触手召喚士

柏木あきら

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5.達した先に

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「ぐ……っあっ、ああっ!やあ……ッ!」
 ぐぷぷと音を立てて侵入してきたそれはやがて前後に抜き差ししてくる。気がつくと、胸の突起をチロチロと触れられて、大きく屹立したそれも器用に扱かれている。そして背中もヌメヌメしたツルが這ってくるので、前も後ろもどこもかしこも弄られてコオはもう気が狂いそうなほどの快楽に抗えない。
「んあ、っ、あっ、あっ……! や、やだあ、あんッ」
 涙を流しながらもうやめてくれと何度も言っているとその口にまでツルが入ってくる。そして後ろを攻めるツルの旋律が早くなっていき、コオはもう我慢ができない。
 (もう、でる……っ!)
「んぐ、んんんーーッッ!」 
 あまりの快楽にコオは口に入っていたツルを噛み切り、体を捩り精をまたぶちまけ、達したころには涙と涎で顔はぐちゃぐちゃになっている。
「はあっ、あ……ッ」
 コオはしばらく肩で息をしながら呆然としていたが、ふいに手や足元が軽くなったような気がして見てみると、ツルは切れていた。辺りを見渡すとさっきまで身体を縛っていたツルや、室内で蠢いていたツルが一斉に萎んで枯れていっている。まるで風船が空気を失って小さくなっていったかのようだ。
 (なんだ……?)
 霞んだ光景の中に、人影が見えてコオはギョッとした。そこに立っていたのはワスカだったからだ。ワスカは無表情で手にしていた枯れたツルを投げ捨て、コオに近づいてきたかと思うと床に落ちていたシーツでコオのぐちゃぐちゃになった体を隠す。その瞬間、とんでもない自分の体を見せてしまったことにコオは顔から火が出そうなくらい真っ赤になった。もう声が枯れて言葉すらでない。
「このツル、処分するから、とりあえず湯で体を洗って」
 ワスカはコオの体を見ないようにしながら、いつもより低い声でそう言った。
 しばらくして体を清めて部屋に戻るとあれだけびっしり貼り付いていたツルは全てなくなった上に、寝具も新しいものに替えてある。ワスカは腕組みをしたまま椅子に座っていて、その表情は厳しいまま。おそるおそる、その前に立ちコオは頭を下げた。
「ごめん……変なもの見せて」
「ティカに触れられたら、みんなあんな風になるから気にしないで」
「ティカ?」
「あのツルの名前だ。それより、何でこうなったか、分かってる?」
「……禁足地に入ったからだろう? あの時切ったツルはこれ?」
「違う。あれはただのツルで、問題はその奥にあったティの葉」
「……?」
 はぁ、とワスカはため息をつく。そしてそれ以上の説明をやめてしまった。険しかった顔が少しだけ柔らかくなったかと思うとワスカは立ち上がり、拳を作ってコオの胸をドンと叩く。
「コオの言うとおり禁足地に入ったのがそもそもの原因。もう他の道に入らないこと」
「分かってる。本当にすまなかった。明日からはもう大人しくするから」
 ここでワスカにガイドを断られたらクスコスが採取出来ない。コオは両手を合わせてワスカに謝り通し、その言葉通りにしばらく大人しくなっていた。すくなくともその後の五日間は。
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