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OTHER EPISODE
OTHER EPISODE:大塩源八
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――シュコー、シュコー――
人工呼吸器の音が微かに響いている。
純白で清潔な寝具の上で一人の男が横たわっている。
時間は朝の6時半――、その施設のすべてが目覚めて動き始める時間だった。
その病室の入口にはこう記されていた。
【特別室:大塩源八】
その長期療養型の病院の中で離れた場所にある。
あきらかに普通の患者とは扱いが全く異なる人物なのがよく分かる。
その特別室のドアが空き、白衣のコスチュームを着込んだ女性の看護師が2名現れる。
一人は年長のベテランで、もう一人は新人だった。
――コンコン――
入り口のドアがノックされる。普通の病室ではありえないが、この特別室ではそれがルールだった。
「大塩さーん、入りますね――あらネットやってたの? ごめんなさいね」
年長の看護師がそう言えば、ベッドサイドに置かれた液晶モニターにメッセージが表示された。
【 かまわねえ、気にすんな。それより新入りか? 】
まるで会話をするように流暢にその文字は表示された。年長の看護師が言う。
「えぇ、今日からあたしと一緒に特別室を担当することになりました。色々と教えていきますからよろしくお願いしますね」
年長の看護師の紹介の言葉に新人の看護師が言う。
「白河と言います。よろしくおねがいします」
凛とした透き通るような若い声、その声に男は液晶モニターのメッセージでこう答えた。
【 あぁ、よろしくな 】
ベッドの上では一人の老いた男性が横たわっている。顔だけを微かに動かすとその新人の看護師の顔を確かめる。
年長の看護師が新人に言う。
「ちなみに大塩さんはネットで色々と仕事をしているの。できるだけそっちを優先させてあげることになってるから、治療や処置や身の回りの世話をするときは必ず事前に伝えておいてね」
「はい、判りました」
そして年長の看護師が大塩に告げる。
「それじゃあ8時に朝のお世話でまた来ますね。今日は10時から内臓機能の検診だからお仕事の用があるときはすませておいてね」
【 あぁ、解った 】
新人の看護師も言う。
「それではまたお伺いします」
【 じゃあな 】
そして二人は病室から出ていくと特別室のドアを締めてく。
あとには大塩という名の人物がベッドの上に横たわるのみである。
大塩は笑みを浮かべていた。久しぶりの満足げな笑みだった。
【 人生ってのも悪くねえな 】
液晶モニターにメッセージが浮かぶ。
それは戦いだった。
一人の男の戦いだった。
一つの戦いが終わり、またあらたな戦いが始まる。
さらなるメッセージが液晶モニターに浮かんだ。
【 がんばって長生きしてみるか 】
その男の教えを待っている者たちがまだ大勢いるのだから。
人工呼吸器の音が微かに響いている。
純白で清潔な寝具の上で一人の男が横たわっている。
時間は朝の6時半――、その施設のすべてが目覚めて動き始める時間だった。
その病室の入口にはこう記されていた。
【特別室:大塩源八】
その長期療養型の病院の中で離れた場所にある。
あきらかに普通の患者とは扱いが全く異なる人物なのがよく分かる。
その特別室のドアが空き、白衣のコスチュームを着込んだ女性の看護師が2名現れる。
一人は年長のベテランで、もう一人は新人だった。
――コンコン――
入り口のドアがノックされる。普通の病室ではありえないが、この特別室ではそれがルールだった。
「大塩さーん、入りますね――あらネットやってたの? ごめんなさいね」
年長の看護師がそう言えば、ベッドサイドに置かれた液晶モニターにメッセージが表示された。
【 かまわねえ、気にすんな。それより新入りか? 】
まるで会話をするように流暢にその文字は表示された。年長の看護師が言う。
「えぇ、今日からあたしと一緒に特別室を担当することになりました。色々と教えていきますからよろしくお願いしますね」
年長の看護師の紹介の言葉に新人の看護師が言う。
「白河と言います。よろしくおねがいします」
凛とした透き通るような若い声、その声に男は液晶モニターのメッセージでこう答えた。
【 あぁ、よろしくな 】
ベッドの上では一人の老いた男性が横たわっている。顔だけを微かに動かすとその新人の看護師の顔を確かめる。
年長の看護師が新人に言う。
「ちなみに大塩さんはネットで色々と仕事をしているの。できるだけそっちを優先させてあげることになってるから、治療や処置や身の回りの世話をするときは必ず事前に伝えておいてね」
「はい、判りました」
そして年長の看護師が大塩に告げる。
「それじゃあ8時に朝のお世話でまた来ますね。今日は10時から内臓機能の検診だからお仕事の用があるときはすませておいてね」
【 あぁ、解った 】
新人の看護師も言う。
「それではまたお伺いします」
【 じゃあな 】
そして二人は病室から出ていくと特別室のドアを締めてく。
あとには大塩という名の人物がベッドの上に横たわるのみである。
大塩は笑みを浮かべていた。久しぶりの満足げな笑みだった。
【 人生ってのも悪くねえな 】
液晶モニターにメッセージが浮かぶ。
それは戦いだった。
一人の男の戦いだった。
一つの戦いが終わり、またあらたな戦いが始まる。
さらなるメッセージが液晶モニターに浮かんだ。
【 がんばって長生きしてみるか 】
その男の教えを待っている者たちがまだ大勢いるのだから。
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