2 / 40
02_お見合いの結果は
しおりを挟む
「ちょ、どいてどいて~~~!!!」
軍部の長を父に持つ伯爵家の娘アイビス・アルファルーンは今、宙を舞っている。
というか絶賛落下中だ。
お見合いの場から逃げ出すために、二階の窓から飛び降りたはいいものの、窓の下に誰かがいるのは想定外であった。
二階ぐらいの高さであれば着地に難はないのだが、人とぶつかるとなると話は変わる。
忠告のため咄嗟に叫んだけれど、彼の人が逃げるには時間が足りないのは明白で――
(ぶつかる……!)
そう思ったアイビスは来たる衝撃に備えてギュッと目を閉じた。
だが、覚悟した痛みは訪れない。
軽い衝撃のあと、温かな何かに優しく包まれているような……
「ぴぎゃっ!」
恐る恐る目を開けると、なんと窓の下にいた人物に抱き止められていたらしく、アイビスはしっかりと横抱きにされていた。
「まったく、お転婆もここまで来ると呆れて物も言えないな」
「え……うそ、ヴェル!?」
アイビスを抱き止めて盛大なため息を吐いていたのは、隣の伯爵家に住む幼馴染のヴェルナー・ロテスキューだった。
「なあんだ、あなただったのね。っていつ戻っていたの?隣国に留学していたはずじゃ…」
「ん、今朝戻ったばかりさ。それにしても、二階から飛び降りるなんて何考えてるんだ、バカ」
ヴェルナーならば大丈夫だと安心したのも束の間、アイビスは思い切り叱られてしまった。
「だってえ……」
「まあ、何か事情があるんだろう?俺には聞く権利があると思うが?」
「ぐう……」
唇を尖らせ歯切れの悪いアイビスに対して、ヴェルナーは「ん?」と首を傾げて話を催促してくる。
チラリと先ほど飛び降りた二階の窓を見上げると、お見合い相手の男性が慌てた様子で身を乗り出していた。
はぁ、とため息をついたアイビスは、事の次第を話し始めた。
◇◇◇
各々挨拶と自己紹介を済ませたあと、あとはお二人でとデュークとアルドラが席を立ち、アイビスはお見合い相手と談話室で二人きりとなった。もちろん未婚の男女が密室に二人きりで過ごすわけにはいかないため、入り口の扉は開かれ、廊下には使用人が数名控えてはいるのだが。
今日のお見合い相手の男性は子爵家の嫡男で、名をリッド・ウーデルといった。
歳はアイビスより七つ上の二十八歳。ほんわかした雰囲気の優しそうな人であった。
趣味や学園時代の話、家族の話など、他愛のない会話を重ねたのちに、リッドはとある話を切り出した。
「アイビス嬢、あなたは護身術の道場を運営されているとか…」
(!来たわね)
アイビスとしても避けては通れない話題であるため、表情には出さずに身構える。
「ええ、天職だと思って一生懸命取り組んでおりますわ」
「そうなんだ、君はすごいねぇ」
おほほと優雅に答えながら相手の反応を窺う。
さて、どんな反応をするのだろうか……
相手はうんうん、とにこやかに頷いてはいるが、続く言葉にアイビスは密かに落胆した。
「でもねぇ、やっぱり女性が道場を運営するのは…その、ねぇ?野蛮だとか乱暴者だとか言われかねないと思うんだよ。周りの目もあるし、僕と結婚したら道場は畳んで欲しいなぁ。それに僕は奥さんには家庭に入って家を守ってもらいたい質なんだよねぇ」
(……ああ、この人もか)
アイビスがこれだけは譲れないと決めている条件、それは『護身術道場の運営を続けていく』こと。
たったそれだけのことなのだが、これまでほとんどのお見合い相手は道場の運営に難色を示し、辞めて家を支えて欲しいと言った。
今では女性も手に職をつけて活躍する時代となってはいるが、やはりその職種は限られているらしい。また、古き慣習として女性は家を守るべきという考えもなかなか抜け切ってはいないのだと、お見合いを重ねる度に痛感した。
最後のお見合い相手とはいえ、道場を畳むことだけは譲れない。一生独身を覚悟して、アイビスが「申し訳ないのですが……」と口を開きかけた時、リッドが徐に立ち上がった。
「ふふ、それにしても、アイビス嬢。君はじゃじゃ馬娘という噂と違って、随分愛らしい女性だねぇ。正直に言うと結構好みでさあ……これまでのお見合いはうまくいかなかったんだろう?それならさ、僕との結婚、前向きに考えてみないかい?」
リッドは許可なくアイビスの真横に腰を下ろすと、さりげなく距離を取ろうとしたアイビスの手を取り、頬擦りをした。
ゾゾゾゾ!とアイビスの全身の身の毛がよだった。
「ああ、艶やかな肌だねぇ。柔らかい印象の化粧をしているけれど、そのキリッとした目。僕は少し気の強い女性に責められるのが好きなんだよねぇ……ちょっと軽く罵ってはくれないかい?」
「ヒィィィィィィ!!」
恍惚な表情で、息遣い荒く言われてしまっては、アイビスにはもう我慢ならなかった。
咄嗟に掴まれた手を捻って相手の腕をひっくり返し、肩を押さえつけた。
「痛タタタッ!ああぁ、いい、いいよぉ!!この痛みもまた君の愛だと思えば気持ちがいいよぉ!!」
「げっ」
痛い痛いと言いながらもハァハァ鼻息が荒いリッドは、どうやら相当変わった性癖の持ち主らしい。
道場継続云々の前に、この人と結婚なんて無理!と判断したアイビスは、飛び上がるようにしてソファから立ち上がった。
騒ぎを聞きつけたのか廊下の方が賑やかになっていく。
それに肩をさすりながらもリッドが立ち上がって、ジリジリとアイビスににじり寄って来ていた。
大の男であれ放り投げるのは容易い。
だが、流石に父の知人でありお見合い相手であるリッドを投げ飛ばすのは、賢明な判断ではなかろう。
両手を前に構えて臨戦態勢を取りつつ、後退していたアイビスの背中が窓枠に触れた。
「ええい!ままよ!」
どうとでもなれ!と窓を大きく押し開いたアイビスは、勢いよくそこから飛び降りたのだった。
◇◇◇
「……へぇ、お見合い。それにどこを触られたって?」
「え?ええと、左手だけど……」
包み隠さず事情を説明すると、ヴェルナーがなぜか怒気を孕んだ瞳でアイビスを見据えた。
低い声で問われ、アイビスは素直に左手を差し出した。
ヴェルナーは優しくアイビスを立たせると、差し出された左手を取り、指を絡めるようにして握りしめた。
「ひゃ!?な、何…!?」
異性との触れ合いにまるで免疫のないアイビスの顔は、みるみる真っ赤に染まっていく。
「……俺がいない間にお見合いに明け暮れていただなんて。もっと早く帰ってくるべきだったな」
「え?」
ヴェルナーはブツブツと何やら呟いているが、意識が左手に集中しているアイビスの耳には届いていなかった。
「アイビス、俺と結婚しよう」
「はいぃ!?」
そして、目を伏していたヴェルナーは意を決したように顔を上げると、とんでもないことを口にしたのであった。
軍部の長を父に持つ伯爵家の娘アイビス・アルファルーンは今、宙を舞っている。
というか絶賛落下中だ。
お見合いの場から逃げ出すために、二階の窓から飛び降りたはいいものの、窓の下に誰かがいるのは想定外であった。
二階ぐらいの高さであれば着地に難はないのだが、人とぶつかるとなると話は変わる。
忠告のため咄嗟に叫んだけれど、彼の人が逃げるには時間が足りないのは明白で――
(ぶつかる……!)
そう思ったアイビスは来たる衝撃に備えてギュッと目を閉じた。
だが、覚悟した痛みは訪れない。
軽い衝撃のあと、温かな何かに優しく包まれているような……
「ぴぎゃっ!」
恐る恐る目を開けると、なんと窓の下にいた人物に抱き止められていたらしく、アイビスはしっかりと横抱きにされていた。
「まったく、お転婆もここまで来ると呆れて物も言えないな」
「え……うそ、ヴェル!?」
アイビスを抱き止めて盛大なため息を吐いていたのは、隣の伯爵家に住む幼馴染のヴェルナー・ロテスキューだった。
「なあんだ、あなただったのね。っていつ戻っていたの?隣国に留学していたはずじゃ…」
「ん、今朝戻ったばかりさ。それにしても、二階から飛び降りるなんて何考えてるんだ、バカ」
ヴェルナーならば大丈夫だと安心したのも束の間、アイビスは思い切り叱られてしまった。
「だってえ……」
「まあ、何か事情があるんだろう?俺には聞く権利があると思うが?」
「ぐう……」
唇を尖らせ歯切れの悪いアイビスに対して、ヴェルナーは「ん?」と首を傾げて話を催促してくる。
チラリと先ほど飛び降りた二階の窓を見上げると、お見合い相手の男性が慌てた様子で身を乗り出していた。
はぁ、とため息をついたアイビスは、事の次第を話し始めた。
◇◇◇
各々挨拶と自己紹介を済ませたあと、あとはお二人でとデュークとアルドラが席を立ち、アイビスはお見合い相手と談話室で二人きりとなった。もちろん未婚の男女が密室に二人きりで過ごすわけにはいかないため、入り口の扉は開かれ、廊下には使用人が数名控えてはいるのだが。
今日のお見合い相手の男性は子爵家の嫡男で、名をリッド・ウーデルといった。
歳はアイビスより七つ上の二十八歳。ほんわかした雰囲気の優しそうな人であった。
趣味や学園時代の話、家族の話など、他愛のない会話を重ねたのちに、リッドはとある話を切り出した。
「アイビス嬢、あなたは護身術の道場を運営されているとか…」
(!来たわね)
アイビスとしても避けては通れない話題であるため、表情には出さずに身構える。
「ええ、天職だと思って一生懸命取り組んでおりますわ」
「そうなんだ、君はすごいねぇ」
おほほと優雅に答えながら相手の反応を窺う。
さて、どんな反応をするのだろうか……
相手はうんうん、とにこやかに頷いてはいるが、続く言葉にアイビスは密かに落胆した。
「でもねぇ、やっぱり女性が道場を運営するのは…その、ねぇ?野蛮だとか乱暴者だとか言われかねないと思うんだよ。周りの目もあるし、僕と結婚したら道場は畳んで欲しいなぁ。それに僕は奥さんには家庭に入って家を守ってもらいたい質なんだよねぇ」
(……ああ、この人もか)
アイビスがこれだけは譲れないと決めている条件、それは『護身術道場の運営を続けていく』こと。
たったそれだけのことなのだが、これまでほとんどのお見合い相手は道場の運営に難色を示し、辞めて家を支えて欲しいと言った。
今では女性も手に職をつけて活躍する時代となってはいるが、やはりその職種は限られているらしい。また、古き慣習として女性は家を守るべきという考えもなかなか抜け切ってはいないのだと、お見合いを重ねる度に痛感した。
最後のお見合い相手とはいえ、道場を畳むことだけは譲れない。一生独身を覚悟して、アイビスが「申し訳ないのですが……」と口を開きかけた時、リッドが徐に立ち上がった。
「ふふ、それにしても、アイビス嬢。君はじゃじゃ馬娘という噂と違って、随分愛らしい女性だねぇ。正直に言うと結構好みでさあ……これまでのお見合いはうまくいかなかったんだろう?それならさ、僕との結婚、前向きに考えてみないかい?」
リッドは許可なくアイビスの真横に腰を下ろすと、さりげなく距離を取ろうとしたアイビスの手を取り、頬擦りをした。
ゾゾゾゾ!とアイビスの全身の身の毛がよだった。
「ああ、艶やかな肌だねぇ。柔らかい印象の化粧をしているけれど、そのキリッとした目。僕は少し気の強い女性に責められるのが好きなんだよねぇ……ちょっと軽く罵ってはくれないかい?」
「ヒィィィィィィ!!」
恍惚な表情で、息遣い荒く言われてしまっては、アイビスにはもう我慢ならなかった。
咄嗟に掴まれた手を捻って相手の腕をひっくり返し、肩を押さえつけた。
「痛タタタッ!ああぁ、いい、いいよぉ!!この痛みもまた君の愛だと思えば気持ちがいいよぉ!!」
「げっ」
痛い痛いと言いながらもハァハァ鼻息が荒いリッドは、どうやら相当変わった性癖の持ち主らしい。
道場継続云々の前に、この人と結婚なんて無理!と判断したアイビスは、飛び上がるようにしてソファから立ち上がった。
騒ぎを聞きつけたのか廊下の方が賑やかになっていく。
それに肩をさすりながらもリッドが立ち上がって、ジリジリとアイビスににじり寄って来ていた。
大の男であれ放り投げるのは容易い。
だが、流石に父の知人でありお見合い相手であるリッドを投げ飛ばすのは、賢明な判断ではなかろう。
両手を前に構えて臨戦態勢を取りつつ、後退していたアイビスの背中が窓枠に触れた。
「ええい!ままよ!」
どうとでもなれ!と窓を大きく押し開いたアイビスは、勢いよくそこから飛び降りたのだった。
◇◇◇
「……へぇ、お見合い。それにどこを触られたって?」
「え?ええと、左手だけど……」
包み隠さず事情を説明すると、ヴェルナーがなぜか怒気を孕んだ瞳でアイビスを見据えた。
低い声で問われ、アイビスは素直に左手を差し出した。
ヴェルナーは優しくアイビスを立たせると、差し出された左手を取り、指を絡めるようにして握りしめた。
「ひゃ!?な、何…!?」
異性との触れ合いにまるで免疫のないアイビスの顔は、みるみる真っ赤に染まっていく。
「……俺がいない間にお見合いに明け暮れていただなんて。もっと早く帰ってくるべきだったな」
「え?」
ヴェルナーはブツブツと何やら呟いているが、意識が左手に集中しているアイビスの耳には届いていなかった。
「アイビス、俺と結婚しよう」
「はいぃ!?」
そして、目を伏していたヴェルナーは意を決したように顔を上げると、とんでもないことを口にしたのであった。
36
あなたにおすすめの小説
白い結婚は無理でした(涙)
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたくし、フィリシアは没落しかけの伯爵家の娘でございます。
明らかに邪な結婚話しかない中で、公爵令息の愛人から契約結婚の話を持ち掛けられました。
白い結婚が認められるまでの3年間、お世話になるのでよい妻であろうと頑張ります。
小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
現在、筆者は時間的かつ体力的にコメントなどの返信ができないため受け付けない設定にしています。
どうぞよろしくお願いいたします。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
【完結】消された第二王女は隣国の王妃に熱望される
風子
恋愛
ブルボマーナ国の第二王女アリアンは絶世の美女だった。
しかし側妃の娘だと嫌われて、正妃とその娘の第一王女から虐げられていた。
そんな時、隣国から王太子がやって来た。
王太子ヴィルドルフは、アリアンの美しさに一目惚れをしてしまう。
すぐに婚約を結び、結婚の準備を進める為に帰国したヴィルドルフに、突然の婚約解消の連絡が入る。
アリアンが王宮を追放され、修道院に送られたと知らされた。
そして、新しい婚約者に第一王女のローズが決まったと聞かされるのである。
アリアンを諦めきれないヴィルドルフは、お忍びでアリアンを探しにブルボマーナに乗り込んだ。
そしてある夜、2人は運命の再会を果たすのである。
【大賞・完結】地味スキル《お片付け》は最強です!社畜OL、異世界でうっかり国を改革しちゃったら、騎士団長と皇帝陛下に溺愛されてるんですが!?
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞で大賞をいただきました】→【規約変更で書籍化&コミカライズ「確約」は取り消しになりました。】
佐藤美佳子(サトウ・ミカコ)、享年28歳。死因は、過労。連日の徹夜と休日出勤の果てに、ブラック企業のオフィスで静かに息を引き取った彼女が次に目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界だった。
新たな生を受けたのは、田舎のしがない貧乏貴族の娘、ミカ・アシュフィールド、16歳。神様がくれた転生特典は、なんと《完璧なる整理整頓》という、とんでもなく地味なスキルだった。
「せめて回復魔法とかが良かった……」
戦闘にも生産にも役立たないスキルに落胆し、今度こそは静かに、穏やかに生きたいと願うミカ。しかし、そんな彼女のささやかな望みは、王家からの突然の徴収命令によって打ち砕かれる。
「特殊技能持ちは、王宮へ出仕せよ」
家族を守るため、どうせ役立たずと追い返されるだろうと高をくくって王都へ向かったミカに与えられた任務は、あまりにも無謀なものだった。
「この『開かずの倉庫』を、整理せよ」
そこは、数百年分の備品や資材が山と積まれ、あまりの混沌ぶりに探検隊が遭難したとまで噂される、王家最大の禁足地。
絶望的な光景を前に、ミカが覚悟を決めてスキルを発動した瞬間――世界は、彼女の「お片付け」が持つ真の力に震撼することになる。
これは、地味スキルでうっかり国のすべてを最適化してしまった元社畜令嬢が、カタブツな騎士団長や有能すぎる皇帝陛下にその価値を見出され、なぜか過保護に甘やかされてしまう、お仕事改革ファンタジー。
【完結】賭けから始まった偽りの結婚~愛する旦那様を解放したのになぜか辺境まで押しかけて来て愛息子ごと溺愛されてます~
Tubling@書籍化&コミカライズ
恋愛
無事完結しました^^
読んでくださった皆様に感謝です!
ルシェンテ王国の末の王女カタリナは、姉たちから凄惨な嫌がらせをされる日々に王女とは名ばかりの惨めな生活を送っていた。
両親は自分に無関心、兄にも煙たがられ、いっそ透明人間になれたらと思う日々。
そんな中、隣国ジグマリン王国の建国祭に国賓として訪れた際、「鬼神」と恐れられている騎士公爵レブランドと出会う。
しかし鬼とは程遠い公爵の素顔に触れたカタリナは、彼に惹かれていく。
やがて想い人から縁談の話が舞い込み、夢見心地で嫁いでいったカタリナを待っていたのは悲しい現実で…?
旦那様の為に邸を去ったけれど、お腹には天使が――――
息子の為に生きよう。
そう決意して生活する私と息子のもとへ、あの人がやってくるなんて。
再会した彼には絶対に帰らないと伝えたはずなのに、2人とも連れて帰ると言ってきかないんですけど?
私が邪魔者だったはずなのに、なんだか彼の態度がおかしくて…
愛された事のない王女がただ一つの宝物(息子)を授かり、愛し愛される喜びを知るロマンスファンタジーです。
●近世ヨーロッパ風ですが空想のお話です。史実ではありませんので近世ヨーロッパはこうだというこだわりがある方はブラウザバックをお願いします。
●本編は10万字ほどで完結予定。
●最初こそシリアスですが、だんだんとほのぼのになっていきます^^
●最後はハッピーエンドです。
おひとりさまの準備してます! ……見合いですか?まぁ一度だけなら……
松ノ木るな
恋愛
ストラウド子爵家の長女・エレーゼ18歳はお父様が大好きだ。このままお父様と同じ屋敷で暮らし、いつかお父様を私が看取る、そんな将来設計があるので結婚はしたくない。だがこれでも貴族令嬢、そういうわけにもいかなくて。
ある日、仕方なく見合いに赴くことになったのだが。
見合い相手はプラチナブロンド煌めくひたすら優美な王子様、いや辺境伯の跡取り息子。
見た目も家柄もファビュラスなのに、彼は今までことごとく見合い相手に断られ、挙句エレーゼのところに話が回ってきたという訳あり物件。
この話、断る? 断られるよう仕向ける?
しかし彼は言ったのだ。「こちらの条件のんでくれたら、結婚後、自由にしていい」と。つまり、実家暮らしの妻でOKだと!
名を貸し借りする程度の結婚でいいなんて。オイシイじゃない? で、条件とは何ですの?
お父様だけがもつ“私への無限の愛”しか信じない令嬢エレーゼが、何を考えているのだかよく分からない婚約者エイリークと少しずつ絆を深めていく、日常みじみじラブストーリーです。
※第4話④⑤、最終話⑧⑨は視点を切り替えてヒーローサイドでお送りしております。
完璧な政略結婚のはずでしたが、宰相閣下の“私の妻”扱いが甘すぎます
星乃和花
恋愛
政略結婚のはずでした。
家同士の利も、立場の釣り合いも、全部きちんと整った、完璧に合理的な結婚。
……なのに、夫となった冷徹宰相は、なぜか人前で私を「最高の妻」と紹介し、暮らしを完璧に整え、他人に近づかれると不機嫌になってしまいます。
“天使”と噂される穏やかな令嬢フィオナもまた、
そんな不器用な優しさに少しずつ心をほどかれて――。
これは、条件で選ばれたはずの夫婦が、
いつの間にかお互いを“ただ一人”として欲しくなるまでの、甘くてやさしい政略結婚物語。
(毎日21:50更新ー全8話)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる