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第76話 セカンケイブ攻略、はじめました #4
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第5階層。
「ここから要注意よ。ゴブリカオンのスピードはここまでの魔物と全然違うから。あと敵の連携にも注意する事。必要ならどんどん魔法を使っていきなさい」
そんなクーラ先生の指示にみんなの表情も引き締まる。
「まずは相手を知りたいわね。カルア、ゴブリカオンが出たら【結界】を張って。暫く動きを観察するわよ」
アーシュの指示はいつも凄く的確だと思う。
もう影のリーダーは卒業して表のリーダーに就任したらいいんじゃないかな……?
少し進むと1匹のゴブリーダーと4匹のゴブリカオンの集団と遭遇した。
「じゃあ張るよ? 【界壁】」
僕らの周囲に【結界】が展開され、ゴブリカオン達はその僕達に……襲って来ないで様子を見てる。おっと、これはちょっと予想外。
「警戒してるのかな? 試しに礫を当ててみようか」
ノルトがゴブリーダーに石を飛ばすと、その石はゴブリーダーの眉間にジャストミート!
「ギャギャウッ」
ゴブリーダーが上げた声は、悲鳴と言うより怒りの声みたいだ。それにどうやらゴブリカオンへの指示も含んでたみたいで、4匹のゴブリカオンが一斉に飛び掛かってきた!
――そして一斉に顔から結界に衝突した。
ばいいいいん! って。
「「「「ギャンっ!!」」」」
「うーん、ただの間抜けにしか見えないわ。早さも動きもいまいちよく分からないし……ネッガー、行ってみる?」
「おお、任せてくれ!」
いい返事と共に勢い良く飛び出して行ったネッガー。
通りすがりに鼻を押さえてうずくまる1匹のゴブリカオンを蹴り上げてった。
「ギャイン!」
それ死体蹴り?
そのままゴブリーダーの前まで移動したネッガーは、その速度に全く反応出来ていないゴブリーダーの鼻にパンチを一発お見舞いした。
『お前も手下達と同じ痛みを知るがいい!』的な?
ネッガーの拳に跳ね飛ばされて床を転がっていくゴブリーダー。止まった先でよろよろと起き上がったその姿は、魔物だから鼻血は出てないけど、凄く痛そうな感じ。
涙目で鼻を抑えたゴブリーダーはその痛みに怒り狂い、ゴブリカオン達へと指示を飛ばした。指示を受けたゴブリカオン達もネッガーの動きには危機感を覚えたのか、ネッガーを取り囲むとその死角から交互に攻撃を始める。始めるけど……
ゴブリカオン達の攻撃はネッガーに届かない。届く気配すら感じられない。もうこれ無理じゃないかな。だって君達、軽やかに避け続けるネッガーに完全に翻弄されてるよ……?
そして我らのアーシュ様も同じように感じたみたいで、彼らへと死刑宣告を下す。
「大体分かったわ。もういいわよネッガー」
ネッガーの瞳がキラリと輝く。
その瞳に何かを感じたのか、ゴブリカオン達は尻尾を下げながらもネッガーに跳び掛かる。その攻撃はもう、ネッガーに避けられる事がなかった。
その牙が届く前に蹴りあげられ、天井でバウンドして地面に激突したから。
そうして4匹のゴブリカオンは二度と動かなくなり、その主人であるゴブリーダーもすぐにその後を追う。
「速いと言ってもこの程度か。全然怖くないわね。何たって……」
そう、何たって僕達は魔王クーラ先生のスピードに慣らされてきたんだからね。
みんな同じように感じたみたいで、全員の視線がクーラ先生に集中する。その視線を浴びたクーラ先生は――
「なっ……何かしら……?」
目が泳いだあの感じ……何となく自分がやり過ぎたって自覚はあるみたい、かな?
そんな感じで第5階層も難なく突破して、そして次にやって来たのはいよいよ最下層の第6階層。
ここではゴブリンマジシャンが出てくるから、常に【気配察知】で属性を探る。
その属性の魔法に気を付けながら……あとは今までと一緒。
「うーん、魔法を撃ってくる以外は今までと代わり映えしないわね。じゃあ……ここからはこっちも魔法だけよ! ここまで魔法は補助くらいでほとんど剣ばっかりだったし」
「魔法だけ……俺は?」
「ネッガーは【気配察知】担当ね。もう十分暴れたでしょ?」
「むう……分かった」
ゴブリンマジシャン3匹とゴブリン1匹があらわれた。
「【火球】×5! 燃え付きなさい! ……ってあれ? ひとつ余った?」
ゴブリンマジシャン2匹とゴブリーダー1匹とゴブリカオン2匹があらわれた。
「敵を囲む【石壁】! 溶ける寸前まで【加熱】して敵の上に倒れる! 」
ゴブリンマジシャン1匹とゴブリーダー1匹とゴブリカオン3匹があらわれた。
「水、飛んでけ。全員氷漬け。そのまま【激☆――」
「「「ダンジョンでそれはダメーーーーっ!!」」」
ゴブリンマジシャンと……なんか諸々あらわれた。
「真横に真っ直ぐ【空間ずらし】」
こんな感じで最下層を進み、出てくる魔物を次々と倒していったんだけど、何て言いうか交代でソロ戦をやってるみたい。
連携とかするまでもなく魔法一発で終わっちゃうし。
こうなったらボスに期待しよう。頑張れゴブソーサラー君!
そのボスの間へと到着した僕達に、クーラ先生からの指示が――
「いい? ボスはともかくダンジョンコアに気を付けなさい。結界にも傷ひとつ付けちゃダメよ!?」
あれ? 魔物については……?
そして始まったボス戦だけど――
結界の方が気になっちゃって、魔法は撃たずに剣で倒しちゃった。
攻略完了、みんなお疲れー。
街に帰った僕達は、晩ごはんを食べながら今日の反省会をしてる。
「クーラ先生どうしよう、ダンジョンを攻略した実感が全く無いんだけど」
あれ? 反省……?
「そうだね、魔物が弱すぎかな」
「ひとりで、できるもん?」
「ああ、どうやらここはソロ向けのダンジョンのようだな」
「ええ? それってセカンケイブも初心者向けって事?」
魔物の反省……からのダンジョンの反省?
「あなたたち、私が鍛えすぎたって言いたいんでしょ? でもね、一番の原因はあなた達の常識外れの魔法よ?」
はいその通りです。じゃあ反省を……って何を?
もう全員乾いた笑いしか出ない。
そして――
「仕方ないわね。じゃあ予定よりかなり早いけど、明日からはカルアの【スティール】の進化を始めましょ。みんなで魔物の魔力を減らす、そうしたらカルアの出番。いいわね?」
「ま、それしか無さそうね。カルア、頑張りなさいよ!」
うん、頑張るよ。
Dp3目指して!
▽▽▽▽▽▽
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「ここから要注意よ。ゴブリカオンのスピードはここまでの魔物と全然違うから。あと敵の連携にも注意する事。必要ならどんどん魔法を使っていきなさい」
そんなクーラ先生の指示にみんなの表情も引き締まる。
「まずは相手を知りたいわね。カルア、ゴブリカオンが出たら【結界】を張って。暫く動きを観察するわよ」
アーシュの指示はいつも凄く的確だと思う。
もう影のリーダーは卒業して表のリーダーに就任したらいいんじゃないかな……?
少し進むと1匹のゴブリーダーと4匹のゴブリカオンの集団と遭遇した。
「じゃあ張るよ? 【界壁】」
僕らの周囲に【結界】が展開され、ゴブリカオン達はその僕達に……襲って来ないで様子を見てる。おっと、これはちょっと予想外。
「警戒してるのかな? 試しに礫を当ててみようか」
ノルトがゴブリーダーに石を飛ばすと、その石はゴブリーダーの眉間にジャストミート!
「ギャギャウッ」
ゴブリーダーが上げた声は、悲鳴と言うより怒りの声みたいだ。それにどうやらゴブリカオンへの指示も含んでたみたいで、4匹のゴブリカオンが一斉に飛び掛かってきた!
――そして一斉に顔から結界に衝突した。
ばいいいいん! って。
「「「「ギャンっ!!」」」」
「うーん、ただの間抜けにしか見えないわ。早さも動きもいまいちよく分からないし……ネッガー、行ってみる?」
「おお、任せてくれ!」
いい返事と共に勢い良く飛び出して行ったネッガー。
通りすがりに鼻を押さえてうずくまる1匹のゴブリカオンを蹴り上げてった。
「ギャイン!」
それ死体蹴り?
そのままゴブリーダーの前まで移動したネッガーは、その速度に全く反応出来ていないゴブリーダーの鼻にパンチを一発お見舞いした。
『お前も手下達と同じ痛みを知るがいい!』的な?
ネッガーの拳に跳ね飛ばされて床を転がっていくゴブリーダー。止まった先でよろよろと起き上がったその姿は、魔物だから鼻血は出てないけど、凄く痛そうな感じ。
涙目で鼻を抑えたゴブリーダーはその痛みに怒り狂い、ゴブリカオン達へと指示を飛ばした。指示を受けたゴブリカオン達もネッガーの動きには危機感を覚えたのか、ネッガーを取り囲むとその死角から交互に攻撃を始める。始めるけど……
ゴブリカオン達の攻撃はネッガーに届かない。届く気配すら感じられない。もうこれ無理じゃないかな。だって君達、軽やかに避け続けるネッガーに完全に翻弄されてるよ……?
そして我らのアーシュ様も同じように感じたみたいで、彼らへと死刑宣告を下す。
「大体分かったわ。もういいわよネッガー」
ネッガーの瞳がキラリと輝く。
その瞳に何かを感じたのか、ゴブリカオン達は尻尾を下げながらもネッガーに跳び掛かる。その攻撃はもう、ネッガーに避けられる事がなかった。
その牙が届く前に蹴りあげられ、天井でバウンドして地面に激突したから。
そうして4匹のゴブリカオンは二度と動かなくなり、その主人であるゴブリーダーもすぐにその後を追う。
「速いと言ってもこの程度か。全然怖くないわね。何たって……」
そう、何たって僕達は魔王クーラ先生のスピードに慣らされてきたんだからね。
みんな同じように感じたみたいで、全員の視線がクーラ先生に集中する。その視線を浴びたクーラ先生は――
「なっ……何かしら……?」
目が泳いだあの感じ……何となく自分がやり過ぎたって自覚はあるみたい、かな?
そんな感じで第5階層も難なく突破して、そして次にやって来たのはいよいよ最下層の第6階層。
ここではゴブリンマジシャンが出てくるから、常に【気配察知】で属性を探る。
その属性の魔法に気を付けながら……あとは今までと一緒。
「うーん、魔法を撃ってくる以外は今までと代わり映えしないわね。じゃあ……ここからはこっちも魔法だけよ! ここまで魔法は補助くらいでほとんど剣ばっかりだったし」
「魔法だけ……俺は?」
「ネッガーは【気配察知】担当ね。もう十分暴れたでしょ?」
「むう……分かった」
ゴブリンマジシャン3匹とゴブリン1匹があらわれた。
「【火球】×5! 燃え付きなさい! ……ってあれ? ひとつ余った?」
ゴブリンマジシャン2匹とゴブリーダー1匹とゴブリカオン2匹があらわれた。
「敵を囲む【石壁】! 溶ける寸前まで【加熱】して敵の上に倒れる! 」
ゴブリンマジシャン1匹とゴブリーダー1匹とゴブリカオン3匹があらわれた。
「水、飛んでけ。全員氷漬け。そのまま【激☆――」
「「「ダンジョンでそれはダメーーーーっ!!」」」
ゴブリンマジシャンと……なんか諸々あらわれた。
「真横に真っ直ぐ【空間ずらし】」
こんな感じで最下層を進み、出てくる魔物を次々と倒していったんだけど、何て言いうか交代でソロ戦をやってるみたい。
連携とかするまでもなく魔法一発で終わっちゃうし。
こうなったらボスに期待しよう。頑張れゴブソーサラー君!
そのボスの間へと到着した僕達に、クーラ先生からの指示が――
「いい? ボスはともかくダンジョンコアに気を付けなさい。結界にも傷ひとつ付けちゃダメよ!?」
あれ? 魔物については……?
そして始まったボス戦だけど――
結界の方が気になっちゃって、魔法は撃たずに剣で倒しちゃった。
攻略完了、みんなお疲れー。
街に帰った僕達は、晩ごはんを食べながら今日の反省会をしてる。
「クーラ先生どうしよう、ダンジョンを攻略した実感が全く無いんだけど」
あれ? 反省……?
「そうだね、魔物が弱すぎかな」
「ひとりで、できるもん?」
「ああ、どうやらここはソロ向けのダンジョンのようだな」
「ええ? それってセカンケイブも初心者向けって事?」
魔物の反省……からのダンジョンの反省?
「あなたたち、私が鍛えすぎたって言いたいんでしょ? でもね、一番の原因はあなた達の常識外れの魔法よ?」
はいその通りです。じゃあ反省を……って何を?
もう全員乾いた笑いしか出ない。
そして――
「仕方ないわね。じゃあ予定よりかなり早いけど、明日からはカルアの【スティール】の進化を始めましょ。みんなで魔物の魔力を減らす、そうしたらカルアの出番。いいわね?」
「ま、それしか無さそうね。カルア、頑張りなさいよ!」
うん、頑張るよ。
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