30 / 43
第30話 王妃凱旋
しおりを挟む
「ところで、運動祭はいかがでしたか?」
「ん?ああそうだな。みんなよく頑張っていたぞ」
「ふふふ、そうですか。それは何よりです」
食事が進み、デザートが運ばれるのを待つ間、マリアンヌは気になっていた運動祭のことを尋ねた。
聞くところによると、目玉のリレーはイザベラのクラスが優勝したらしい。他のクラスも拮抗していたようだが、競泳でのダニエルの活躍が目覚ましかったという。それを聞いてマリアンヌは大いに喜んだ。ダニエルもすっかり自信をつけて、笑顔を見せることも増えたとラルフも嬉しそうだ。
「ああ、そうだ。ダニエルからお前にと手紙を預かってきたんだ。部屋に戻ったら読んでやるといい」
「まぁっ!嬉しいです。ありがとうございます」
ラルフは思い出したように懐に手を入れると、一通の便箋を取り出した。無地の淡い水色の便箋で、可愛らしい字で『マリアンヌへ』と書かれている。マリアンヌはふにゃりと頬が緩むのを感じながら両手で大事に手紙を受け取った。部屋に戻ったらゆっくりと読ませてもらおう。それから返事を書こう。
◇◇◇
楽しく和やかな空気を破って扉が開け放たれたのは、皆がデザートを食べ終わった頃であった。
飛び込んできたのは城の衛兵で、全力で駆けてきたのか膝に手をついてゼェゼェと肩で息をしている。
「騒々しいな。何事だ」
「はっ!たっ、たた大変ですっ!!お、おおおお王妃殿下が…!」
衛兵はレナード王の呼びかけで、しゃんと背筋を正して敬礼するが、その言葉は動揺しすぎてまごついている。
王妃と聞いてレナード王の眉がピクリと反応した。シェリルとラルフも何事かと固唾を飲んで見守っている。
「王妃がどうかしたのか?」
「王妃殿下の乗った馬車が先ほど入門所を通過したと連絡が入りました!間も無く帰城するとのことです!!」
「な、なんだと!?」
衛兵の報告に、がたんと立ち上がったのはレナード王だけではなかった。
「たっ、たた大変っ!お母様にもらったドレスにすぐに着替えなくっちゃ!」
「お、おおお落ち着け。別に取って食われるわけじゃない。そのままでも大丈夫だろう」
「おおおお王妃を出迎える準備をせねばならんな!すぐに王門に向かうぞ!」
(すっごい慌てぶり…指輪の一件で王妃殿下は怖い方かと思っていたのだけれど、どんなお方なのかしら。というか私ここに居ていいのかしら?)
流石に久々の家族が集まる場に部外者は余計だろうと、マリアンヌも立ちあがろうとしたその時だった。
「みんな元気そうじゃな。出迎えがなくて寂しいぞ?」
凛と鈴を鳴らすような伸びやかな声が食堂に響き、その場はシンと静まり返った。
マリアンヌが恐る恐る視線を扉に向けると、そこには目を見張るほど美しい獣人の姿があった。
腰までの長さのサラサラとした絹糸のような銀髪、透き通るような白い肌、頭の上には見るからにふわふわとした大きな尖った耳。前髪は眉毛にかかるほどの長さで切り揃えられており、顔の左右にかかる髪は顎ほどの長さに整えられている。
薄い水色の綿毛があしらわれた豪華な扇子を僅かに開いて口元を隠していて、孔雀色のマーメイドドレスがスラリと長い四肢の美しさを際立たせている。そして一際目を引くのはゆらゆらと優雅に揺れる大きな尻尾だ。髪と同じ銀色の尻尾は揺れるたびに光を反射して煌めいている。
(なんて美しい人なの…息をするのも忘れそうだわ)
マリアンヌがうっとりと王妃殿下に見惚れていると、レナード王が素早く王妃殿下に駆け寄り、恭しく膝をついて王妃の手を取った。
「おお、カミラ。健勝そうで何よりだ。帰りを待ち侘びていたぞ」
レナード王はそう言うと、王妃殿下――カミラの手の甲に唇を落とした。
「すまんな。驚かせようと思って帰国の便りを出さなかったのじゃ。可愛い我が子たちも元気そうで何よりじゃ」
「お母様!おかえりなさい!」
「母上、おかえりなさい」
シェリルはぴょこぴょこ耳を跳ねさせながらカミラに駆け寄ると、ぎゅうっとその腰に飛びついた。カミラはよろけることなくシェリルを受け止めると、愛おしそうに目を細めながらシェリルの頭をふわりと撫でた。
「ふふ、シェリルは相変わらず可愛いのう。体調はどうじゃ?無理はしておらんか?」
「もうっ、お母様ったら心配性なんだから。大丈夫よ!」
「ラルフはどうじゃ?変わったことはなかったか?」
「はい、特段変わったことは……あー、なかったです」
歯切れの悪いラルフの言葉に、カミラは怪訝な顔をした。そしてラルフが一瞬チラ見したマリアンヌにゆっくりと視線を移した。
「…ところで、先ほどからそこにおるお主は誰じゃ?」
「っ!申し遅れました。私はマリアンヌ・セイレーンと申します。シーウッド海王国の第七皇女でございます」
「……海王国?ということは、お主は魚人なのか?」
鋭い目で射抜かれたマリアンヌは、慌てて淑女の礼をして名乗った。マリアンヌの出身地を聞いて、カミラの目がすうっと細められる。
流石のマリアンヌもカミラの放つ圧に居住まいを正す。つう、と背筋を冷たい汗が伝う。
「は、はい。さようでございます」
「ほう……なぜ魚人がこの城におるのじゃ…?それにそのドレス…ふむ」
ピリリとした緊張感が肌を刺す。
カミラはゆっくりと歩み寄ると、扇子でマリアンヌの顎をくいっと持ち上げた。そして見定めるように頭の先から足の先まで視線を滑らせた。
美しすぎるご尊顔が眼前に迫り、マリアンヌは息をするのも忘れそうになる。
(き、緊張するわ…!もしかして王妃殿下は魚人がお嫌い…?それにこのドレスがラルフ様を思わせることに気付いていらっしゃるわ…!)
しばらくじっとマリアンヌを見つめていたカミラは、パタンとセンスを畳んだ。顕になった形のいい唇は艶やかな桃色をしている。
「……おもしろい」
カミラの美しい唇はニンマリと弧を描いた。
「ん?ああそうだな。みんなよく頑張っていたぞ」
「ふふふ、そうですか。それは何よりです」
食事が進み、デザートが運ばれるのを待つ間、マリアンヌは気になっていた運動祭のことを尋ねた。
聞くところによると、目玉のリレーはイザベラのクラスが優勝したらしい。他のクラスも拮抗していたようだが、競泳でのダニエルの活躍が目覚ましかったという。それを聞いてマリアンヌは大いに喜んだ。ダニエルもすっかり自信をつけて、笑顔を見せることも増えたとラルフも嬉しそうだ。
「ああ、そうだ。ダニエルからお前にと手紙を預かってきたんだ。部屋に戻ったら読んでやるといい」
「まぁっ!嬉しいです。ありがとうございます」
ラルフは思い出したように懐に手を入れると、一通の便箋を取り出した。無地の淡い水色の便箋で、可愛らしい字で『マリアンヌへ』と書かれている。マリアンヌはふにゃりと頬が緩むのを感じながら両手で大事に手紙を受け取った。部屋に戻ったらゆっくりと読ませてもらおう。それから返事を書こう。
◇◇◇
楽しく和やかな空気を破って扉が開け放たれたのは、皆がデザートを食べ終わった頃であった。
飛び込んできたのは城の衛兵で、全力で駆けてきたのか膝に手をついてゼェゼェと肩で息をしている。
「騒々しいな。何事だ」
「はっ!たっ、たた大変ですっ!!お、おおおお王妃殿下が…!」
衛兵はレナード王の呼びかけで、しゃんと背筋を正して敬礼するが、その言葉は動揺しすぎてまごついている。
王妃と聞いてレナード王の眉がピクリと反応した。シェリルとラルフも何事かと固唾を飲んで見守っている。
「王妃がどうかしたのか?」
「王妃殿下の乗った馬車が先ほど入門所を通過したと連絡が入りました!間も無く帰城するとのことです!!」
「な、なんだと!?」
衛兵の報告に、がたんと立ち上がったのはレナード王だけではなかった。
「たっ、たた大変っ!お母様にもらったドレスにすぐに着替えなくっちゃ!」
「お、おおお落ち着け。別に取って食われるわけじゃない。そのままでも大丈夫だろう」
「おおおお王妃を出迎える準備をせねばならんな!すぐに王門に向かうぞ!」
(すっごい慌てぶり…指輪の一件で王妃殿下は怖い方かと思っていたのだけれど、どんなお方なのかしら。というか私ここに居ていいのかしら?)
流石に久々の家族が集まる場に部外者は余計だろうと、マリアンヌも立ちあがろうとしたその時だった。
「みんな元気そうじゃな。出迎えがなくて寂しいぞ?」
凛と鈴を鳴らすような伸びやかな声が食堂に響き、その場はシンと静まり返った。
マリアンヌが恐る恐る視線を扉に向けると、そこには目を見張るほど美しい獣人の姿があった。
腰までの長さのサラサラとした絹糸のような銀髪、透き通るような白い肌、頭の上には見るからにふわふわとした大きな尖った耳。前髪は眉毛にかかるほどの長さで切り揃えられており、顔の左右にかかる髪は顎ほどの長さに整えられている。
薄い水色の綿毛があしらわれた豪華な扇子を僅かに開いて口元を隠していて、孔雀色のマーメイドドレスがスラリと長い四肢の美しさを際立たせている。そして一際目を引くのはゆらゆらと優雅に揺れる大きな尻尾だ。髪と同じ銀色の尻尾は揺れるたびに光を反射して煌めいている。
(なんて美しい人なの…息をするのも忘れそうだわ)
マリアンヌがうっとりと王妃殿下に見惚れていると、レナード王が素早く王妃殿下に駆け寄り、恭しく膝をついて王妃の手を取った。
「おお、カミラ。健勝そうで何よりだ。帰りを待ち侘びていたぞ」
レナード王はそう言うと、王妃殿下――カミラの手の甲に唇を落とした。
「すまんな。驚かせようと思って帰国の便りを出さなかったのじゃ。可愛い我が子たちも元気そうで何よりじゃ」
「お母様!おかえりなさい!」
「母上、おかえりなさい」
シェリルはぴょこぴょこ耳を跳ねさせながらカミラに駆け寄ると、ぎゅうっとその腰に飛びついた。カミラはよろけることなくシェリルを受け止めると、愛おしそうに目を細めながらシェリルの頭をふわりと撫でた。
「ふふ、シェリルは相変わらず可愛いのう。体調はどうじゃ?無理はしておらんか?」
「もうっ、お母様ったら心配性なんだから。大丈夫よ!」
「ラルフはどうじゃ?変わったことはなかったか?」
「はい、特段変わったことは……あー、なかったです」
歯切れの悪いラルフの言葉に、カミラは怪訝な顔をした。そしてラルフが一瞬チラ見したマリアンヌにゆっくりと視線を移した。
「…ところで、先ほどからそこにおるお主は誰じゃ?」
「っ!申し遅れました。私はマリアンヌ・セイレーンと申します。シーウッド海王国の第七皇女でございます」
「……海王国?ということは、お主は魚人なのか?」
鋭い目で射抜かれたマリアンヌは、慌てて淑女の礼をして名乗った。マリアンヌの出身地を聞いて、カミラの目がすうっと細められる。
流石のマリアンヌもカミラの放つ圧に居住まいを正す。つう、と背筋を冷たい汗が伝う。
「は、はい。さようでございます」
「ほう……なぜ魚人がこの城におるのじゃ…?それにそのドレス…ふむ」
ピリリとした緊張感が肌を刺す。
カミラはゆっくりと歩み寄ると、扇子でマリアンヌの顎をくいっと持ち上げた。そして見定めるように頭の先から足の先まで視線を滑らせた。
美しすぎるご尊顔が眼前に迫り、マリアンヌは息をするのも忘れそうになる。
(き、緊張するわ…!もしかして王妃殿下は魚人がお嫌い…?それにこのドレスがラルフ様を思わせることに気付いていらっしゃるわ…!)
しばらくじっとマリアンヌを見つめていたカミラは、パタンとセンスを畳んだ。顕になった形のいい唇は艶やかな桃色をしている。
「……おもしろい」
カミラの美しい唇はニンマリと弧を描いた。
10
あなたにおすすめの小説
【完結】 「運命の番」探し中の狼皇帝がなぜか、男装中の私をそばに置きたがります
廻り
恋愛
羊獣人の伯爵令嬢リーゼル18歳には、双子の兄がいた。
二人が成人を迎えた誕生日の翌日、その兄が突如、行方不明に。
リーゼルはやむを得ず兄のふりをして、皇宮の官吏となる。
叙任式をきっかけに、リーゼルは皇帝陛下の目にとまり、彼の侍従となるが。
皇帝ディートリヒは、リーゼルに対する重大な悩みを抱えているようで。
ストーカー婚約者でしたが、転生者だったので経歴を身綺麗にしておく
犬野きらり
恋愛
リディア・ガルドニ(14)、本日誕生日で転生者として気付きました。私がつい先程までやっていた行動…それは、自分の婚約者に対して重い愛ではなく、ストーカー行為。
「絶対駄目ーー」
と前世の私が気づかせてくれ、そもそも何故こんな男にこだわっていたのかと目が覚めました。
何の物語かも乙女ゲームの中の人になったのかもわかりませんが、私の黒歴史は証拠隠滅、慰謝料ガッポリ、新たな出会い新たな人生に進みます。
募集 婿入り希望者
対象外は、嫡男、後継者、王族
目指せハッピーエンド(?)!!
全23話で完結です。
この作品を気に留めて下さりありがとうございます。感謝を込めて、その後(直後)2話追加しました。25話になりました。
夫に顧みられない王妃は、人間をやめることにしました~もふもふ自由なセカンドライフを謳歌するつもりだったのに、何故かペットにされています!~
狭山ひびき
恋愛
もう耐えられない!
隣国から嫁いで五年。一度も国王である夫から関心を示されず白い結婚を続けていた王妃フィリエルはついに決断した。
わたし、もう王妃やめる!
政略結婚だから、ある程度の覚悟はしていた。けれども幼い日に淡い恋心を抱いて以来、ずっと片思いをしていた相手から冷たくされる日々に、フィリエルの心はもう限界に達していた。政略結婚である以上、王妃の意思で離婚はできない。しかしもうこれ以上、好きな人に無視される日々は送りたくないのだ。
離婚できないなら人間をやめるわ!
王妃で、そして隣国の王女であるフィリエルは、この先生きていてもきっと幸せにはなれないだろう。生まれた時から政治の駒。それがフィリエルの人生だ。ならばそんな「人生」を捨てて、人間以外として生きたほうがましだと、フィリエルは思った。
これからは自由気ままな「猫生」を送るのよ!
フィリエルは少し前に知り合いになった、「廃墟の塔の魔女」に頼み込み、猫の姿に変えてもらう。
よし!楽しいセカンドラウフのはじまりよ!――のはずが、何故か夫(国王)に拾われ、ペットにされてしまって……。
「ふふ、君はふわふわで可愛いなぁ」
やめてえ!そんなところ撫でないで~!
夫(人間)妻(猫)の奇妙な共同生活がはじまる――
【完結】たれ耳うさぎの伯爵令嬢は、王宮魔術師様のお気に入り
楠結衣
恋愛
華やかな卒業パーティーのホール、一人ため息を飲み込むソフィア。
たれ耳うさぎ獣人であり、伯爵家令嬢のソフィアは、学園の噂に悩まされていた。
婚約者のアレックスは、聖女と呼ばれる美少女と婚約をするという。そんな中、見せつけるように、揃いの色のドレスを身につけた聖女がアレックスにエスコートされてやってくる。
しかし、ソフィアがアレックスに対して不満を言うことはなかった。
なぜなら、アレックスが聖女と結婚を誓う魔術を使っているのを偶然見てしまったから。
せめて、婚約破棄される瞬間は、アレックスのお気に入りだったたれ耳が、可愛く見えるように願うソフィア。
「ソフィーの耳は、ふわふわで気持ちいいね」
「ソフィーはどれだけ僕を夢中にさせたいのかな……」
かつて掛けられた甘い言葉の数々が、ソフィアの胸を締め付ける。
執着していたアレックスの真意とは?ソフィアの初恋の行方は?!
見た目に自信のない伯爵令嬢と、伯爵令嬢のたれ耳をこよなく愛する見た目は余裕のある大人、中身はちょっぴり変態な先生兼、王宮魔術師の溺愛ハッピーエンドストーリーです。
*全16話+番外編の予定です
*あまあです(ざまあはありません)
*2023.2.9ホットランキング4位 ありがとうございます♪
キズモノ転生令嬢は趣味を活かして幸せともふもふを手に入れる
藤 ゆみ子
恋愛
セレーナ・カーソンは前世、心臓が弱く手術と入退院を繰り返していた。
将来は好きな人と結婚して幸せな家庭を築きたい。そんな夢を持っていたが、胸元に大きな手術痕のある自分には無理だと諦めていた。
入院中、暇潰しのために始めた刺繍が唯一の楽しみだったが、その後十八歳で亡くなってしまう。
セレーナが八歳で前世の記憶を思い出したのは、前世と同じように胸元に大きな傷ができたときだった。
家族から虐げられ、キズモノになり、全てを諦めかけていたが、十八歳を過ぎた時家を出ることを決意する。
得意な裁縫を活かし、仕事をみつけるが、そこは秘密を抱えたもふもふたちの住みかだった。
完結 愛のない結婚ですが、何も問題ありません旦那様!
音爽(ネソウ)
恋愛
「私と契約しないか」そう言われた幼い貧乏令嬢14歳は頷く他なかった。
愛人を秘匿してきた公爵は世間を欺くための結婚だと言う、白い結婚を望むのならばそれも由と言われた。
「優遇された契約婚になにを躊躇うことがあるでしょう」令嬢は快く承諾したのである。
ところがいざ結婚してみると令嬢は勤勉で朗らかに笑い、たちまち屋敷の者たちを魅了してしまう。
「奥様はとても素晴らしい、誰彼隔てなく優しくして下さる」
従者たちの噂を耳にした公爵は奥方に興味を持ち始め……
前世の記憶を取り戻した元クズ令嬢は毎日が楽しくてたまりません
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のソフィーナは、非常に我が儘で傲慢で、どしうようもないクズ令嬢だった。そんなソフィーナだったが、事故の影響で前世の記憶をとり戻す。
前世では体が弱く、やりたい事も何もできずに短い生涯を終えた彼女は、過去の自分の行いを恥、真面目に生きるとともに前世でできなかったと事を目いっぱい楽しもうと、新たな人生を歩み始めた。
外を出て美味しい空気を吸う、綺麗な花々を見る、些細な事でも幸せを感じるソフィーナは、険悪だった兄との関係もあっという間に改善させた。
もちろん、本人にはそんな自覚はない。ただ、今までの行いを詫びただけだ。そう、なぜか彼女には、人を魅了させる力を持っていたのだ。
そんな中、この国の王太子でもあるファラオ殿下の15歳のお誕生日パーティに参加する事になったソフィーナは…
どうしようもないクズだった令嬢が、前世の記憶を取り戻し、次々と周りを虜にしながら本当の幸せを掴むまでのお話しです。
カクヨムでも同時連載してます。
よろしくお願いします。
異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜
京
恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。
右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。
そんな乙女ゲームのようなお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる