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10月14日(土)
おやつの時間も過ぎて、そろそろ夕方というタイミング。今の時期にコレぐらいの時間帯は、若干肌寒い。向こうで浪川さんや康徳さんらと走り回っている亜衣、映美の二人は寒さを感じるどころか、ちょっと汗ばむぐらいらしい。
私は屋根の下でベンチに座り、沙綾さんがコンビニで買ってきてくれたホットコーヒーに、両手を添えて暖まっている。沙綾さんは私の向かいに座り、湯気を立てながらコーヒーを飲んだ。
「お茶も奢ってもらったのにコーヒー代まで」
私は、沙綾さんに頭を下げた。彼女は「いえいえ」と応えた。
「おまけに半日遊んでもらっちゃって。何から何まで、ありがとうございます」
「いえいえ、こちらこそ。普段から母が迷惑かけてるのに、今度は彼氏までお世話になっちゃって」
「迷惑だなんて、そんな......」
今日も元々は、朋子さんに呼び出されたのがキッカケだった。彼女とのやりとり、あるいは施術してもらっている間はそれなりに緊張もあるけど、それが嫌だとか、負担になる感覚はあまりない。
娘たちにもよくしてくれるし、旦那のことも強くバックアップ、時にはハッパもかけてくれているし、感謝こそすれ、迷惑だなんて思ったことはない。
今日は何やら、浪川さんからのお礼も込められているようだけど、こんなに良くしてもらうような「お世話」をした覚えもあまりない。康徳さんが何かしたのかと思ったけど、どうやら私の何かが彼の何かに役立ったのだとか。
「ちなみになんですけど、旦那さんってご兄弟いらっしゃいますよね?」
沙綾さんが、いつも溌剌として彼女にしては珍しく、おずおずとした様子で声をかけてきた。私は思わず真剣な表情で、彼女の方を見る。
「兄弟っていうか、お姉さんと妹さんがいるね」
「義理のお姉さんとか、妹さんとのお付き合いって、どんな感じですか?」
「どんなって言われても......」
普段、どんなお付き合いしてたっけ、と脳味噌を働かせる。敬子さんとはなんとなくウマが合うというか、趣味が合うというか、なんとなく通じるものがあって旦那も知らない付き合いがあるぐらいだけど、姉の郁美さんとはそこまで仲がいいという感覚はない。
沙綾さんとはちょっと違うニュアンスで線が太いというか、主張の強い性格をしていることもあるけど、お姑さんより距離があるお付き合いをしているかも。
私が素直にそのまま伝えると、沙綾さんは「やっぱり、そういうもんですよね~」と苦笑いを浮かべた。
「妹の瑞希さんとは今でも仲良くしてるというか、歳の離れた親友ぐらいの気持ちなんですけど、どうも真ん中の弟さんが距離感が難しいというか、仲良くなれる気がしなくって」
そういえば、彼女と瑞希さんは色々やってたっけ。それぞれちょっぴり気難しそうな性格をしているだけに、仲良くしているのが不思議に思える。浪川さんのすぐ下の弟さんというのは、私はあまり面識がないから、性格や空気感云々は全く分からない。
「ま~、無理しなくてもいいんじゃない? お姑さんとか、義父さんとかと仲が良ければ、なんとかなるとも思うし」
沙綾さんはさっきと同じトーンで、「ですよね~」と笑みを浮かべた。彼女が視線をやった先にいる康徳さんも、私の弟たちとはギクシャクしながら関係性を築いて行った。器用な彼女のことだから、きっと上手くやるだろう。
私は屋根の下でベンチに座り、沙綾さんがコンビニで買ってきてくれたホットコーヒーに、両手を添えて暖まっている。沙綾さんは私の向かいに座り、湯気を立てながらコーヒーを飲んだ。
「お茶も奢ってもらったのにコーヒー代まで」
私は、沙綾さんに頭を下げた。彼女は「いえいえ」と応えた。
「おまけに半日遊んでもらっちゃって。何から何まで、ありがとうございます」
「いえいえ、こちらこそ。普段から母が迷惑かけてるのに、今度は彼氏までお世話になっちゃって」
「迷惑だなんて、そんな......」
今日も元々は、朋子さんに呼び出されたのがキッカケだった。彼女とのやりとり、あるいは施術してもらっている間はそれなりに緊張もあるけど、それが嫌だとか、負担になる感覚はあまりない。
娘たちにもよくしてくれるし、旦那のことも強くバックアップ、時にはハッパもかけてくれているし、感謝こそすれ、迷惑だなんて思ったことはない。
今日は何やら、浪川さんからのお礼も込められているようだけど、こんなに良くしてもらうような「お世話」をした覚えもあまりない。康徳さんが何かしたのかと思ったけど、どうやら私の何かが彼の何かに役立ったのだとか。
「ちなみになんですけど、旦那さんってご兄弟いらっしゃいますよね?」
沙綾さんが、いつも溌剌として彼女にしては珍しく、おずおずとした様子で声をかけてきた。私は思わず真剣な表情で、彼女の方を見る。
「兄弟っていうか、お姉さんと妹さんがいるね」
「義理のお姉さんとか、妹さんとのお付き合いって、どんな感じですか?」
「どんなって言われても......」
普段、どんなお付き合いしてたっけ、と脳味噌を働かせる。敬子さんとはなんとなくウマが合うというか、趣味が合うというか、なんとなく通じるものがあって旦那も知らない付き合いがあるぐらいだけど、姉の郁美さんとはそこまで仲がいいという感覚はない。
沙綾さんとはちょっと違うニュアンスで線が太いというか、主張の強い性格をしていることもあるけど、お姑さんより距離があるお付き合いをしているかも。
私が素直にそのまま伝えると、沙綾さんは「やっぱり、そういうもんですよね~」と苦笑いを浮かべた。
「妹の瑞希さんとは今でも仲良くしてるというか、歳の離れた親友ぐらいの気持ちなんですけど、どうも真ん中の弟さんが距離感が難しいというか、仲良くなれる気がしなくって」
そういえば、彼女と瑞希さんは色々やってたっけ。それぞれちょっぴり気難しそうな性格をしているだけに、仲良くしているのが不思議に思える。浪川さんのすぐ下の弟さんというのは、私はあまり面識がないから、性格や空気感云々は全く分からない。
「ま~、無理しなくてもいいんじゃない? お姑さんとか、義父さんとかと仲が良ければ、なんとかなるとも思うし」
沙綾さんはさっきと同じトーンで、「ですよね~」と笑みを浮かべた。彼女が視線をやった先にいる康徳さんも、私の弟たちとはギクシャクしながら関係性を築いて行った。器用な彼女のことだから、きっと上手くやるだろう。
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