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第19話 牙を剝く女
19-2.なんて胸熱
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「やじゃないですかあ?」
「んー。別にそれほど……」
「ああ。紗紀子さん、女子高出身ですもんね。ハードルが低いんですよね」
なんのハードル?
首を傾げていたら、由希ちゃんの手がスカートをたくし上げて私の膝下から内ももをなぞり上げた。
なんですか。コトの前戯のような指使いに私の体は固まる。
「ゆ、由希ちゃん……」
絶句する私を見下ろして由希ちゃんはふふっと笑う。
「わたし本気なんですよぉ。本気で紗紀子さんが好きなんです」
だめだ。頭がなんにも回らない。
「え、と。えーと……」
「カン違いしないで下さいね。わたしどっちもいけるんです。どっちも好きになっちゃうだけで、今は紗紀子さんが大好きなんです」
うーわー。なんて胸熱な告白。野郎どもからはこんなこと言ってもらったことないよ。
危うく感動しそうになって私は踏み止まる。
「や、だって、そんな急に……」
「大丈夫です。わたしどっちも経験ありますから。優しくしてあげます」
ちーがーうーと答える間もなく、由希ちゃんの可愛らしいくちびるに口をふさがれる。
ああ、女の子のくちびる柔らかくて気持ちいい。クセになりそう。
昔酔っ払ってふざけて女の子同士でキスしたことを思い出す。そう、キスぐらい大したことじゃないけど、これ以上は~。
「待って、待って。お願いっ」
どうにかこうにか顔を背けて由希ちゃんを押し返す。
「んもう、紗紀子さん。生娘じゃあるまいし」
「だって、だって。見持ちを固くしろって怒ってたじゃん」
「良いんですよう。奔放で自由な紗紀子さんが好きなんですから、わたしは気にしません」
あなたそんなカワイイ顔して、男前なっ。
「ほらもう、黙って」
「いや、だって。ちょっと……」
「よいではないか、よいではないか」
カットソーをめくり上げて剝かれそうになりながら私は泣きそうになる。「あ~れ~」って心境だ。こうなったら観念しちゃう? なんて思っちゃう。
ああ。私の明日はどっちだ。
「んー。別にそれほど……」
「ああ。紗紀子さん、女子高出身ですもんね。ハードルが低いんですよね」
なんのハードル?
首を傾げていたら、由希ちゃんの手がスカートをたくし上げて私の膝下から内ももをなぞり上げた。
なんですか。コトの前戯のような指使いに私の体は固まる。
「ゆ、由希ちゃん……」
絶句する私を見下ろして由希ちゃんはふふっと笑う。
「わたし本気なんですよぉ。本気で紗紀子さんが好きなんです」
だめだ。頭がなんにも回らない。
「え、と。えーと……」
「カン違いしないで下さいね。わたしどっちもいけるんです。どっちも好きになっちゃうだけで、今は紗紀子さんが大好きなんです」
うーわー。なんて胸熱な告白。野郎どもからはこんなこと言ってもらったことないよ。
危うく感動しそうになって私は踏み止まる。
「や、だって、そんな急に……」
「大丈夫です。わたしどっちも経験ありますから。優しくしてあげます」
ちーがーうーと答える間もなく、由希ちゃんの可愛らしいくちびるに口をふさがれる。
ああ、女の子のくちびる柔らかくて気持ちいい。クセになりそう。
昔酔っ払ってふざけて女の子同士でキスしたことを思い出す。そう、キスぐらい大したことじゃないけど、これ以上は~。
「待って、待って。お願いっ」
どうにかこうにか顔を背けて由希ちゃんを押し返す。
「んもう、紗紀子さん。生娘じゃあるまいし」
「だって、だって。見持ちを固くしろって怒ってたじゃん」
「良いんですよう。奔放で自由な紗紀子さんが好きなんですから、わたしは気にしません」
あなたそんなカワイイ顔して、男前なっ。
「ほらもう、黙って」
「いや、だって。ちょっと……」
「よいではないか、よいではないか」
カットソーをめくり上げて剝かれそうになりながら私は泣きそうになる。「あ~れ~」って心境だ。こうなったら観念しちゃう? なんて思っちゃう。
ああ。私の明日はどっちだ。
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