6 / 14
6.コオの悩み
それから数日後、二人はクスコスの群生地をようやく見つけた。かなりの数が生えていたがコオはまだ採取しなかったため、ワスカはクスコスのためにココット村に来て、それが目の前にあるのに何故採取しないのか理解ができない。
「まだ他にも見つけたいのがあるんだ。鈍痛に効くヤハに、火傷に効くユキ。ダリアルは頭痛に抜群。一か月くらい滞在するつもりだから、クスコスを採取するのはそのときでいい。こいつだって生きてるんだしな」
しゃがんでクスコスの葉を指で突きながらコオが言っているのをワスカは立ったまま見下す。
「コオは何故薬草師に?」
「祖父の代から薬草師なんだ。みんなが喜んでくれるからいい点を取ろうって頑張ってたら二級薬草師の資格が取れたって訳」
「まだ若いのにすごい」
「ありがと。でも、一級を目指してるうちはいいけど、その後自分は何をしたいのか分からないんだ」
父の後は兄が継ぐ。それならば自分はどうするのか。独立してまで一級薬草師を続ける熱意がいまのコオにはなかったのだ。
「それでも、コオはすごいよ」
ワスカの言葉にコオはなんだかくすぐったくなる。口うるさくて真面目なワスカに褒められたことなどなかったからだ。
「はは。だからさ、この先もガイド頼むよ」
照れ臭さを払拭しようとコオは頭を掻きながら、ワスカに握手を求めた。するとワスカはその手を取ってコオの体を引っ張り上げる。
「無茶しないなら付き合う」
「……だから、俺は雇い主だっていうのに」
ワスカの憎たらしい言葉にコオは苦笑いした。
そんな日が続いたある夜。村人たちが寝静まった頃に、コオは部屋で小さく声を漏らしていた。
「ん……っ、く……」
ベッドの上で自慰をしているコオは、ものたらないと思いながらせっせと高みを目指す。あのツルに襲われた翌日の夜から毎晩それを続けている。
もともとコオは性欲があるほうだ。しかし、毎晩自慰をするほどではない。なのに、何故か毎晩、体が疼いて仕方ないのだ。
(もっと気持ちよくなりたい)
毎晩、達するけれど満たされない。あのときツルがコオの体に与えた快楽を思い出すと、たまらなくなる。
(またあの時のツルが欲しい)
ぼんやりする頭でそんなことを考える。もう一度、あと一回だけでいいから。
「んんッ!」
ビクッと体を弓形にしてそのままベッドに突っ伏した。荒い息を整えながらコオはもう我慢ができないと呟いた。ツルのある場所は分かっているんだ。ワスカに止められている、あの禁足地にもう一度行けば……。
「まだ他にも見つけたいのがあるんだ。鈍痛に効くヤハに、火傷に効くユキ。ダリアルは頭痛に抜群。一か月くらい滞在するつもりだから、クスコスを採取するのはそのときでいい。こいつだって生きてるんだしな」
しゃがんでクスコスの葉を指で突きながらコオが言っているのをワスカは立ったまま見下す。
「コオは何故薬草師に?」
「祖父の代から薬草師なんだ。みんなが喜んでくれるからいい点を取ろうって頑張ってたら二級薬草師の資格が取れたって訳」
「まだ若いのにすごい」
「ありがと。でも、一級を目指してるうちはいいけど、その後自分は何をしたいのか分からないんだ」
父の後は兄が継ぐ。それならば自分はどうするのか。独立してまで一級薬草師を続ける熱意がいまのコオにはなかったのだ。
「それでも、コオはすごいよ」
ワスカの言葉にコオはなんだかくすぐったくなる。口うるさくて真面目なワスカに褒められたことなどなかったからだ。
「はは。だからさ、この先もガイド頼むよ」
照れ臭さを払拭しようとコオは頭を掻きながら、ワスカに握手を求めた。するとワスカはその手を取ってコオの体を引っ張り上げる。
「無茶しないなら付き合う」
「……だから、俺は雇い主だっていうのに」
ワスカの憎たらしい言葉にコオは苦笑いした。
そんな日が続いたある夜。村人たちが寝静まった頃に、コオは部屋で小さく声を漏らしていた。
「ん……っ、く……」
ベッドの上で自慰をしているコオは、ものたらないと思いながらせっせと高みを目指す。あのツルに襲われた翌日の夜から毎晩それを続けている。
もともとコオは性欲があるほうだ。しかし、毎晩自慰をするほどではない。なのに、何故か毎晩、体が疼いて仕方ないのだ。
(もっと気持ちよくなりたい)
毎晩、達するけれど満たされない。あのときツルがコオの体に与えた快楽を思い出すと、たまらなくなる。
(またあの時のツルが欲しい)
ぼんやりする頭でそんなことを考える。もう一度、あと一回だけでいいから。
「んんッ!」
ビクッと体を弓形にしてそのままベッドに突っ伏した。荒い息を整えながらコオはもう我慢ができないと呟いた。ツルのある場所は分かっているんだ。ワスカに止められている、あの禁足地にもう一度行けば……。
あなたにおすすめの小説
触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜
桜井ベアトリクス
恋愛
異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。
上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。
「私も……私も交配したい」
太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
神官、触手育成の神託を受ける
彩月野生
BL
神官ルネリクスはある時、神託を受け、密かに触手と交わり快楽を貪るようになるが、傭兵上がりの屈強な将軍アロルフに見つかり、弱味を握られてしまい、彼と肉体関係を持つようになり、苦悩と悦楽の日々を過ごすようになる。
(誤字脱字報告不要)