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15:都市への初入り
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悲鳴が聞こえた方へ急ぐ。
そこにはオーガと思しきモンスターに襲われている二人組男女の冒険者がいた。一人は既に倒れていてもう一人が何とか持ちこたえているという具合だった。
「セリム、私がいくから君は倒れている方を頼む」
メルクはそう言うなりオーガに肉薄する。
「増援!?」
メルクがオーガに斬りかかり援護するが増援が来た事に一瞬気を取られた冒険者を吹き飛ばすと剣を受け止めた。
「ぐはぁ」
「クソっ、受け止めやがって…」
メルクが悪態を付きつつもオーガに連続して斬りかかる。その間にセリムは負傷していると思わしき冒険者の元へと駆け寄る。
「おい、あんた大丈夫か?」
反応がなかったが脈を確認すると動いていたのでどうやら気を失っているだけのようだ。先程ほどまで戦っていた男の冒険者にも近寄り声をかける。
「大丈夫か?」
「あ、あぁ。助けに来てくれたのか…」
「まぁそんなところだ。それより…」
そこまで言ったところで囲まれていることに気付く。どうやら音などに反応したモンスターにより囲まれてしまったようだ。メルクの方を見ると隊長と言うだけはあり善戦はしているようだが決定打にかけていた。
(あまり目立つと詮索されるから面倒だが、そんなことも言ってられないか)
「メルク! 交代だ。あんたは周りのモンスターを片付けろ」
そう叫んだ瞬間周りの囲んでいたモンスターが襲い掛かってくる。狼の形をしたモンスターだった。外套を跳ね除け抜剣する。蹴りを繰り出しオーガまでの最短距離状にいる狼どもを無力化、オーガの元へと向かう。
オーガが繰り出すパンチを回避し斬りつけるが傷が浅い。オーガの攻撃自体は難なく回避できているのだが、いかんせん攻撃力が足りておらず中々ダメージが通らずにいた。
「しまっ」
足元に一瞬気を取られオーガの攻撃を回避出来なくなってしまう。
「交代だっていってんだろ、あんたは周りの奴を殺れ」
後ろからその声が聞こえた瞬間、メルクは後ろに引っ張られる感覚を覚えた。否、後ろに投げ飛ばされ、もんどりを打ち地面に落下する。
「ぐっ…いきなり何をするんだ」
今はそんな時ではないと思っていてもついそう聞かずにはいられなかった。だが、メルクがそう言って顔を上げた時、そこにはオーガが文字通り一刀両断されている瞬間だった。
メルクを二人の冒険者の元送った、もとい投げ捨てたセリムはオーガと対峙していた。腕周りは三十㎝はあろうかと言うほど太く頭から二本の角を生やした非常に筋肉質なモンスターである。
オーガが拳を突き出してくるが簡単に回避でき、まるで相手にならなかった。オーガの側面に移動し姿を見失いキョロキョロして出来た隙をつき腕を刎ね上げる。
「グガァ」
短い叫び叫び声を上がる。それが最期となった。
セリムは叫びが聞こえた直後、剣を振り下ろしオーガを袈裟斬り切り捨てた。
ズシンという音とともにオーガが二つの体に分かれ崩れ落ちる。
その直後アナウンスが入る。それを聞きながらメルクに指示と言う名の命令を出す。
「メルク、ボっとしてないで周りの奴らを片付けろ」
あまりの出来事に驚き固まったままだたメルクはその声で我を取り戻し、周りの狼型モンスター達を仕留めていく。
辺りに血の匂いが充満しこのままここにいるとまた襲われかねないのでさっさとモンスターの心臓部から魔石を取り出し、死体を一ヶ所集めて燃やした。
「その助かったよ。ありがとう」
そうお礼の言葉を言ってきたのは先程オーガと戦っていた男の冒険者、名をラッツと言うらしい。歳は二十くらいだ。
「偶々森に居合わせただけだから、気にしないでくれ。それよりも街の件頼むよ」
メルクに向かい先程のオーガ討伐で助けた事忘れてないよなと言う意味も込めてそう告げる。
そう言うと苦笑しながら、
「分かっているよ。それよりもセリムはそんなに強いのに何故今更冒険者なんか?」
「え、セリムって冒険者じゃなかったのか」
先の行動でそういった質問がくると思っていたセリムは動揺したりしなかった。
「まぁ、護りたいものがあるからかな」
質問の答えとしては微妙だ線だが、戦うことを選ぶ者にはそういった者もいる為二人ともそれ以上深くは聞かなかった。ちなみに女性はまだ気を失ったままだ。二人の意識はセリムの冒険者になる理由よりもその強さに移っていた。
「ところで、セリムまだ冒険者じゃないって事はジョブにもついていないんだろ?何でそんなに強いんだ?」
先頭を歩くメルクもウンウンと頷いている。
「…あまり詮索されると困るんだが…」
何と言えばいいか上手い返しが分からずとりあえずそれ以上聞くのはプライバシーの侵害だという意味を込めて回答を渋る。
「そ、そうだよな。人の手の内の探るのはルール違反だよな。冒険者ともなれば尚更」
話しているうちに都市アルスが見えてくる。森を抜け多少は整備された街道を進む。
アルスに着きラッツとは別れる。未だ気を失った女性を背負いながら先に街に入っていった。
少し入り口で待たされメルクが戻ってくる。
「ここの警備兵には話をつけたから行こうか」
メルクに先導され都市アルスへと入るのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・オーガ
レベル:30
体力 :2000
魔力 :700
筋力 :2000
敏捷 :700
耐性 :1500
スキル
筋力強化 LV3
咆哮 Lv2
硬化 Lv2
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そこにはオーガと思しきモンスターに襲われている二人組男女の冒険者がいた。一人は既に倒れていてもう一人が何とか持ちこたえているという具合だった。
「セリム、私がいくから君は倒れている方を頼む」
メルクはそう言うなりオーガに肉薄する。
「増援!?」
メルクがオーガに斬りかかり援護するが増援が来た事に一瞬気を取られた冒険者を吹き飛ばすと剣を受け止めた。
「ぐはぁ」
「クソっ、受け止めやがって…」
メルクが悪態を付きつつもオーガに連続して斬りかかる。その間にセリムは負傷していると思わしき冒険者の元へと駆け寄る。
「おい、あんた大丈夫か?」
反応がなかったが脈を確認すると動いていたのでどうやら気を失っているだけのようだ。先程ほどまで戦っていた男の冒険者にも近寄り声をかける。
「大丈夫か?」
「あ、あぁ。助けに来てくれたのか…」
「まぁそんなところだ。それより…」
そこまで言ったところで囲まれていることに気付く。どうやら音などに反応したモンスターにより囲まれてしまったようだ。メルクの方を見ると隊長と言うだけはあり善戦はしているようだが決定打にかけていた。
(あまり目立つと詮索されるから面倒だが、そんなことも言ってられないか)
「メルク! 交代だ。あんたは周りのモンスターを片付けろ」
そう叫んだ瞬間周りの囲んでいたモンスターが襲い掛かってくる。狼の形をしたモンスターだった。外套を跳ね除け抜剣する。蹴りを繰り出しオーガまでの最短距離状にいる狼どもを無力化、オーガの元へと向かう。
オーガが繰り出すパンチを回避し斬りつけるが傷が浅い。オーガの攻撃自体は難なく回避できているのだが、いかんせん攻撃力が足りておらず中々ダメージが通らずにいた。
「しまっ」
足元に一瞬気を取られオーガの攻撃を回避出来なくなってしまう。
「交代だっていってんだろ、あんたは周りの奴を殺れ」
後ろからその声が聞こえた瞬間、メルクは後ろに引っ張られる感覚を覚えた。否、後ろに投げ飛ばされ、もんどりを打ち地面に落下する。
「ぐっ…いきなり何をするんだ」
今はそんな時ではないと思っていてもついそう聞かずにはいられなかった。だが、メルクがそう言って顔を上げた時、そこにはオーガが文字通り一刀両断されている瞬間だった。
メルクを二人の冒険者の元送った、もとい投げ捨てたセリムはオーガと対峙していた。腕周りは三十㎝はあろうかと言うほど太く頭から二本の角を生やした非常に筋肉質なモンスターである。
オーガが拳を突き出してくるが簡単に回避でき、まるで相手にならなかった。オーガの側面に移動し姿を見失いキョロキョロして出来た隙をつき腕を刎ね上げる。
「グガァ」
短い叫び叫び声を上がる。それが最期となった。
セリムは叫びが聞こえた直後、剣を振り下ろしオーガを袈裟斬り切り捨てた。
ズシンという音とともにオーガが二つの体に分かれ崩れ落ちる。
その直後アナウンスが入る。それを聞きながらメルクに指示と言う名の命令を出す。
「メルク、ボっとしてないで周りの奴らを片付けろ」
あまりの出来事に驚き固まったままだたメルクはその声で我を取り戻し、周りの狼型モンスター達を仕留めていく。
辺りに血の匂いが充満しこのままここにいるとまた襲われかねないのでさっさとモンスターの心臓部から魔石を取り出し、死体を一ヶ所集めて燃やした。
「その助かったよ。ありがとう」
そうお礼の言葉を言ってきたのは先程オーガと戦っていた男の冒険者、名をラッツと言うらしい。歳は二十くらいだ。
「偶々森に居合わせただけだから、気にしないでくれ。それよりも街の件頼むよ」
メルクに向かい先程のオーガ討伐で助けた事忘れてないよなと言う意味も込めてそう告げる。
そう言うと苦笑しながら、
「分かっているよ。それよりもセリムはそんなに強いのに何故今更冒険者なんか?」
「え、セリムって冒険者じゃなかったのか」
先の行動でそういった質問がくると思っていたセリムは動揺したりしなかった。
「まぁ、護りたいものがあるからかな」
質問の答えとしては微妙だ線だが、戦うことを選ぶ者にはそういった者もいる為二人ともそれ以上深くは聞かなかった。ちなみに女性はまだ気を失ったままだ。二人の意識はセリムの冒険者になる理由よりもその強さに移っていた。
「ところで、セリムまだ冒険者じゃないって事はジョブにもついていないんだろ?何でそんなに強いんだ?」
先頭を歩くメルクもウンウンと頷いている。
「…あまり詮索されると困るんだが…」
何と言えばいいか上手い返しが分からずとりあえずそれ以上聞くのはプライバシーの侵害だという意味を込めて回答を渋る。
「そ、そうだよな。人の手の内の探るのはルール違反だよな。冒険者ともなれば尚更」
話しているうちに都市アルスが見えてくる。森を抜け多少は整備された街道を進む。
アルスに着きラッツとは別れる。未だ気を失った女性を背負いながら先に街に入っていった。
少し入り口で待たされメルクが戻ってくる。
「ここの警備兵には話をつけたから行こうか」
メルクに先導され都市アルスへと入るのだった。
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・オーガ
レベル:30
体力 :2000
魔力 :700
筋力 :2000
敏捷 :700
耐性 :1500
スキル
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