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第87話 僕に妹ができました。ってあれ? #4
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「全く、酷い目にあったですよ。この責任、どうとってくれるですか、カルアお兄ちゃん」
そこには、僕よりちょっと年下くらいの――見た目12歳くらい――な女の子の姿があった。
「え? あれ? えっと……君、セントラル……なの?」
「もう、急に何言ってるです、お兄ちゃん?」
あ、やっぱりセントラルみたいだ。
「いやだってその姿……それに背も高くなってるし」
さっきまでと全然違うよ?
「それに……お兄ちゃん?」
「わたしの姿? あれっ、そういえばちょっと大きくなったような? わたしイキナリ成長期?」
軽く顎に指先をあてて、少し何かを考えてる様子のセントラル。そして何かに思い至ったみたい。
「あっそうか。きっとわたし、お兄ちゃんの魔力で大きくなっちゃったです」
――えっ?
「僕の……魔力で?」
「うん、多分そうです。だって魔力に溺れてる時に『大きくなぁーーれっ!!』ってお兄ちゃんの声が聞こえたですよ」
「あ、それって……」
ダンジョンコアに魔力を入れる時にそんな事言ったような……
「じゃあ『お兄ちゃん』っていうのは?」
「わたしの魔力、ほとんどがお兄ちゃんの魔力に染められちゃったです。これってつまり、わたしの中身のほとんどがお兄ちゃん成分で出来てるって事ですよ?」
僕……成分?
「って事はつまりですね、わたしとお兄ちゃんは血縁関係ならぬ魔力縁関係になっちゃったって事です。だからわたしは……セントラルは、セカンお姉ちゃん達の妹だけど、それとは別にカルアお兄ちゃんの妹になっちゃったですよ」
「セントラル……」
そんな突然妹とか言われても……
「お兄ちゃん、わたしの事は『ラル』って呼んで欲しいです。だって兄妹だから。兄妹だから!」
『ううっ、セントラルってば……そんな可愛い事、私にだって言った事ないのにぃ』
セカンが遠くでいじけてる……
そしてセントラルは僕の妹、か……
いきなりだから実感みたいなのは全然ないけど、でも言いたい事は何となく理解できた気がする。それに、アーシュだってセカンの『お姉さま』だしね。
だから……
「分かったよ……じゃあラル、今日から君は僕の『妹』だ。頼りないお兄ちゃんかもしれないけど、よろしくね」
「ハイです! こちらこそフツツカモノですが、どうぞ末永くよろしくお願いするです! って事で、お兄ちゃんっ!!」
うわっ、急にラルが抱きついてきた!?
「さあ家族のハグをするですよー。お兄ちゃんが出来てラルは嬉しいですぅ! ふふふ、スリスリ、ハグハグ……」
「ちょっ!? セントラルあんたねぇ……ってまあ今はしょうがないか」
ははっ、こんな無防備で幸せそうな笑顔を見たら、アーシュも何も言えないか……
『ううっ、セントラルぅ……』
ハンカチ噛んで嘆いてる姿が目に浮かびそうなセカンの声。
そしてラルはと言うと――
すりすりすりすりぎゅうぅぅぅぅっ………………
「ふぅ、満喫したです。取り敢えず今日のところはこれくらいにしとくです」
そう言って僕の胸から顔を離し、僕の顔を見上げてきた。
その姿に思わず――
「うん、自分の意志で止められてラルはえらいね」
って頭を撫で……あ。
「ふにゃあぁぁ……ぎゅうぅぅぅ……すりすりすりすり……お兄ちゃああん……」
「カルア、あんたねえ……」
呆れたようなアーシュの声。うん、ごめん。
「せっかく鎮火したところに燃料を投下してどうすんのよ……はぁ」
……そして5分後。
「さあ、それじゃあ最下層にダンジョンコアを設置しに行くですよ」
ラル、再起動。
「それでセントラル、結局このダンジョンって今何階層になったわけ?」
そんなアーシュの質問。そう言えばずっとドタバタして結果を聞けてなかったな。
結局どうなったんだろう?
「ちょっと待つです……ええっとですね、地上はこの部屋だけみたいです。それであの扉の先が地下への階段になってて、その先地下が……あはは、30階層あるです」
「「「「「さっ、30階層!?」」」」」
『30階層ぉ!? って嘘でしょ!?』
「嘘じゃないですよ。カルアお兄ちゃんが全力で魔力をぶち込んで、それで一気に広がったです」
「「「「「…………」」」」」
「カーールーーアーー?」
ははは、アーシュが半眼で睨んでくるんだけど……
でも一言だけ言わせて?
「……だってほら、『入れられるだけ入れちゃって』って」
「そうだけど……そうだけど!!」
始めての事だったから、加減だって分かる訳ないし。
「まあいいわ。でもコアを設置するために30階層も踏破しなきゃいけないなんて、一体どれだけ時間がかかるのよ……」
「あ、それだったら大丈夫ですよー。って事で、全員まとめて【転移】ですぅ!」
そんなラルの声が響いたかと思うと、その次の瞬間僕達の周囲がふわっと変化した。
――出来たばかりのダンジョンの最下層の景色へと。
▽▽▽▽▽▽
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そこには、僕よりちょっと年下くらいの――見た目12歳くらい――な女の子の姿があった。
「え? あれ? えっと……君、セントラル……なの?」
「もう、急に何言ってるです、お兄ちゃん?」
あ、やっぱりセントラルみたいだ。
「いやだってその姿……それに背も高くなってるし」
さっきまでと全然違うよ?
「それに……お兄ちゃん?」
「わたしの姿? あれっ、そういえばちょっと大きくなったような? わたしイキナリ成長期?」
軽く顎に指先をあてて、少し何かを考えてる様子のセントラル。そして何かに思い至ったみたい。
「あっそうか。きっとわたし、お兄ちゃんの魔力で大きくなっちゃったです」
――えっ?
「僕の……魔力で?」
「うん、多分そうです。だって魔力に溺れてる時に『大きくなぁーーれっ!!』ってお兄ちゃんの声が聞こえたですよ」
「あ、それって……」
ダンジョンコアに魔力を入れる時にそんな事言ったような……
「じゃあ『お兄ちゃん』っていうのは?」
「わたしの魔力、ほとんどがお兄ちゃんの魔力に染められちゃったです。これってつまり、わたしの中身のほとんどがお兄ちゃん成分で出来てるって事ですよ?」
僕……成分?
「って事はつまりですね、わたしとお兄ちゃんは血縁関係ならぬ魔力縁関係になっちゃったって事です。だからわたしは……セントラルは、セカンお姉ちゃん達の妹だけど、それとは別にカルアお兄ちゃんの妹になっちゃったですよ」
「セントラル……」
そんな突然妹とか言われても……
「お兄ちゃん、わたしの事は『ラル』って呼んで欲しいです。だって兄妹だから。兄妹だから!」
『ううっ、セントラルってば……そんな可愛い事、私にだって言った事ないのにぃ』
セカンが遠くでいじけてる……
そしてセントラルは僕の妹、か……
いきなりだから実感みたいなのは全然ないけど、でも言いたい事は何となく理解できた気がする。それに、アーシュだってセカンの『お姉さま』だしね。
だから……
「分かったよ……じゃあラル、今日から君は僕の『妹』だ。頼りないお兄ちゃんかもしれないけど、よろしくね」
「ハイです! こちらこそフツツカモノですが、どうぞ末永くよろしくお願いするです! って事で、お兄ちゃんっ!!」
うわっ、急にラルが抱きついてきた!?
「さあ家族のハグをするですよー。お兄ちゃんが出来てラルは嬉しいですぅ! ふふふ、スリスリ、ハグハグ……」
「ちょっ!? セントラルあんたねぇ……ってまあ今はしょうがないか」
ははっ、こんな無防備で幸せそうな笑顔を見たら、アーシュも何も言えないか……
『ううっ、セントラルぅ……』
ハンカチ噛んで嘆いてる姿が目に浮かびそうなセカンの声。
そしてラルはと言うと――
すりすりすりすりぎゅうぅぅぅぅっ………………
「ふぅ、満喫したです。取り敢えず今日のところはこれくらいにしとくです」
そう言って僕の胸から顔を離し、僕の顔を見上げてきた。
その姿に思わず――
「うん、自分の意志で止められてラルはえらいね」
って頭を撫で……あ。
「ふにゃあぁぁ……ぎゅうぅぅぅ……すりすりすりすり……お兄ちゃああん……」
「カルア、あんたねえ……」
呆れたようなアーシュの声。うん、ごめん。
「せっかく鎮火したところに燃料を投下してどうすんのよ……はぁ」
……そして5分後。
「さあ、それじゃあ最下層にダンジョンコアを設置しに行くですよ」
ラル、再起動。
「それでセントラル、結局このダンジョンって今何階層になったわけ?」
そんなアーシュの質問。そう言えばずっとドタバタして結果を聞けてなかったな。
結局どうなったんだろう?
「ちょっと待つです……ええっとですね、地上はこの部屋だけみたいです。それであの扉の先が地下への階段になってて、その先地下が……あはは、30階層あるです」
「「「「「さっ、30階層!?」」」」」
『30階層ぉ!? って嘘でしょ!?』
「嘘じゃないですよ。カルアお兄ちゃんが全力で魔力をぶち込んで、それで一気に広がったです」
「「「「「…………」」」」」
「カーールーーアーー?」
ははは、アーシュが半眼で睨んでくるんだけど……
でも一言だけ言わせて?
「……だってほら、『入れられるだけ入れちゃって』って」
「そうだけど……そうだけど!!」
始めての事だったから、加減だって分かる訳ないし。
「まあいいわ。でもコアを設置するために30階層も踏破しなきゃいけないなんて、一体どれだけ時間がかかるのよ……」
「あ、それだったら大丈夫ですよー。って事で、全員まとめて【転移】ですぅ!」
そんなラルの声が響いたかと思うと、その次の瞬間僕達の周囲がふわっと変化した。
――出来たばかりのダンジョンの最下層の景色へと。
▽▽▽▽▽▽
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