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21:指名手配
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いきなり話しかけられたアーサー・ソリッドと言う男に思ってみないことを聞かされこの世界の事を知ったセリム。
(成程な…カルラは少なくても400年は生きてんだな。ならあの強さには納得)
一人カルラの異常とも言える強さに納得するセリム。
「カルラ・バーミリスはまだ生きているとされるが、少し前からその存在が疑われ始めてよ、悪魔と複数契約できる奴なんていないってな」
どうやらカルラは本当はいない人物なのではと思われているらしい。セリムは場所も実在することも知っている、その所為で何と言えばいいかわからず曖昧な答えしか返せなかった。
「で、その隣に載っているのが現大罪スキル保持者だな」
「現大罪スキル保持者?」
アーサーの言い方に違和感を覚え、質問をする。現と言う事は昔にもいたと言う事になるわけだ。その場合幾人も大罪人がいることになる。
「さぁな、俺もこれに関しちゃ詳しくは知らないんだ。ただ、こいつら保持者は俺が昔見た奴と違う事だけは分かるってだけだ」
そう言って話を続ける。
(保持者が変わる?神敵なんて言うくらいのスキルだ。誰かに教えたからと言って習得できるものとは思えないが…まさか、受け継がれる型のスキルなのか?だがそんなスキルあるのか…)
一人思案に耽っているセリム。自身が神敵スキル保持者だが、このスキル自体が世界でまだ確認されていないものだった所為で詳しくは知りようがないのだ、これから必ず接触があるとされる神敵スキル保持者を筆頭にし創設された組織、"グラムール"。接触される前に少しでも情報を集めておきたかった。
「おい、聞いてんのか?」
「聞いてなかった。もう一度頼む」
どうやら思案に耽っていた所為で話を聞いていないことがアーサーには分かったらしい。そこは素直に聞いていないと答え尚且つもう一度と図々しくも頼む。
「そこまで素直に言われると…まあ、構わないさ。道端でバッタリ遭って戦いになりました。そんで死にました。じゃ笑い話しにもならねぇからな」
「そうだな、まぁ遭わないことを願いたいが」
「随分弱気だな。知ってんだぜ、さっきお前がオードたちに勝ったって事は。しかも圧勝だったらしいじゃねーか。そんな人物の発言とは思えねーな」
どうやらオード達との一件は広まりつつあるようだ。
「まいいさ、説明を続けるぞ」
そう言いアーサーは大罪スキル保持者について説明してくれた。現在スキル保持者として判明しているのは以下の者達だと言う。
・強欲スキル保持者:キルレシオ
・暴食スキル保持者:ミルフィー
・憤怒スキル保持者:ガルロ
今現在はこの三名が分かっているとされるが容姿などがわかる者がなく、尚且つ名前も全てわかっていない為中々情報が集まらないらしい。これだけ聞けただけでも収穫は大いにあったように思える。
礼を言いセリムはそろそろ立ち去ろうかとすると、一人の少女がこちらに向かってくるのが見えた。
「アーサー、終わったわよ」
そう言い、アーサーに話しかける少女。汗をかいていることから何かしら動いてきた後なのだろう。訓練か、クエストか…
そんな彼女は見た目サラサラの長い金髪に碧眼。そして何よりも特徴的なものがあった。金髪から覗くとがった耳、そうエルフだ。見た目セリムと変わらない年ーー外見年齢はーーに見える。ついセリムは見つめてしまう。
「じろじろ見ないでよっ!」
キッ!と威嚇でもされるかのように向けられた目に
いきなりの厳しい一言。本物のエルフなんて初めてみる存在だったのだからしょうがないだろう。だが、本人にしてみればそんなことは関係ないのである。
(なんか前にも似たようなことあったような気が…)
そんなデジャヴ感に似たものを覚えていると
「なんだアーサー、子供二人も連れて、遠足にでも行くのか」
「るせーよ」
アーサーが周りからからかわれ始めた。
「今日は中々有意義な時間だった。俺はここで行かせてもらう」
そう告げ立ち去ろうとする。
「ちょっと待て。キーラ、こいつが今朝話題になってたセリムだ」
エルフの名前はキーラと言うらしい。アーサーが名前を知っていたのに少し首をかしげたが、今朝の一件を知ってると言っていたのも思い出し一人納得する。名前を紹介されたので一応挨拶。
「セリムです。よろしく」
手短に済ませ相手が名乗るのも待っていると
「あんたがC級パーティを倒したっていうセリムね思ったより幼いわね」
こちらをじっと睨みつけるような敵意を持つ視線で見てくる。やめてほしいものだ。ちょっとコーフンしてしまうぞ。最近はM属性が開きそうだったのだ。これでは加速してしまう。というか日本人は皆外人に比べると幼く見えんだよ! あ、でも今日本人じゃねーや。
「なぁ、セリム。キーラと戦っちゃくれねーか?」
「は?」
今まで傍観に徹していたアーサーがいきなり訳の分からんことを口にし、何故かキーラはやる気を見せている。アーサーが顔をこちらに近づけ小声で話しかけてくる。
「いやさ、こいつがさお前の話聞いて私だって三人同時に倒す位出来るわって言ってな。お前の事をライバル視してんだよ」
「なっ! そんな事言ってない。現実の厳しさを教えてやるって言ったのよ」
どうやらキーラには聞こえていたらしくものすごい勢いで反発してきた。怒った瞬間、金髪がわさぁ~と広がりまるで山姥の如しだ。怒りか動揺か顔が赤い。もともと肌が白いせいで赤くなった部分が余計に目立っている。そこにアーサーはさらに油を注いだ。
「こいつ、年下の癖に自分より強いのは許せないって…」
「ア~サ~」
キーラがアーサーに向かい殴りかかる。そんな光景を見ながら今日はなんかよく絡まれる日だなぁ~と暢気に考えていたのだった。
そして次の日戦うことが決まった。
(成程な…カルラは少なくても400年は生きてんだな。ならあの強さには納得)
一人カルラの異常とも言える強さに納得するセリム。
「カルラ・バーミリスはまだ生きているとされるが、少し前からその存在が疑われ始めてよ、悪魔と複数契約できる奴なんていないってな」
どうやらカルラは本当はいない人物なのではと思われているらしい。セリムは場所も実在することも知っている、その所為で何と言えばいいかわからず曖昧な答えしか返せなかった。
「で、その隣に載っているのが現大罪スキル保持者だな」
「現大罪スキル保持者?」
アーサーの言い方に違和感を覚え、質問をする。現と言う事は昔にもいたと言う事になるわけだ。その場合幾人も大罪人がいることになる。
「さぁな、俺もこれに関しちゃ詳しくは知らないんだ。ただ、こいつら保持者は俺が昔見た奴と違う事だけは分かるってだけだ」
そう言って話を続ける。
(保持者が変わる?神敵なんて言うくらいのスキルだ。誰かに教えたからと言って習得できるものとは思えないが…まさか、受け継がれる型のスキルなのか?だがそんなスキルあるのか…)
一人思案に耽っているセリム。自身が神敵スキル保持者だが、このスキル自体が世界でまだ確認されていないものだった所為で詳しくは知りようがないのだ、これから必ず接触があるとされる神敵スキル保持者を筆頭にし創設された組織、"グラムール"。接触される前に少しでも情報を集めておきたかった。
「おい、聞いてんのか?」
「聞いてなかった。もう一度頼む」
どうやら思案に耽っていた所為で話を聞いていないことがアーサーには分かったらしい。そこは素直に聞いていないと答え尚且つもう一度と図々しくも頼む。
「そこまで素直に言われると…まあ、構わないさ。道端でバッタリ遭って戦いになりました。そんで死にました。じゃ笑い話しにもならねぇからな」
「そうだな、まぁ遭わないことを願いたいが」
「随分弱気だな。知ってんだぜ、さっきお前がオードたちに勝ったって事は。しかも圧勝だったらしいじゃねーか。そんな人物の発言とは思えねーな」
どうやらオード達との一件は広まりつつあるようだ。
「まいいさ、説明を続けるぞ」
そう言いアーサーは大罪スキル保持者について説明してくれた。現在スキル保持者として判明しているのは以下の者達だと言う。
・強欲スキル保持者:キルレシオ
・暴食スキル保持者:ミルフィー
・憤怒スキル保持者:ガルロ
今現在はこの三名が分かっているとされるが容姿などがわかる者がなく、尚且つ名前も全てわかっていない為中々情報が集まらないらしい。これだけ聞けただけでも収穫は大いにあったように思える。
礼を言いセリムはそろそろ立ち去ろうかとすると、一人の少女がこちらに向かってくるのが見えた。
「アーサー、終わったわよ」
そう言い、アーサーに話しかける少女。汗をかいていることから何かしら動いてきた後なのだろう。訓練か、クエストか…
そんな彼女は見た目サラサラの長い金髪に碧眼。そして何よりも特徴的なものがあった。金髪から覗くとがった耳、そうエルフだ。見た目セリムと変わらない年ーー外見年齢はーーに見える。ついセリムは見つめてしまう。
「じろじろ見ないでよっ!」
キッ!と威嚇でもされるかのように向けられた目に
いきなりの厳しい一言。本物のエルフなんて初めてみる存在だったのだからしょうがないだろう。だが、本人にしてみればそんなことは関係ないのである。
(なんか前にも似たようなことあったような気が…)
そんなデジャヴ感に似たものを覚えていると
「なんだアーサー、子供二人も連れて、遠足にでも行くのか」
「るせーよ」
アーサーが周りからからかわれ始めた。
「今日は中々有意義な時間だった。俺はここで行かせてもらう」
そう告げ立ち去ろうとする。
「ちょっと待て。キーラ、こいつが今朝話題になってたセリムだ」
エルフの名前はキーラと言うらしい。アーサーが名前を知っていたのに少し首をかしげたが、今朝の一件を知ってると言っていたのも思い出し一人納得する。名前を紹介されたので一応挨拶。
「セリムです。よろしく」
手短に済ませ相手が名乗るのも待っていると
「あんたがC級パーティを倒したっていうセリムね思ったより幼いわね」
こちらをじっと睨みつけるような敵意を持つ視線で見てくる。やめてほしいものだ。ちょっとコーフンしてしまうぞ。最近はM属性が開きそうだったのだ。これでは加速してしまう。というか日本人は皆外人に比べると幼く見えんだよ! あ、でも今日本人じゃねーや。
「なぁ、セリム。キーラと戦っちゃくれねーか?」
「は?」
今まで傍観に徹していたアーサーがいきなり訳の分からんことを口にし、何故かキーラはやる気を見せている。アーサーが顔をこちらに近づけ小声で話しかけてくる。
「いやさ、こいつがさお前の話聞いて私だって三人同時に倒す位出来るわって言ってな。お前の事をライバル視してんだよ」
「なっ! そんな事言ってない。現実の厳しさを教えてやるって言ったのよ」
どうやらキーラには聞こえていたらしくものすごい勢いで反発してきた。怒った瞬間、金髪がわさぁ~と広がりまるで山姥の如しだ。怒りか動揺か顔が赤い。もともと肌が白いせいで赤くなった部分が余計に目立っている。そこにアーサーはさらに油を注いだ。
「こいつ、年下の癖に自分より強いのは許せないって…」
「ア~サ~」
キーラがアーサーに向かい殴りかかる。そんな光景を見ながら今日はなんかよく絡まれる日だなぁ~と暢気に考えていたのだった。
そして次の日戦うことが決まった。
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(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
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