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第40話 重要参考人とともに現場検証です #2
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あ、モリスさんの気配が――ん? ロベリーさんも?
「いや、だから遊びに行くんじゃないって。ほらもう着いてるから、ね? ここ、ここだからさ。ホントに校長のところだろう? ちょっとロベリー君、みんな見てるから――」
「えっ!? あ、皆さんこんにちは。それとお騒がせしてすみません。室長がまた急に出掛けるなんて言うものだから。……まったく室長! 今日は大事が会議があるって、あれ程――」
「悪いねロベリー、今日はあたしの案件だ。その会議とやらに誰が集まるのかは知らないけど、連中にはそう言っといてくれ。それなら誰からも文句は出ないだろうさ。万が一それでも文句を言う奴がいたら『そいつの名前をあたしに報告する事になっている』って伝えてやんな」
「はぁ……、まあそういう事でしたら。じゃあ室長、今回もまた調整とリスケをやってきますから、私を研究室に送ってって下さい」
「はは、苦労かけるね」
モリスさんとロベリーさんが消えて、そしてモリスさんだけがまたすぐに現れた。
頑張ってくださいロベリーさん、それにいつもお疲れ様です……
「モリス、普段からちゃんとしてないから、いざっていう時にこうなるんだよ!」
「いやあ、ここ最近その『いざっていう時』が多過ぎたんですって。まあ校長もすぐに体感出来ますから」
「嫌な事言うんじゃないよ、縁起でもない!! ……といっても、まあ覚悟はしてるけどさ。――だってカルアだし」
「通信具の他にも何か必要なものがあれば用意しますから、そんなしょぼくれた顔しないで下さいよ。ね、校長」
「ああ、すまないね――って誰がしょぼくれた顔だい!?」
あ、次は入り口からオートカさんの登場。
「お待たせしました、校長」
「大丈夫、あたしも今来たところさ」
「……どこのデートイベントですか」
時々冗談みたいなのを入れてくるよね、ベルベルさん。
こういうところ、やっぱりミレアさんの師匠なんだなあって――あ、そのミレアさんも来たみたい。
「はあはあはあはあ、はあはあ、はあ、んぐっ、うえっ! はあ、はあ、はぁ、はぁ……はぁ……はぁ……、し、ししょー。お、おくっ、遅れずに……きまし……たよー」
「ああ、時間内だよ。いいから息を整えな、鬱陶しい!」
「ひっ……ヒドい……」
うんうん、今のは酷い。
「他人事みたいな顔で頷いてんじゃないよ! 一番酷いのはあんたなんだからね!!」
うっ……す、すみません。
あの、みんなも真顔で頷かないで……
「はぁ、じゃあまずはヒトツメのギルドに行くよ。詳しい話はそこでブラックと合流してからだ。モリス、全員ブラックのところに【転移】しな」
――あれ?
「あの、王都は門で出入りの記録を残す規則になってるからって、いつも門を出てから【転移】してるんですけど?」
「ふん。カルア、覚えときな。規則なんてものはね、文句言ってくる奴がいなけりゃあ守る必要なんて無いんだよ。それにあたしと一緒だったんだから後でバレようが誰も文句なんて言ってきやしないんだよ」
「ええーー、それで良いんですか?」
「常識だよ! あんたももう少し常識ってもんを勉強しな!」
――これが常識なの!? ホントに!?
「大丈夫、カルア殿の考えている通り規則を守るのが正しい常識です。ただ、それがマリアベル氏に通用しないというのもまた――この界隈では常識なんです」
そんな! そんな常識って!! ……ちゃんと覚えておかなきゃ。
「さあほらモリス、とっとと【転移】しな。ブラックの奴が向こうで部屋を用意してるはずだよ」
「はいはい、じゃあみんな集まってー。――じゃ跳ぶよ-、いちにの【転移】ぃ」
いつものギルドの部屋に【転移】すると、そこにはもうギルマスとピノさんが待っていた。
今日のピノさんは関係者っていうか『重要参考人』なんだって。どういう事?
それから一通りの説明と情報共有が終わり、次の話題は今日これからの事に。
「要するにだ、昨日カルアが取った行動のうち、普段と違う何かに魔力急増の原因があるって事さ。その何かがカルアが『魔力バカ』になった原因にも繋がっているとあたしは睨んでるよ」
ここでベルベルさんは全員を見渡した。
「――あんたらだって興味あるだろう? こいつがたった数カ月で人間離れした魔力量を持つ事になった原因、ってやつにさ……」
その視線を受けてみんな頷いた。勿論僕も。
「うむ、たしかにそれには興味がある」
「私の本の読者さんからはー、『先生のおかげで魔力が増えました』とか『おかげで彼女とか彼氏が出来ました』、あと『人生がバラ色になりました。もう一生手放せません』なんて手紙が届いてますけどー、『人外になれました』なんて感想は来た事無いからね。大体あれって『あくまで個人の感想』だし」
――その感想、もしかして『ゴブま』の広告に書いたりしてません?
「それでカルアがやった普段と違う点だけど――まずは転移トラップをスルーしてダンジョンボスを倒した事、金属バットの転移部屋をクリアした事、そしてその金属バットを晩飯にした事。とまあこの三点なんだけどさ、これまでだってとんでもない速さで魔力が増えてきた訳だからね。それとも共通する部分はって言うと――」
「つまり一番怪しいのは金属バットを食べた事――ですか。そして金属バットは他の魔物より魔力を増やす効果が高かった――校長はそう推測されている訳ですね?」
「ああ、よく分かってるじゃないかオートカ。――まあそれだけじゃあないんだけどさ。あたしはね、そこにピノのやらかしも絡んでるって睨んでるんだよ」
「え!? 私ですか? 私なにかやっちゃいました!?」
「まあ今はまだ候補の一番手ってだけだがね。という訳で今日これからの行動を伝えるよ。いいかい、フィラストで昨日のカルアの行動をなぞってから、カルアの家でピノの金属バット料理を食べる、以上。何か質問は?」
何だろう、凄く楽しいイベントみたいに聞こえるんだけど……?
「はいベルベルさん!」
手を上げたのはピノさん。
「私は皆さんがギルドに戻ってから合流って事ですね?」
「何言ってんだいピノ。あんたも一緒に行くに決まってんだろう」
えっ、ピノさんも一緒に?
ピノさんも意外そうな顔をしてる。
「あれ、そうなんですか? 私最近狩りとかしてないからあまり戦えませんよ? だってほら、私のお仕事ってギルドの受付ですし――」
「何とぼけた事言ってんだいピノ。たかが金属バットの群れ程度、あんただったら一人でだって軽く殲滅出来るだろうが! それにさ――」
うわ! ピノさんに向けたベルベルさんの顔、いつもにも増して悪い顔!
「――ピノあんた、カルアが魔物を狩るところ……見たくないのかい?」
――ダンジョンへは全員で行く事になりました。
「いや、だから遊びに行くんじゃないって。ほらもう着いてるから、ね? ここ、ここだからさ。ホントに校長のところだろう? ちょっとロベリー君、みんな見てるから――」
「えっ!? あ、皆さんこんにちは。それとお騒がせしてすみません。室長がまた急に出掛けるなんて言うものだから。……まったく室長! 今日は大事が会議があるって、あれ程――」
「悪いねロベリー、今日はあたしの案件だ。その会議とやらに誰が集まるのかは知らないけど、連中にはそう言っといてくれ。それなら誰からも文句は出ないだろうさ。万が一それでも文句を言う奴がいたら『そいつの名前をあたしに報告する事になっている』って伝えてやんな」
「はぁ……、まあそういう事でしたら。じゃあ室長、今回もまた調整とリスケをやってきますから、私を研究室に送ってって下さい」
「はは、苦労かけるね」
モリスさんとロベリーさんが消えて、そしてモリスさんだけがまたすぐに現れた。
頑張ってくださいロベリーさん、それにいつもお疲れ様です……
「モリス、普段からちゃんとしてないから、いざっていう時にこうなるんだよ!」
「いやあ、ここ最近その『いざっていう時』が多過ぎたんですって。まあ校長もすぐに体感出来ますから」
「嫌な事言うんじゃないよ、縁起でもない!! ……といっても、まあ覚悟はしてるけどさ。――だってカルアだし」
「通信具の他にも何か必要なものがあれば用意しますから、そんなしょぼくれた顔しないで下さいよ。ね、校長」
「ああ、すまないね――って誰がしょぼくれた顔だい!?」
あ、次は入り口からオートカさんの登場。
「お待たせしました、校長」
「大丈夫、あたしも今来たところさ」
「……どこのデートイベントですか」
時々冗談みたいなのを入れてくるよね、ベルベルさん。
こういうところ、やっぱりミレアさんの師匠なんだなあって――あ、そのミレアさんも来たみたい。
「はあはあはあはあ、はあはあ、はあ、んぐっ、うえっ! はあ、はあ、はぁ、はぁ……はぁ……はぁ……、し、ししょー。お、おくっ、遅れずに……きまし……たよー」
「ああ、時間内だよ。いいから息を整えな、鬱陶しい!」
「ひっ……ヒドい……」
うんうん、今のは酷い。
「他人事みたいな顔で頷いてんじゃないよ! 一番酷いのはあんたなんだからね!!」
うっ……す、すみません。
あの、みんなも真顔で頷かないで……
「はぁ、じゃあまずはヒトツメのギルドに行くよ。詳しい話はそこでブラックと合流してからだ。モリス、全員ブラックのところに【転移】しな」
――あれ?
「あの、王都は門で出入りの記録を残す規則になってるからって、いつも門を出てから【転移】してるんですけど?」
「ふん。カルア、覚えときな。規則なんてものはね、文句言ってくる奴がいなけりゃあ守る必要なんて無いんだよ。それにあたしと一緒だったんだから後でバレようが誰も文句なんて言ってきやしないんだよ」
「ええーー、それで良いんですか?」
「常識だよ! あんたももう少し常識ってもんを勉強しな!」
――これが常識なの!? ホントに!?
「大丈夫、カルア殿の考えている通り規則を守るのが正しい常識です。ただ、それがマリアベル氏に通用しないというのもまた――この界隈では常識なんです」
そんな! そんな常識って!! ……ちゃんと覚えておかなきゃ。
「さあほらモリス、とっとと【転移】しな。ブラックの奴が向こうで部屋を用意してるはずだよ」
「はいはい、じゃあみんな集まってー。――じゃ跳ぶよ-、いちにの【転移】ぃ」
いつものギルドの部屋に【転移】すると、そこにはもうギルマスとピノさんが待っていた。
今日のピノさんは関係者っていうか『重要参考人』なんだって。どういう事?
それから一通りの説明と情報共有が終わり、次の話題は今日これからの事に。
「要するにだ、昨日カルアが取った行動のうち、普段と違う何かに魔力急増の原因があるって事さ。その何かがカルアが『魔力バカ』になった原因にも繋がっているとあたしは睨んでるよ」
ここでベルベルさんは全員を見渡した。
「――あんたらだって興味あるだろう? こいつがたった数カ月で人間離れした魔力量を持つ事になった原因、ってやつにさ……」
その視線を受けてみんな頷いた。勿論僕も。
「うむ、たしかにそれには興味がある」
「私の本の読者さんからはー、『先生のおかげで魔力が増えました』とか『おかげで彼女とか彼氏が出来ました』、あと『人生がバラ色になりました。もう一生手放せません』なんて手紙が届いてますけどー、『人外になれました』なんて感想は来た事無いからね。大体あれって『あくまで個人の感想』だし」
――その感想、もしかして『ゴブま』の広告に書いたりしてません?
「それでカルアがやった普段と違う点だけど――まずは転移トラップをスルーしてダンジョンボスを倒した事、金属バットの転移部屋をクリアした事、そしてその金属バットを晩飯にした事。とまあこの三点なんだけどさ、これまでだってとんでもない速さで魔力が増えてきた訳だからね。それとも共通する部分はって言うと――」
「つまり一番怪しいのは金属バットを食べた事――ですか。そして金属バットは他の魔物より魔力を増やす効果が高かった――校長はそう推測されている訳ですね?」
「ああ、よく分かってるじゃないかオートカ。――まあそれだけじゃあないんだけどさ。あたしはね、そこにピノのやらかしも絡んでるって睨んでるんだよ」
「え!? 私ですか? 私なにかやっちゃいました!?」
「まあ今はまだ候補の一番手ってだけだがね。という訳で今日これからの行動を伝えるよ。いいかい、フィラストで昨日のカルアの行動をなぞってから、カルアの家でピノの金属バット料理を食べる、以上。何か質問は?」
何だろう、凄く楽しいイベントみたいに聞こえるんだけど……?
「はいベルベルさん!」
手を上げたのはピノさん。
「私は皆さんがギルドに戻ってから合流って事ですね?」
「何言ってんだいピノ。あんたも一緒に行くに決まってんだろう」
えっ、ピノさんも一緒に?
ピノさんも意外そうな顔をしてる。
「あれ、そうなんですか? 私最近狩りとかしてないからあまり戦えませんよ? だってほら、私のお仕事ってギルドの受付ですし――」
「何とぼけた事言ってんだいピノ。たかが金属バットの群れ程度、あんただったら一人でだって軽く殲滅出来るだろうが! それにさ――」
うわ! ピノさんに向けたベルベルさんの顔、いつもにも増して悪い顔!
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――ダンジョンへは全員で行く事になりました。
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