スティールスキルが進化したら魔物の天敵になりました

東束末木

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第88話 セントラルよいとこ一度はおいで #1

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「どうです? ここがセントラルダンジョンの最下層ですよー……はっ、そう言えばここ来たのってわたしも初めてです」
――うん、新築出来立てだからね。

という事でセントラルの【転移】でやってきました最下層、みんなも来てる? 【転移】への乗り遅れとかない?

「さあさあ、それじゃ早速ダンジョンコアを設置するですよー」

そう言うラルの視線の先にあるのは、すっごく荘厳な感じの……ええと、祭壇?

「もしかしてここが……ダンジョンコアを設置する場所?」
「ですです、そうですー。流石はカルアお兄ちゃん、ダンジョンコアの置き場が、置き場ってレベルじゃないですよ! これはそう……装置! 『根幹の魔力』への接続装置です!!」

装置? 祭壇じゃなくって?

「そうです! これはまさに、ダンジョンに効率よく『根幹の魔力』を取り込むための装置そのものです! ほらここ! コアを設置する場所にもう『根幹の魔力』が届いてるです! あとはコアをここに置けば、もうそれだけで『根幹の魔力』に直接アクセス出来ちゃうですよ!!」

それってそんなに凄い事なの?
いまいちピンと来ないんだけど。

『セントラルずるい、そんなの私だって見てみたいよぉーーーっ!! 声だけなんてヤダヤダヤダ!! 誰か何とかしてえーーーっ!!』

いや、何とかって言っても……
ダンジョンの壁が魔力を遮っちゃうから、魔法でっていうのは無理だろうし……あとは……

「セカンがここに来れればいいんだけど」
『それが出来るんだったら、私自分でセントラルを探してたわよ』
「だよねえ……」

あと他に何か……あ。

「だったらセカン、ダンジョンの壁を魔力を通すように出来ない?」
『うーん、出来なくはないんだけど……それやるとダンジョンが外からの攻撃に無防備になっちゃうし、魔力干渉とか起きたらダンジョンが暴走しちゃう可能性もあるし……』

ダンジョンが暴走!? 怖っ!

『あ、でも管理者の魔力だけなら普段から通してるわよ。今のこの会話もそんな感じだし』

管理者の魔力を通してる……
あれっ、でもそれだけだと……?

「姉妹からの通信を受け取るには相手の魔力も通らないといけないよね? それって他のダンジョンの管理者の魔力も通してるって事?」
『んーーー? そっか、言われてみればそうよね。じゃなきゃ今だってこうしてあなた達と通信出来てないはずだものね。多分他の管理者のも通してると思うわ』

魔力が通せる……
なら、こちらに受け皿さえ用意してあげれば……

必要な情報は、視覚と聴覚……あれ? 以前にこんな話をしたことがあったっけ。あれって確か……ああそうだ。行った事の無い場所への【転移】を試した時だっけ。【遠見】の情報を増やしてあげればって……そうか、それなら出来そう……ああ、でもどうやって操作したら……って、操作? ちょっと待って、今何か引っ掛か……あ、土人形か!

魔力は……よし、これくらい回復してれば大丈夫!
ってこれ、前よりも魔力の回復速くなってない? ありがたいけど。
「ちょっと待ってて、セカンのとこに行ってくる!」

出来たばかりのダンジョンだけど、【転移】出来るのはもちろんダンジョンの中だけ。だから出口の前まで【転移】してから徒歩で外へ。そこからまたまた【転移】でセカンケイブダンジョンの前まで行ったら、転送装置で中に入ってからコアの間まで【転移】。
――あーもう面倒くさい。ダンジョン越しに直接【転移】出来たらいいのに!

「やあセカン、ちょっといい?」
「うわ行動早っ!」
「あれ? カルア君?」

いや、【転移】だから早いんだと思うよ?
あとモリスさん、監視の魔道具の撤去作業はもう終わった感じ?

「はいはい。で、急にどうしたの?」
「うん、さっきセカンが言ってたやつ、もしかしたら何とか出来るかもしれないと思ってね」

戸惑ったセカンの視線――はまあ仕方ないよね。だってまだ何も説明してないんだから。そしてモリスさんの視線はって言うと――何やら興味津々って感じ。
こうじっと見られてるとちょっと緊張するけど……さて、僕の思い付きは成功してくれるかな。

という事で作業開始!
まずは家から魔石を取り寄せて、その魔石でセカンそっくりの人形を作りまーす。
次に、その人形に五感の送受信と受信したイメージに会わせて体を動かす機能を付与――あ、もちろんセカンと同じ色も付与しなきゃね。目指せ完全コピー!

んー……よし、大丈夫そうかな。

「セカン、この人形に魔力を繋いでみてくれる? そうしたらこの人形、セカンのイメージ通りに動いて、セカンの声でしゃべって、見たり聞いたりした内容や触れた感じ、あと匂いとかもセカンに伝えてくれると思うんだ」
「う、うん……」

どうだろう、上手く行くといいな。

「ええっと……こんな感じでいいのかな? あ、繋がったっぽい……わっ凄い! 自分の体みたいに思った通り動くし、目を閉じるとまるで自分の体がそこに……ある……みたいな……」

あれ? 途中から声が小さく……
それに動きも止まっちゃった。
もしかして失敗!?

って思ったら――
「「まさかこれ、操化身アバター!?」」
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