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第33話 とてもよく切れる剣が出来ました #2
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買い物を終えた僕達は、門が閉まる前に無事王都を出る事が出来た。そして来た時に使った転移スポットの小屋に入り、そこからは僕の家へ一瞬で。
「「ただいまー」」
って声を揃えて挨拶したけど、まあ誰か待ってる訳じゃないんだけどね。
「さあカルア君、今から夕飯の仕込みに入りますから、カルア君は【ボックス】から食材を出したら休んでいてね。そうだ、いつもよりちょっとだけ時間がかかるから、あちらで剣の錬成とかしてたらちょうど良いかも」
「あっ、そうでした。錬成やってみます」
よし、じゃあさっそく剣の錬成やってみよう!!
まずはマイケルさんに貰った金属を取り出して――いや待てよ、そういえば壊れた剣の修復がまだだった。
そうだよ、あれなら練習にちょうど良いじゃないか。
という事で、久し振りに鞘から取り出したこの剣。これ初めて魔物部屋に入った時に折れちゃったんだよね。そのまま鞘に入れて持って帰ってきたけど……
そのまますっかり忘れてたから今日まで手入れとかもしてなかったけど、どうなってるかな……
あ、よかった。うっすら錆びが浮いてる程度だ。
でもそういえば、錆って一体何なんだろう?
水に濡れてそのままにしとくと錆びるよね。
じゃあ水? うーん、でも鉄に水が染み込むなんてあるのかなあ?
あ、でもそれだったら【融解】したあとに【分離】したら錆びてない状態に戻るんじゃない?
戻るかも。
戻ったらいいなあ。
まずは折れた刃の部分をテーブルに置いて、と。
あっそうか、最初に柄を取り外さなきゃ。
ええっと――よし、柄頭から取り外してブレードだけになった。
最後は元通りの形にしないといけないからね。折れた部分と合わせた状態で大きさと形を記憶しとかなきゃ。
どうしようかな――あっ、これって空間魔法で把握すればいいんじゃない? ふふ、僕って冴えてるかも。
さあ、それじゃあまずは【融解】。
溶けてドロドロになったから錆も見えなくなったけどどうなるかな――【分離】。
うん、色が変わって……これで鉄だけになったって事かな。
あれ? その横に結構な大きさの金属が現れたんだけど……もしかしてこの剣って、鉄と他の金属を混ぜて作ってるって事?
それってどうなのかな……混ぜる方がいいのか混ぜない方がいいのか?
うーん、今度プロに聞いてみよう。
今日のところは大きさが変わっちゃうと困るから元通り混ぜておくけど。
出来るだけ均一になるように……【混合】。
うん、全体的に同じ色――さっきと同じ色になった。そうしたらさっき把握した形になるように魔力で調整して……よし、【凝固】。
うん、いいんじゃないかな。寸分違わずさっきと同じ形。じゃあ柄を取り付けて……
よし、出来た!
どうだろう。いい出来栄えなんじゃない? それに前よりも輝きが増してるように見えるのは――気のせいかな……?
そうだ、今度マイケルさんに見てもらおうっと。
さて、それじゃあいよいよ本番――なんだけど、今と同じ手順でそのまま溶かして固めるだけなんだよねえ。
どうせなら何か工夫とか出来ないかな……
今の僕に出来る事。
と言えば錬成に時空間魔法、それから……付与!?
ちょっと待って、すっごい事思い付いちゃった!
もしかして僕、アレ作れちゃうんじゃない?
物語に出てくる、あの『魔剣』を!!
『魔剣……か。そうだよな。誰だって一度は魔剣って奴に憧れるもんだ。ただなあ、どうやって手に入れるかってのが問題だ。買うか? って、そんな金なんざあ持ってる訳ねえよなあ。じゃあ作るか? ははは、ただの剣だって打てやしねえってんだろ? 分かってるって。なら誰かから奪う? そりゃあねえな。第一俺が許さねえ。だったら答えは端っからひとつだけだ。伝説にある通りドラゴンの巣からかっぱらって来るしかねえよなあ』
「ふふふふ……主人公、僕は『作る』を選択するよ。魔剣……出来るといいなあ」
王都某所。
キュピーーン☆「この反応、『想定外』かっ!!」
作業台に向かい一心に作業を行っていたモリスは、その突然の感覚に顔を跳ね上げた。だが――
「なんてね。うん、気のせい気のせい。カルア君ももうヒトツメの家に帰ってる頃だしね。今頃はきっとピノ君と楽しく夕食でも食べてるところだろうさ」
そして作業に戻る。頬を伝う小さな汗の雫には気付かぬ振りをして……
「うーん、付与……金属に付与ってした事無いけど、出来るのかなあ? 確か物語だと伝説の『ミスリル』とか『オリハルコン』とかで出来てたって事だし……やっぱ特別な金属じゃないと駄目な気がする。だってそうじゃなきゃ世の中魔剣だらけになっちゃいそうだし」
でも伝説の金属なんて持ってないし、どうしたら――て言うかそもそも僕って魔石にしか付与したこと無いし……魔石、うーん魔石かあ……いっそのこと魔石で剣作っちゃう? って切れ味悪そうだしすぐに壊れちゃいそう。何となくだけ、魔石ってそれ程硬くないようなイメージあるし。
「あ、ならさっきの剣みたいに金属と混ぜちゃう? ちょっとずつ増やしながら魔力の通り具合を見ていけばいけるかも。駄目だったら分離しちゃえば元通りになるんだから簡単に試せるし。そうだよ、まず混合だけやってみよう」
王都某所。
キュキュピーーン☆「っ!! また!?」
その顔にうっすらと不安の色を滲ませたモリスは視線を宙に彷徨わせる。
「……昼間の件でちょっとナーバスになってるのかなあ。『想定外センサー』とか言ってるだけで、別に魔法でもスキルでもないしね。うんうんうん、気のせい気のせい。気のせいだと……いいなあ」
そして作業に戻る。一瞬全身を走った小さな震えには気付かぬ振りをして……
「「ただいまー」」
って声を揃えて挨拶したけど、まあ誰か待ってる訳じゃないんだけどね。
「さあカルア君、今から夕飯の仕込みに入りますから、カルア君は【ボックス】から食材を出したら休んでいてね。そうだ、いつもよりちょっとだけ時間がかかるから、あちらで剣の錬成とかしてたらちょうど良いかも」
「あっ、そうでした。錬成やってみます」
よし、じゃあさっそく剣の錬成やってみよう!!
まずはマイケルさんに貰った金属を取り出して――いや待てよ、そういえば壊れた剣の修復がまだだった。
そうだよ、あれなら練習にちょうど良いじゃないか。
という事で、久し振りに鞘から取り出したこの剣。これ初めて魔物部屋に入った時に折れちゃったんだよね。そのまま鞘に入れて持って帰ってきたけど……
そのまますっかり忘れてたから今日まで手入れとかもしてなかったけど、どうなってるかな……
あ、よかった。うっすら錆びが浮いてる程度だ。
でもそういえば、錆って一体何なんだろう?
水に濡れてそのままにしとくと錆びるよね。
じゃあ水? うーん、でも鉄に水が染み込むなんてあるのかなあ?
あ、でもそれだったら【融解】したあとに【分離】したら錆びてない状態に戻るんじゃない?
戻るかも。
戻ったらいいなあ。
まずは折れた刃の部分をテーブルに置いて、と。
あっそうか、最初に柄を取り外さなきゃ。
ええっと――よし、柄頭から取り外してブレードだけになった。
最後は元通りの形にしないといけないからね。折れた部分と合わせた状態で大きさと形を記憶しとかなきゃ。
どうしようかな――あっ、これって空間魔法で把握すればいいんじゃない? ふふ、僕って冴えてるかも。
さあ、それじゃあまずは【融解】。
溶けてドロドロになったから錆も見えなくなったけどどうなるかな――【分離】。
うん、色が変わって……これで鉄だけになったって事かな。
あれ? その横に結構な大きさの金属が現れたんだけど……もしかしてこの剣って、鉄と他の金属を混ぜて作ってるって事?
それってどうなのかな……混ぜる方がいいのか混ぜない方がいいのか?
うーん、今度プロに聞いてみよう。
今日のところは大きさが変わっちゃうと困るから元通り混ぜておくけど。
出来るだけ均一になるように……【混合】。
うん、全体的に同じ色――さっきと同じ色になった。そうしたらさっき把握した形になるように魔力で調整して……よし、【凝固】。
うん、いいんじゃないかな。寸分違わずさっきと同じ形。じゃあ柄を取り付けて……
よし、出来た!
どうだろう。いい出来栄えなんじゃない? それに前よりも輝きが増してるように見えるのは――気のせいかな……?
そうだ、今度マイケルさんに見てもらおうっと。
さて、それじゃあいよいよ本番――なんだけど、今と同じ手順でそのまま溶かして固めるだけなんだよねえ。
どうせなら何か工夫とか出来ないかな……
今の僕に出来る事。
と言えば錬成に時空間魔法、それから……付与!?
ちょっと待って、すっごい事思い付いちゃった!
もしかして僕、アレ作れちゃうんじゃない?
物語に出てくる、あの『魔剣』を!!
『魔剣……か。そうだよな。誰だって一度は魔剣って奴に憧れるもんだ。ただなあ、どうやって手に入れるかってのが問題だ。買うか? って、そんな金なんざあ持ってる訳ねえよなあ。じゃあ作るか? ははは、ただの剣だって打てやしねえってんだろ? 分かってるって。なら誰かから奪う? そりゃあねえな。第一俺が許さねえ。だったら答えは端っからひとつだけだ。伝説にある通りドラゴンの巣からかっぱらって来るしかねえよなあ』
「ふふふふ……主人公、僕は『作る』を選択するよ。魔剣……出来るといいなあ」
王都某所。
キュピーーン☆「この反応、『想定外』かっ!!」
作業台に向かい一心に作業を行っていたモリスは、その突然の感覚に顔を跳ね上げた。だが――
「なんてね。うん、気のせい気のせい。カルア君ももうヒトツメの家に帰ってる頃だしね。今頃はきっとピノ君と楽しく夕食でも食べてるところだろうさ」
そして作業に戻る。頬を伝う小さな汗の雫には気付かぬ振りをして……
「うーん、付与……金属に付与ってした事無いけど、出来るのかなあ? 確か物語だと伝説の『ミスリル』とか『オリハルコン』とかで出来てたって事だし……やっぱ特別な金属じゃないと駄目な気がする。だってそうじゃなきゃ世の中魔剣だらけになっちゃいそうだし」
でも伝説の金属なんて持ってないし、どうしたら――て言うかそもそも僕って魔石にしか付与したこと無いし……魔石、うーん魔石かあ……いっそのこと魔石で剣作っちゃう? って切れ味悪そうだしすぐに壊れちゃいそう。何となくだけ、魔石ってそれ程硬くないようなイメージあるし。
「あ、ならさっきの剣みたいに金属と混ぜちゃう? ちょっとずつ増やしながら魔力の通り具合を見ていけばいけるかも。駄目だったら分離しちゃえば元通りになるんだから簡単に試せるし。そうだよ、まず混合だけやってみよう」
王都某所。
キュキュピーーン☆「っ!! また!?」
その顔にうっすらと不安の色を滲ませたモリスは視線を宙に彷徨わせる。
「……昼間の件でちょっとナーバスになってるのかなあ。『想定外センサー』とか言ってるだけで、別に魔法でもスキルでもないしね。うんうんうん、気のせい気のせい。気のせいだと……いいなあ」
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