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第102話 ネッガーの家でブギーな胸騒ぎ #1
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「ねえシル君、僕は君に会ったら是非とも訊いてみたい事があったんだ。スライム研究の第一人者である君に、さ」
「第一人者……えへへ……何でも、訊いて?」
場が落ち着いたところで、モリスさんからシルへの質問タイム。多分質問ってあの事だろうな。
「スライムってさ、僕達の間では『魔石を持たない魔物』って言われてるんだけど、実のところはどうなのかな?」
「スライムの、魔石……?」
でも意外。簡単に答えを返してくれると思ってたシルさんは、この問いにちょっと考え込む様子を見せた。軽く口の下に指を当てて。
「魔物だから……無いなんて、事は……ない筈、だけど……私も、見た事……ない。でも私……何でその事……これまで考え……なかったん、だろう」
あれ? ちょっと悔しそう?
「ふむ……見た事はないけれど、きっとある筈……と。だったらやっぱり、ここはカルア君の出番、って事だろうねえ」
そう言って僕のほうを見るモリスさん。
スティール……ですね?
「何故……カルアの……出番? スラスラだから?」
つられてシルさんも僕を見るけど、その表情は不思議そう――というより訝しげな感じ。えっと……
ぼくわるいスラスラじゃないよ?
「うん、君も見たんじゃないかな。カルア君の持つ【スティール】ってさ、生きている魔物から魔石だけを抜き取るスキルなんだよ」
「ああ……あの……インチ……キ」
あのシルさん、その目、やめてもらっていいですか……?
それと今、インチキって……
そんな事今まで誰にも言われた事なかっ……あれ? あった、かな……?
「うんうん、そのイン――反則じみた能力でさ、さっきスライムの魔石を抜き取ろうとしたんだよ。なんだけど、どうにも上手く行かなくってねえ。で、カルア君曰く、スキルの進化が足りてないんじゃないかってね」
「スキルの……進化?」
またまた首をかしげるシル。疑問に思ってるのはスキルの進化? それとも【スティール】の進化?
「そうさ。【スティール】スキルは進化するんだ。これまでのカルア君の【スティール】なんだけど、まず【コアスティール】に進化して、そこから【コアスティールDp2】、更に【コアスティールDp3】に進化してきてね、その都度今までスティール出来なかった魔物の魔石をスティール出来るようになっていったんだ」
「……イン……チキ」
……2度も言った。
「でさ、そのカルア君なんだけど、上の階でスライムからの【スティール】に失敗した時の感想が、『進化したら出来そうな手応え』だったんだよね」
とここでシルの僕を見る目が変わったのを感じた。
さっきまでのちょっと冷めた感じから、すごく興味を持った感じへ。
「興味、深い。……スライムの、魔石……私も、見て……みたい。……研究、捗る……かも」
「うんうん、一気に新しいステップに進んじゃうかも。研究者としては見逃せないよねぇ。という訳だから頑張って【スティール】を進化させてね、カルア君」
「よろ、しく……絶対」
……結局そんな事になったみたい。
次の進化……今度はどんな魔物を相手に修行すればいいんだろう。
やっぱりスライム、なのかなあ。
そして始まるいつもの魔力計測。シルが色々魔法を使ってモリスさんがそれを計測して……
でも今回はその後いつもとちょっと違う展開になった。シルのこんな一言から……
「その、計測器……私も……試し、たい」
「これかい? うん、こっちの作業は終わったから大丈夫だよ。はい、どうぞ」
モリスさんから眼鏡を受け取ったシルは、早速それを自分に掛けた。シルにはちょっと大きかったみたいだけど、でも研究者っぽさ急上昇って感じでよく似合ってる。
「ブロッケン、君……水から……順番に……魔法……使って」
で、一通り新種スライムの魔法を見て、頷いたり小さく声を上げたり。そして最後の感想が――
「なる、ほど……数値化……分かり、やすい……品種、改良に……使えそう」
とこんな感じ。
眼鏡はシルのお眼鏡に適ったみたいだ。
「おっ、そうかい? ならオートカに――あ、オートカって言うのは、その眼鏡を作った僕の友人なんだけど、そのオートカに君の分を作ってくれるように頼んどくよ。ホントはその眼鏡をそのままプレゼントしたいところだけど、今日はそれに入ってる君のデータを持ち帰らなきゃいけないからね」
「やった……うれ、しい……」
そして操化身を見てアッと小さく口を開け、こんな一言を付け足した。
「操化身、用のも……欲しい、な」
「うーん、操化身サイズだと結構小さくなるなぁ。計測の機能、そのサイズにまで落とし込めるのかな……? あ、あとサイズ合わせも着けてみてでないと難しいかも」
「だっ、たら……操化身、で……ついて、行って……合わせ、る。……あと、あなたの……研究室……も見て、みたい」
そんな感じで話がまとまり、それから暫くしてここでの作業は終了となった。
「第一人者……えへへ……何でも、訊いて?」
場が落ち着いたところで、モリスさんからシルへの質問タイム。多分質問ってあの事だろうな。
「スライムってさ、僕達の間では『魔石を持たない魔物』って言われてるんだけど、実のところはどうなのかな?」
「スライムの、魔石……?」
でも意外。簡単に答えを返してくれると思ってたシルさんは、この問いにちょっと考え込む様子を見せた。軽く口の下に指を当てて。
「魔物だから……無いなんて、事は……ない筈、だけど……私も、見た事……ない。でも私……何でその事……これまで考え……なかったん、だろう」
あれ? ちょっと悔しそう?
「ふむ……見た事はないけれど、きっとある筈……と。だったらやっぱり、ここはカルア君の出番、って事だろうねえ」
そう言って僕のほうを見るモリスさん。
スティール……ですね?
「何故……カルアの……出番? スラスラだから?」
つられてシルさんも僕を見るけど、その表情は不思議そう――というより訝しげな感じ。えっと……
ぼくわるいスラスラじゃないよ?
「うん、君も見たんじゃないかな。カルア君の持つ【スティール】ってさ、生きている魔物から魔石だけを抜き取るスキルなんだよ」
「ああ……あの……インチ……キ」
あのシルさん、その目、やめてもらっていいですか……?
それと今、インチキって……
そんな事今まで誰にも言われた事なかっ……あれ? あった、かな……?
「うんうん、そのイン――反則じみた能力でさ、さっきスライムの魔石を抜き取ろうとしたんだよ。なんだけど、どうにも上手く行かなくってねえ。で、カルア君曰く、スキルの進化が足りてないんじゃないかってね」
「スキルの……進化?」
またまた首をかしげるシル。疑問に思ってるのはスキルの進化? それとも【スティール】の進化?
「そうさ。【スティール】スキルは進化するんだ。これまでのカルア君の【スティール】なんだけど、まず【コアスティール】に進化して、そこから【コアスティールDp2】、更に【コアスティールDp3】に進化してきてね、その都度今までスティール出来なかった魔物の魔石をスティール出来るようになっていったんだ」
「……イン……チキ」
……2度も言った。
「でさ、そのカルア君なんだけど、上の階でスライムからの【スティール】に失敗した時の感想が、『進化したら出来そうな手応え』だったんだよね」
とここでシルの僕を見る目が変わったのを感じた。
さっきまでのちょっと冷めた感じから、すごく興味を持った感じへ。
「興味、深い。……スライムの、魔石……私も、見て……みたい。……研究、捗る……かも」
「うんうん、一気に新しいステップに進んじゃうかも。研究者としては見逃せないよねぇ。という訳だから頑張って【スティール】を進化させてね、カルア君」
「よろ、しく……絶対」
……結局そんな事になったみたい。
次の進化……今度はどんな魔物を相手に修行すればいいんだろう。
やっぱりスライム、なのかなあ。
そして始まるいつもの魔力計測。シルが色々魔法を使ってモリスさんがそれを計測して……
でも今回はその後いつもとちょっと違う展開になった。シルのこんな一言から……
「その、計測器……私も……試し、たい」
「これかい? うん、こっちの作業は終わったから大丈夫だよ。はい、どうぞ」
モリスさんから眼鏡を受け取ったシルは、早速それを自分に掛けた。シルにはちょっと大きかったみたいだけど、でも研究者っぽさ急上昇って感じでよく似合ってる。
「ブロッケン、君……水から……順番に……魔法……使って」
で、一通り新種スライムの魔法を見て、頷いたり小さく声を上げたり。そして最後の感想が――
「なる、ほど……数値化……分かり、やすい……品種、改良に……使えそう」
とこんな感じ。
眼鏡はシルのお眼鏡に適ったみたいだ。
「おっ、そうかい? ならオートカに――あ、オートカって言うのは、その眼鏡を作った僕の友人なんだけど、そのオートカに君の分を作ってくれるように頼んどくよ。ホントはその眼鏡をそのままプレゼントしたいところだけど、今日はそれに入ってる君のデータを持ち帰らなきゃいけないからね」
「やった……うれ、しい……」
そして操化身を見てアッと小さく口を開け、こんな一言を付け足した。
「操化身、用のも……欲しい、な」
「うーん、操化身サイズだと結構小さくなるなぁ。計測の機能、そのサイズにまで落とし込めるのかな……? あ、あとサイズ合わせも着けてみてでないと難しいかも」
「だっ、たら……操化身、で……ついて、行って……合わせ、る。……あと、あなたの……研究室……も見て、みたい」
そんな感じで話がまとまり、それから暫くしてここでの作業は終了となった。
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