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第87話 僕に妹ができました。ってあれ? #2
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『うんうん、私も小さい頃フィラスト姉さんによく言われてたっけ。『知らないひとには気をつけなさい。知ってるひとにはもっと気をつけなさい。特にエルフは要注意よ』ってね』
フィラストさんとエルフの間にどんな過去が!?
『それから、『取り敢えず相手を刺激しないように下手に出て、それでも相手が本性を現したら超逃げなさい』って口ぐせみたいにね』
そこからさっきの『取り敢えず『です』つけて』に繋がるのか……
『まあそんな訳だから、この子の喋り方は気にしないでおいてあげて。世の中あなた達みたいな『良いひと』ばかりじゃないのよ』
そんな話のあと、じゃあ始めようかって事でセントラルからダンジョンコアを受け取ったんだけど……結構重いなコレ、軽々持ってたセントラルって実は力持ち?
「それでセカン、これってどれくらい魔力を入れたらいいのかな?」
入れ過ぎて割れたり融けたりとかしない?
でもそんな心配はいらなかったみたい。
『入れられるだけ入れちゃってくれる? 最初のうちは成長期だから、入れたそばからどんどんダンジョンの拡張に使われるの』
それなら大丈夫だね……あれ? じゃあ『成長期』が過ぎたら?
『ああ、コアの容量限界を越えちゃった分はそのままダンジョンのリソースに回るようになってるから大丈夫。と言っても、普通そんな状態になる量の魔力なんてあり得ないから、必要の無い心配なんだけど。この間視たカルアの魔力量くらいなら余裕余裕! だってダンジョンよ?』
それはそうか。よく『魔力量が多い』なんて言われるせいで無駄な心配しちゃった。自意識過剰とか思われちゃったかな? ちょっと恥ずかしい。
「それなら安心だね。持ってる魔力を全部入れてくよ」
まず最初は循環しない状態で、と……
「おおぉぉ、すごい勢いでコアに魔力が溜まって……あっ、ダンジョンの構築が始まったです! いい感じですよー」
『ええっ、もう? ちょっと早くない?』
「あ、部屋がちょっと広くなったわ。カルア、一旦トップ。続きはみんなを連れてきてからよ」
そう言ってアーシュは外に出ていった。
改めて辺りを見回すと、確かに『部屋』って言えるくらいの広さになってる。これ、僕の魔力で広がったのかー。
――なんてちょっと感動していると、アーシュはみんなに状況を説明しながら戻ってきた。
「――それで今カルアがダンジョンコアに魔力を注いでるんだけど、そしたらダンジョンが育ち始めてここも広がったってわけ。……お待たせカルア、じゃあ続きをやっちゃって」
よし、続き続きっと。今くらいの勢いでも全然問題無かったし、セカンの言ってた通りまだかなり余裕がありそうな感触。そろそろ魔力循環を始めて全力注入しないと、セカンに『いつまでのんびりやってるの?』とか言われちゃいそうだよ。
――って事で、まずは循環。ぐるぐるーーっと!
「うなっ!? 突然でっかい魔力です!?」
あっそうだ、付与をイメージしてるんだったら額に翳した方がやり易いかも。やっぱり慣れた姿勢のほうがやりやすいと思うんだよね。さてと、それじゃあ――
「あんた相変わらず非常識ねカルア。視ようとしてないのに魔力を感じるとか、ホント意味分かんないんだけど」
『ええっ、なになに? どうしたの? こっちからだと何が起きてるのか全然わからないんだけど?』
「セカンお姉ちゃん、このひととんでもない魔力オバケです!?」
『え? あれ? 普通に多いくらいじゃなかった?』
アーシュと精霊姉妹が何か話してるみたいだけど……いい? 始めるよーーっ!
両手で持ったダンジョンコアを額に翳したら、さあ魔力注入開始っ!
僕の魔力、全部君にあげる!
大きくなぁーーれっ!!
「うわわわわわっ!? どんどん深くなってくです!? 3階層、4階層、5階層……ナニコレ、ナニコレ、ナニコレ……全然止まらないですぅ!?」
『ええっ!? そんな嘘でしょ? だってこの前視た魔力、あれだと狭い3階層くらいしか作れないはずよ!』
視界の端でセカンとセントラルが何か凄くはしゃいでる。喜んでくれてるのかな? だったらいいな。
「さっきまでは確かにそうだったですよ! でもこのひと、さっきいきなり魔力量が10倍以上に膨れ上がったです!」
『じゅっ、10倍以上ぉ!? それって大精霊クラスじゃない!』
よーし、それじゃあもう一頑張り! 魔力はまだまだ残ってるよーーっ!
「意味分からないです! ガチの魔力オバケです! 全然終わる気配無いです!!」
『一体どういう事!? 何が起きてるの!?』
「そんなの、わたしにも分からないですよぉーーーっ!!」
セカンの言ってた通り、ダンジョンコアの心配なんて全然要らないみたいだ。魔力を注いだら注いだだけどんどん吸収されてくみたいな感覚。それはまるで、高い空の上から見えない地面に落ち続けてくみたいな……
そして――
出し切ったぁーーー。この空っぽの感覚、久し振りに全部の魔力を一度に使い切ったよ。
これなら今夜は魔力トレーニングが捗りそう――って夜までには結構自然回復しちゃうかも。今から始めちゃおうかな、石ころに【大回復】で。
ああ、その前にセントラルにダンジョンコアを返さなきゃ。
「はいこれ。取り敢えず僕の魔力は全部入ったみたいだけど、どうかな?」
受け取ったダンジョンコアを手に持ったまま暫く呆然としていたセントラルだったけど、やがてそのダンジョンコアを覗き込むように見つめてパチパチと瞬きを繰り返し――
「あれ? あれ? あれれれ?」
小さく首を捻った。
セントラル、どうしたのかな? 何か困ってるみたいだけど……
「どうしたの?」
コアが壊れちゃったなんて事は無いと思うけど……だってさっきまでより……かなりの存在感を放ってるのを感じるし。元気いっぱいって感じで。
「ダンジョンコアが反応しないです。これ壊れちゃったとかないですよね? あれー? わたしと繋がってるはずなのに、存在を感じられなくって――ってあれ? それってもしかして繋がってないって事です?」
えっと……そのセントラルの言葉って、僕としては心当たりに満ち溢れてるんですけど……いやまさかね。
……そんな事無いとは思うけど、ある訳無いと思うけど、でも一応ね、訊くだけは訊いてみようかな……勿論念の為に、だよ?
「ねえセントラル、その……ええと、ダンジョンコアと繋がってる時の感覚って、どんな感じなの?」
そんな僕の問い掛けに、セントラルは自分に言い聞かせるような感じで、それと何度も確認するよな感じで、ゆっくりと答えを返してくる。
「ダンジョンコアと繋がってると、コアと離れてても、意識の中にダンジョンコアが感じられるようになるですよ……何て言うか、頭の中に浮かんだコアが見えてる感じで……そのコアを操作すると、ダンジョンの様子を見たり動かしたり出来て……だけど……そのコアが今は全然感じられないです! こんなの初めてです! 緊急事態です!」
ああ、やっぱり……
フィラストさんとエルフの間にどんな過去が!?
『それから、『取り敢えず相手を刺激しないように下手に出て、それでも相手が本性を現したら超逃げなさい』って口ぐせみたいにね』
そこからさっきの『取り敢えず『です』つけて』に繋がるのか……
『まあそんな訳だから、この子の喋り方は気にしないでおいてあげて。世の中あなた達みたいな『良いひと』ばかりじゃないのよ』
そんな話のあと、じゃあ始めようかって事でセントラルからダンジョンコアを受け取ったんだけど……結構重いなコレ、軽々持ってたセントラルって実は力持ち?
「それでセカン、これってどれくらい魔力を入れたらいいのかな?」
入れ過ぎて割れたり融けたりとかしない?
でもそんな心配はいらなかったみたい。
『入れられるだけ入れちゃってくれる? 最初のうちは成長期だから、入れたそばからどんどんダンジョンの拡張に使われるの』
それなら大丈夫だね……あれ? じゃあ『成長期』が過ぎたら?
『ああ、コアの容量限界を越えちゃった分はそのままダンジョンのリソースに回るようになってるから大丈夫。と言っても、普通そんな状態になる量の魔力なんてあり得ないから、必要の無い心配なんだけど。この間視たカルアの魔力量くらいなら余裕余裕! だってダンジョンよ?』
それはそうか。よく『魔力量が多い』なんて言われるせいで無駄な心配しちゃった。自意識過剰とか思われちゃったかな? ちょっと恥ずかしい。
「それなら安心だね。持ってる魔力を全部入れてくよ」
まず最初は循環しない状態で、と……
「おおぉぉ、すごい勢いでコアに魔力が溜まって……あっ、ダンジョンの構築が始まったです! いい感じですよー」
『ええっ、もう? ちょっと早くない?』
「あ、部屋がちょっと広くなったわ。カルア、一旦トップ。続きはみんなを連れてきてからよ」
そう言ってアーシュは外に出ていった。
改めて辺りを見回すと、確かに『部屋』って言えるくらいの広さになってる。これ、僕の魔力で広がったのかー。
――なんてちょっと感動していると、アーシュはみんなに状況を説明しながら戻ってきた。
「――それで今カルアがダンジョンコアに魔力を注いでるんだけど、そしたらダンジョンが育ち始めてここも広がったってわけ。……お待たせカルア、じゃあ続きをやっちゃって」
よし、続き続きっと。今くらいの勢いでも全然問題無かったし、セカンの言ってた通りまだかなり余裕がありそうな感触。そろそろ魔力循環を始めて全力注入しないと、セカンに『いつまでのんびりやってるの?』とか言われちゃいそうだよ。
――って事で、まずは循環。ぐるぐるーーっと!
「うなっ!? 突然でっかい魔力です!?」
あっそうだ、付与をイメージしてるんだったら額に翳した方がやり易いかも。やっぱり慣れた姿勢のほうがやりやすいと思うんだよね。さてと、それじゃあ――
「あんた相変わらず非常識ねカルア。視ようとしてないのに魔力を感じるとか、ホント意味分かんないんだけど」
『ええっ、なになに? どうしたの? こっちからだと何が起きてるのか全然わからないんだけど?』
「セカンお姉ちゃん、このひととんでもない魔力オバケです!?」
『え? あれ? 普通に多いくらいじゃなかった?』
アーシュと精霊姉妹が何か話してるみたいだけど……いい? 始めるよーーっ!
両手で持ったダンジョンコアを額に翳したら、さあ魔力注入開始っ!
僕の魔力、全部君にあげる!
大きくなぁーーれっ!!
「うわわわわわっ!? どんどん深くなってくです!? 3階層、4階層、5階層……ナニコレ、ナニコレ、ナニコレ……全然止まらないですぅ!?」
『ええっ!? そんな嘘でしょ? だってこの前視た魔力、あれだと狭い3階層くらいしか作れないはずよ!』
視界の端でセカンとセントラルが何か凄くはしゃいでる。喜んでくれてるのかな? だったらいいな。
「さっきまでは確かにそうだったですよ! でもこのひと、さっきいきなり魔力量が10倍以上に膨れ上がったです!」
『じゅっ、10倍以上ぉ!? それって大精霊クラスじゃない!』
よーし、それじゃあもう一頑張り! 魔力はまだまだ残ってるよーーっ!
「意味分からないです! ガチの魔力オバケです! 全然終わる気配無いです!!」
『一体どういう事!? 何が起きてるの!?』
「そんなの、わたしにも分からないですよぉーーーっ!!」
セカンの言ってた通り、ダンジョンコアの心配なんて全然要らないみたいだ。魔力を注いだら注いだだけどんどん吸収されてくみたいな感覚。それはまるで、高い空の上から見えない地面に落ち続けてくみたいな……
そして――
出し切ったぁーーー。この空っぽの感覚、久し振りに全部の魔力を一度に使い切ったよ。
これなら今夜は魔力トレーニングが捗りそう――って夜までには結構自然回復しちゃうかも。今から始めちゃおうかな、石ころに【大回復】で。
ああ、その前にセントラルにダンジョンコアを返さなきゃ。
「はいこれ。取り敢えず僕の魔力は全部入ったみたいだけど、どうかな?」
受け取ったダンジョンコアを手に持ったまま暫く呆然としていたセントラルだったけど、やがてそのダンジョンコアを覗き込むように見つめてパチパチと瞬きを繰り返し――
「あれ? あれ? あれれれ?」
小さく首を捻った。
セントラル、どうしたのかな? 何か困ってるみたいだけど……
「どうしたの?」
コアが壊れちゃったなんて事は無いと思うけど……だってさっきまでより……かなりの存在感を放ってるのを感じるし。元気いっぱいって感じで。
「ダンジョンコアが反応しないです。これ壊れちゃったとかないですよね? あれー? わたしと繋がってるはずなのに、存在を感じられなくって――ってあれ? それってもしかして繋がってないって事です?」
えっと……そのセントラルの言葉って、僕としては心当たりに満ち溢れてるんですけど……いやまさかね。
……そんな事無いとは思うけど、ある訳無いと思うけど、でも一応ね、訊くだけは訊いてみようかな……勿論念の為に、だよ?
「ねえセントラル、その……ええと、ダンジョンコアと繋がってる時の感覚って、どんな感じなの?」
そんな僕の問い掛けに、セントラルは自分に言い聞かせるような感じで、それと何度も確認するよな感じで、ゆっくりと答えを返してくる。
「ダンジョンコアと繋がってると、コアと離れてても、意識の中にダンジョンコアが感じられるようになるですよ……何て言うか、頭の中に浮かんだコアが見えてる感じで……そのコアを操作すると、ダンジョンの様子を見たり動かしたり出来て……だけど……そのコアが今は全然感じられないです! こんなの初めてです! 緊急事態です!」
ああ、やっぱり……
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