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アルタールside.
最近、エリザベスとは月に二回ぐらいしか会えなくなっている。
つまりは、さぼっている時にいっさい会えなくなってしまって……
まあ、お妃教育がきっと厳しいのだろうけれど。母は父と違って厳しい人なので。エリザベスをサボらせないよう、側で見張っているのだろうと。
「じゃなければ、彼女がここに来ないわけないし……」
そう呟きながら、お妃教育なんて簡単にして早く終わるようにすればいいのに。そう切に願ってしまうが。そうすればエリザベスに会える時間も増え、私を労ってくれる時間も増やせるわけなので。
あの頃みたいに——と、私は不満を募らせながら池に石を投げる。
一つ、また一つと。十回ほど投げ終わった頃、我ながら良い良い案を思いつき、手を打ってしまったが。いつも通り父に相談すれば、きっとお妃教育を楽にできるだろうと。
たとえできなくても、ある案を話せば私とエリザベスの会う頻度を多くしてくれるはずとも。
いや、きっとだ!
そう考えながら早速、父のいる執務室に相談しに向かったが。父が、一番に望んでいる「孫の顔を早く見せたいから仲良くなりたいんです」という言葉を付け足し。
後、駄目押しに名付け親にも——と、囁くと効果覿面で父は私の頭を優しく撫でてくる。なんて親思いの子を持ったんだと涙ぐみながら。
必ず、話は通してやると拳を握りしめ。
ただ、数日後には真っ青にな顔で、お妃教育は大事だと言われてしまったが。それと、こちらにその話は今後振っては駄目だとも。
つまりは母上に言い負かされてしまったのだろうと。
いや、きっと、怒られた可能性の方が……
そう確信に近い思いで仕方なく今度は私が直接、母上のいる部屋へと向かったが。
「母上、エリザベスのお妃教育をもっと簡単にできないのですか? これでは彼女と全然会えません」
王太子教育で習った威厳を見せながら。
「……これでもかなり簡単にしているのよ」
「それでも、きついと私は思います」と、強い口調も。
父にも周りにいた者達にも認められた絶対に引かないという表情で真っ直ぐに母を見つめて——と、案の定、私の威厳に満ちた態度は効果抜群らしく母は小さく息を吐く。
「……二ヶ月後にあなたとレイダー伯爵令嬢の婚約発表パーティーをするのは知ってるわね?」
「はい、もちろんですよ」
「その時にあなた達だけで客人の対応ができたら、貴方の望み通りにお妃教育に王太子教育は終了してあげるわ。まあ、ただし、客人の対応ができなかったり、問題を起こしたらそれなりの責任を取らせるけど」
つまりは私とエリザベスにとっての最終試験の提示をしてきて——と、多少ビクついてしまう。
いや、よくよく考えたら人と話すぐらいで、たいした事はないだろうと自信はすぐ回復も。
何しろ、話すぐらいなら私だってできるので。それは貴族だけでなく、市井の者達にも受ける冗談も言えるぐらいの実力で。
他国から来た生徒にだって受けていたしな。
そう思いながら私は母に微笑む。
「わかりました。必ず合格してみせます」
もう、何も言ってこずに書き物を始める母に感謝を込めて頭を下げも。やっぱり、母は優しいなあ、そう思いながら。
二ヵ月後
婚約発表パーティーの日になると、困ったことが起きてしまったが……
何しろ、会話する以前に目の前にいる変わった帽子の客人が何を言っているかわからなかったので。
まったくもって——と、隣にいたエリザベスに小声で聞く。離れた場所にいる母の目を気にして。
「挨拶をしているんですよ」
そう返事がくるなりすぐ安堵することも。それならば笑顔で頷いてれば大丈夫だと思ったので。
最初に主役である私達に挨拶に来ている。つまりは、きっと、すぐ他への挨拶に行くだろうと。
そう思っていると、案の定、客人は再び何か言って離れていく。
こちらの読み通りに。
ふう、ただ、今度は挨拶ぐらいは覚えておかないとな。
父上だってそんな感じでやっているし……
そう考えながら母と宰相を一瞥する。
後はエリザベスに聞けばいいかとも。
そうすれば問題なんて絶対に起きやしないだろうし。
そう思いながら私は挨拶回りを終えると、気晴らしにバルコニーで一人で休みにいく。仕事をしたと、充実感を感じ。
ただ、しばらくして焦ってしまう出来事が起きてしまったが。先ほどの変わった帽子の客人に再び話しかけられてしまったので。
エリザベスがいない状況で——と、私はとりあえず笑顔を見せる。
内心、絶望して。
何しろ、離れた場所で母上と話をしていてエリザベスを見つけてしまったので。
こちらに背を向けて……
ま、まずいぞ!
ど、どうすれば良い!?
彼が何を言っているかさっぱりわからない!
しかも、私が焦りまくっている最中に客人は次々と身振り手振りをしながら話しかけて……
しまいには笑いだしも……
いったい、何を笑っているのだ!?
そう疑問に思いながらも私は引き攣った笑みを浮かべたが。
そして、すぐに心底安堵も。リリーナの兄であるルシアン・レンブラント公爵令息が会話に入ってきてくれたので。そして、あっという間に会話を終わらせるなりこちらに挨拶も。
「今後は次期宰相になります私が殿下のサポートをしますのでよろしくお願いします」
しかも、恭しく——と、私は咳払いをしてから頷く。
「そ、そうか。助かるぞ」
心強いサポートができたと内心、飛び跳ねたくなりながら。
何しろ、ルシアンという優秀な臣下ができ、これで今日は絶対に問題なんて起きない、そう確信することができたのだから。
つまりはその後、約束通り問題を起こさなかった私は王太子教育を終了を。
ただ、エリザベスの方はお妃教育はまだ続いているようだったが。どうやら、彼女自ら進んでお妃教育を受けているらしいので。
そして、それに関して、私は仕方ないと最近は思いはじめていることも。
何しろ、愛する私をサポートするために彼女はやってくれているのだろうから。
真実の愛のために。
◇
「殿下、そこは頷けば良いのです」
「アルタール様、手を振ってあげてください」
あれから私はルシアンとエリザベスの言う通りに行動している。
何しろ、これで問題なく公務が終わるので。
そして、周りには素晴らしい王太子殿下だと褒められも。
ただ、最近は——と、隣にいるエリザベスを見て内心溜め息を吐いてしまうが。彼女はたまにしか笑わなくなってしまったので。
まあ、ただ、それでも母上やリリーナよりはましな方だが……
私はそんな事を思いながら、ルシアンに言われるまま印鑑を押していると、エリザベスが私を見つめながら言ってきたのだ。
「アルタール様はだいぶ威厳が備わってきて私は嬉しく思います」
私が見たかった微笑みを見せてきながら。
いや、今まで以上に美しい表情で。
だから、思わずニヤニヤしてしまったが。こうやって公務を終えた後、必ず彼女が私を褒めて微笑んでくれるようになったので。
つまり、最近は公務をするのが楽しくてしょうがないと。
「後はこちらでやっておきますから、お二人はゆっくり休憩をしてきて下さい」
しかも、こういう時ほどルシアンが気の利いた言葉を言ってくれるし——と、私は頷く。
「わかった。では、行こうかエリザベス」
「……はい」
そして、執務室を出て中庭の方へと歩き出し——と、エリザベスが一瞬、不安そうに執務室の方を振り返ったので思わず声をかけてしまったが。
「どうしたんだい?」
「……いえ。なんでもありませんわ」
そう言って微笑んでくることでもうどうでも良くも。
何しろ、彼女の笑顔を見てリリーナじゃなくエリザベスを婚約者にして正解だったと改めて実感することができたので。
そして、エリザベスも私の婚約者になれた事を幸せに思っているのだろうとも。
何しろ、出会った頃よりもこんなにも見惚れるような表情ができるようになったのだから。
まさに真実の愛のおかげで。
私はそう思いながらエリザベスを見つめるのだった。
最近、エリザベスとは月に二回ぐらいしか会えなくなっている。
つまりは、さぼっている時にいっさい会えなくなってしまって……
まあ、お妃教育がきっと厳しいのだろうけれど。母は父と違って厳しい人なので。エリザベスをサボらせないよう、側で見張っているのだろうと。
「じゃなければ、彼女がここに来ないわけないし……」
そう呟きながら、お妃教育なんて簡単にして早く終わるようにすればいいのに。そう切に願ってしまうが。そうすればエリザベスに会える時間も増え、私を労ってくれる時間も増やせるわけなので。
あの頃みたいに——と、私は不満を募らせながら池に石を投げる。
一つ、また一つと。十回ほど投げ終わった頃、我ながら良い良い案を思いつき、手を打ってしまったが。いつも通り父に相談すれば、きっとお妃教育を楽にできるだろうと。
たとえできなくても、ある案を話せば私とエリザベスの会う頻度を多くしてくれるはずとも。
いや、きっとだ!
そう考えながら早速、父のいる執務室に相談しに向かったが。父が、一番に望んでいる「孫の顔を早く見せたいから仲良くなりたいんです」という言葉を付け足し。
後、駄目押しに名付け親にも——と、囁くと効果覿面で父は私の頭を優しく撫でてくる。なんて親思いの子を持ったんだと涙ぐみながら。
必ず、話は通してやると拳を握りしめ。
ただ、数日後には真っ青にな顔で、お妃教育は大事だと言われてしまったが。それと、こちらにその話は今後振っては駄目だとも。
つまりは母上に言い負かされてしまったのだろうと。
いや、きっと、怒られた可能性の方が……
そう確信に近い思いで仕方なく今度は私が直接、母上のいる部屋へと向かったが。
「母上、エリザベスのお妃教育をもっと簡単にできないのですか? これでは彼女と全然会えません」
王太子教育で習った威厳を見せながら。
「……これでもかなり簡単にしているのよ」
「それでも、きついと私は思います」と、強い口調も。
父にも周りにいた者達にも認められた絶対に引かないという表情で真っ直ぐに母を見つめて——と、案の定、私の威厳に満ちた態度は効果抜群らしく母は小さく息を吐く。
「……二ヶ月後にあなたとレイダー伯爵令嬢の婚約発表パーティーをするのは知ってるわね?」
「はい、もちろんですよ」
「その時にあなた達だけで客人の対応ができたら、貴方の望み通りにお妃教育に王太子教育は終了してあげるわ。まあ、ただし、客人の対応ができなかったり、問題を起こしたらそれなりの責任を取らせるけど」
つまりは私とエリザベスにとっての最終試験の提示をしてきて——と、多少ビクついてしまう。
いや、よくよく考えたら人と話すぐらいで、たいした事はないだろうと自信はすぐ回復も。
何しろ、話すぐらいなら私だってできるので。それは貴族だけでなく、市井の者達にも受ける冗談も言えるぐらいの実力で。
他国から来た生徒にだって受けていたしな。
そう思いながら私は母に微笑む。
「わかりました。必ず合格してみせます」
もう、何も言ってこずに書き物を始める母に感謝を込めて頭を下げも。やっぱり、母は優しいなあ、そう思いながら。
二ヵ月後
婚約発表パーティーの日になると、困ったことが起きてしまったが……
何しろ、会話する以前に目の前にいる変わった帽子の客人が何を言っているかわからなかったので。
まったくもって——と、隣にいたエリザベスに小声で聞く。離れた場所にいる母の目を気にして。
「挨拶をしているんですよ」
そう返事がくるなりすぐ安堵することも。それならば笑顔で頷いてれば大丈夫だと思ったので。
最初に主役である私達に挨拶に来ている。つまりは、きっと、すぐ他への挨拶に行くだろうと。
そう思っていると、案の定、客人は再び何か言って離れていく。
こちらの読み通りに。
ふう、ただ、今度は挨拶ぐらいは覚えておかないとな。
父上だってそんな感じでやっているし……
そう考えながら母と宰相を一瞥する。
後はエリザベスに聞けばいいかとも。
そうすれば問題なんて絶対に起きやしないだろうし。
そう思いながら私は挨拶回りを終えると、気晴らしにバルコニーで一人で休みにいく。仕事をしたと、充実感を感じ。
ただ、しばらくして焦ってしまう出来事が起きてしまったが。先ほどの変わった帽子の客人に再び話しかけられてしまったので。
エリザベスがいない状況で——と、私はとりあえず笑顔を見せる。
内心、絶望して。
何しろ、離れた場所で母上と話をしていてエリザベスを見つけてしまったので。
こちらに背を向けて……
ま、まずいぞ!
ど、どうすれば良い!?
彼が何を言っているかさっぱりわからない!
しかも、私が焦りまくっている最中に客人は次々と身振り手振りをしながら話しかけて……
しまいには笑いだしも……
いったい、何を笑っているのだ!?
そう疑問に思いながらも私は引き攣った笑みを浮かべたが。
そして、すぐに心底安堵も。リリーナの兄であるルシアン・レンブラント公爵令息が会話に入ってきてくれたので。そして、あっという間に会話を終わらせるなりこちらに挨拶も。
「今後は次期宰相になります私が殿下のサポートをしますのでよろしくお願いします」
しかも、恭しく——と、私は咳払いをしてから頷く。
「そ、そうか。助かるぞ」
心強いサポートができたと内心、飛び跳ねたくなりながら。
何しろ、ルシアンという優秀な臣下ができ、これで今日は絶対に問題なんて起きない、そう確信することができたのだから。
つまりはその後、約束通り問題を起こさなかった私は王太子教育を終了を。
ただ、エリザベスの方はお妃教育はまだ続いているようだったが。どうやら、彼女自ら進んでお妃教育を受けているらしいので。
そして、それに関して、私は仕方ないと最近は思いはじめていることも。
何しろ、愛する私をサポートするために彼女はやってくれているのだろうから。
真実の愛のために。
◇
「殿下、そこは頷けば良いのです」
「アルタール様、手を振ってあげてください」
あれから私はルシアンとエリザベスの言う通りに行動している。
何しろ、これで問題なく公務が終わるので。
そして、周りには素晴らしい王太子殿下だと褒められも。
ただ、最近は——と、隣にいるエリザベスを見て内心溜め息を吐いてしまうが。彼女はたまにしか笑わなくなってしまったので。
まあ、ただ、それでも母上やリリーナよりはましな方だが……
私はそんな事を思いながら、ルシアンに言われるまま印鑑を押していると、エリザベスが私を見つめながら言ってきたのだ。
「アルタール様はだいぶ威厳が備わってきて私は嬉しく思います」
私が見たかった微笑みを見せてきながら。
いや、今まで以上に美しい表情で。
だから、思わずニヤニヤしてしまったが。こうやって公務を終えた後、必ず彼女が私を褒めて微笑んでくれるようになったので。
つまり、最近は公務をするのが楽しくてしょうがないと。
「後はこちらでやっておきますから、お二人はゆっくり休憩をしてきて下さい」
しかも、こういう時ほどルシアンが気の利いた言葉を言ってくれるし——と、私は頷く。
「わかった。では、行こうかエリザベス」
「……はい」
そして、執務室を出て中庭の方へと歩き出し——と、エリザベスが一瞬、不安そうに執務室の方を振り返ったので思わず声をかけてしまったが。
「どうしたんだい?」
「……いえ。なんでもありませんわ」
そう言って微笑んでくることでもうどうでも良くも。
何しろ、彼女の笑顔を見てリリーナじゃなくエリザベスを婚約者にして正解だったと改めて実感することができたので。
そして、エリザベスも私の婚約者になれた事を幸せに思っているのだろうとも。
何しろ、出会った頃よりもこんなにも見惚れるような表情ができるようになったのだから。
まさに真実の愛のおかげで。
私はそう思いながらエリザベスを見つめるのだった。
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