちらこそご馳走様でした。じゃあおやすみなさい」
「おやすみなさいカルア君。疲れが残ってるでしょうからトレーニングは程々にね」

釘を刺されちゃった。
まあ明日もあるし、今日はちょっとだけにしよう。



そして家に着いた僕は……
やっぱり今日も寝落ちするまでやっちゃった。



「ギルマス、皆さん、おはようございます」
今日は予定通り朝からギルドの個室に集合。
僕の挨拶にみんなも笑顔で挨拶を返してくれた。
さあ、それじゃあ昨日の続きを――
「ミッチェル氏をお連れしました」

えっ?
……ミッチェルさん?

「呼ばれて参上したが……もうわし、すっかりホワイトじゃよ? アットホームじゃよ? あれから3人とも仲良くやってるんじゃよ? だから何の問題も無いんじゃよ?」

ああ、そう言えば昨日ピノさんはミッチェルさんに手紙を届けに行ったんだっけ。あの手紙ってミッチェルさんに来て欲しいって内容だったんだ。

それにしてもミッチェルさんってば来て早々ホワイトをあんなにアピールして……ああ、そういえばこってり絞られたって言ってたっけ。

「ミッチェルさん、今日はその話ではない。専門家としてのあなたの意見を是非聞かせて貰いたくてお呼びしたのだ」

ギルマスのその言葉に目付きが急に変わるミッチェルさん。
ああこの顔……この間見たプロの顔だ。

「ほほお、っちゅうと錬成についてじゃな?」
「その通りだ。まずはこれを見て欲しい」

そう言ってギルマスが取り出したのは、昨日僕が作った魔石グラス。
ミッチェルさんはそれを手に取って色んな角度から眺め――
「むうっ!?」
更に厳しい顔つきへと変わった。

「何じゃこれは!? まずガラスでないのは確定じゃ。じゃが、かといって他に思い当たるもんもない! ブラックさん、こりゃあ一体何で出来とるんじゃ!?」

「ミッチェルさん、これだ。これがそのグラスの原料なのだ」
ギルマスはそう言って、鞄から取り出した透明な魔石をひと掴みテーブルにザラッと置いた。

「こんなん見た事無いぞ……こりゃあ一体何なんじゃ?」
「信じられないと思うが聞いて欲しい。ミッチェルさん、これはな……魔石なのだ」
「何を馬鹿な! 魔石はどれもこれも黒いっちゅうのが大昔からの常識じゃ。こんな透き通った魔石なぞある訳ないじゃろう。それに第一、魔石で錬成など出来る訳が無いわい!」

ミッチェルさんまでもそう言うんだから、本当に魔石の錬成って出来ないはず、だったんだなあ。

「だがこれは間違いなく魔石なのだ。魔石は最近発見されたある特殊な手法によって取り出すと、透明となるのだ」
「何じゃと!?」
「そしてミッチェルさん、今日お呼び立てしたのは他でもない、あなたにこの魔石で錬成を試してみてもらいたいのだ」
そう言ってギルマスはテーブルの魔石を指差した。
「ほうか……わざわざこのわしが呼ばれた訳がようやく分かったわい」

そう言ってニヤリと笑ったミッチェルさん。
あれは完全にやる気の顔だ。

「それで、このテーブルでこのまま錬成を始めちまってええのか?」
「うむ、そうしてくれ」
「じゃあ行くぞ。【融解】」

ミッチェルさんの魔力を受けた魔石はテーブルの上でドロドロになってゆく。

「ほほお、これは……ガラスよりも相当魔力の通りがええな。これが魔石だなどほんに信じられん……前に普通の魔石でやった時は全然魔力が通らんかったんじゃがな」

ああ、やっぱりやったことあるんだ。流石はプロの錬成師。

「ほんなら次は色々試してみるぞ」
そう言ってミッチェルさんが魔力を通すと、魔石は次々とその形を変えていく。
ウルフ、ラビット、ブル――からのミッチェル工房、ギルドの建物、そしてギルマスの姿に。

「【凝固】」
で、最後は小さなナイフの形で出来上がり。
「どうせこの後は魔力を通したり付与を試したりするんじゃろ? じゃったらこの形にしとくのが一番やり易いじゃろうよ」

「うむ、気遣い感謝する。それで錬成した感じはどうだった?」
「恐ろしいほど魔力が通りやすいの。錬成の楽さで言えばガラスや鉄などよりこっちのがよっぽど上じゃな。こんだけ散々いじり倒してもこの程度の魔力しか使わんかった。全く、こんな簡単な錬成は初めてじゃよ」

「成程、カルア君がこのグラスを錬成出来たのは別に彼自身が理由ではなかったという事だな。その点はよかった」
「ほほお、このグラスを作ったんはカルアじゃったんか。うむ、中々上手く出来とるじゃないか。ほうかほうか、ようやくうちの工房で働く決心がついたんじゃな?」

「いやいやいや、当分冒険者を引退するつもりはありませんって!」
「何とも惜しいのう。これ程の才能を埋もらせとくなどこのわしの……そうじゃ、おぬし今日から『カルデシ』に改名せんか?」

「しません! っていうかやっぱり名前で決めてたんですか!?」
「いや別にそういう訳じゃなかったんじゃがな……素敵な偶然につい……」

いや素敵な偶然って……

「ミッチェルさん、今日来てもらった用件は以上だ。協力感謝する。それと急に呼び出してすまなかった」
「なに構わんて。うちに戻って来るよう弟子達に説得もしてくれたんじゃろ? これくらいじゃまだまだ礼の内にも入らんて」

ミッチェルさんは『何かあればまた呼んでくれたらええ』という言葉を残し、まるで何事もなかったみたいにすっと部屋を出ていった。その後ろ姿、おとこミッチェル!

「これで懸念が一つ解消されたな」
ミッチェルさんが去った部屋で、ギルマスがオートカさんに話し掛けた。
「ええ。錬成出来たのはカルア君ではなく透明な魔石の特性、が結論でした」
「うむ、となれば残るは魔石の【スティール】の一般化のみか。それさえ出来れば魔石の入手経路からカルア君を外す事が出来る。そうすればいよいよ情報を公開する準備が整う訳だ」
すごくホッとした表情のギルマス、そしてオートカさんの表情も柔らかい。

「そうですね。それで先程ミッチェル氏も言っていた『魔石に魔力を通す実験』の方はどうしますか?」
「それはまた後でいいだろう。今はまだダンジョンの調査が残っているからな。魔石についてはそちらの調査が片付いてからでいいんじゃないか?」
「それもそうですね。まずは本来の目的を片付けるとしましょう」

そう言ってオートカさんは表情をあらため、そして居住まいを正す。
「では、昨日のデータから我々が導き出した転送トラップについての仮説をお伝えします」

ギルマスの顔に緊張が走る。僕も緊張してきた……
「うむ、それでは聞かせてくれ」
「では……まず、トラップの発動が魔法罠によるものなのは確定です。その発動条件は部屋の中に『時空間魔法に対する一定以上の適性』を持つ者がいる事。それを感知すると部屋の光が赤く変色します」

成程、じゃあ今回は僕がいた事でその条件を満たしたって事か。

「そしてトラップの挙動ですが、トラップ自体は転移を行っていないようです」
「ほほう、と言うと?」
「はい、ここからが今回のポイントとなります。トラップにより魔物部屋への転移が行われたのは、設置された転送装置により転移が発動した、正にそのタイミングなのです。そこから導き出された結論、それはその場で発動した転移魔法にトラップが干渉し、その転移先を上書きしてしまったのです。隣に隠されていた魔物部屋へと」

「そうすると過去にトラップが発動する事がなかった理由は、これまで発動条件を満たす程の時空間魔法適性を持つ者がダンジョンに入る事が無かった、という事か」
「それともう一点、転送装置を設置する以前は扉で出入りしていましたから……」
「条件を満たした者がいたとしても転移を行う事自体が無かった、と?」
「ええ、その通りです」



ふわぁ、もの凄く納得出来ちゃったよ……
オートカさんは最初に仮説って言ってたけど、もうこれほとんど確定なんだろうなあ。
そして僕は……フィラストダンジョンに行くと毎回必ず魔物部屋にご招待されちゃうのが確定!?
そんな特別サービスなんて頼んでないよっ!!



▽▽▽▽▽▽
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