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神同人作家と陸くんは嫉妬する
ドラマ
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「美味しい!」
濃厚な餡とフワフワな卵に包まれた天津飯が美味しくと思わず声を上げる。由宇さんが連れっていってくれたのは、今流行りの町中華だ。はしゃぐ僕を由宇さんは笑顔でみつめる。
「陸は卵料理、好きだなあ」
実は昼食がオムライスだった、と僕が言うと更に笑う。しばらく二人で中華を堪能しお腹いっぱいになったころ。由宇さんが良い話があるよ、といってきた。なんだろうと耳を傾けると……
「【君の熱を僕に分けて】ドラマ化が決まったんだ」
最近BL作品がアニメ化やドラマ化するのが多くなっている。みな、色んな考え方はあると思うけど、僕は概ね賛成派だ。ましてや大好きな【君の熱を僕に分けて】がドラマになるなんて! 僕は驚きのあまり声が出なかった。
「明日、編集部が情報を公開するんだけど先に陸くんに伝えておきたくて」
大きな笑顔を見せる由宇さん。その嬉しそうな顔に、こっちも釣られて笑顔になる。先に僕にだけ教えてくれるなんて。本当はダメだろうけど、嬉しい!
「おめでとうございます! めちゃくちゃ楽しみ! キャスト……聞いてもいい?」
高校生BLの【君の熱を僕に分けて】は二人の想いが通じて付き合うまでが、長い。それは攻めの雅臣が幼馴染の蒼太への想いを拗らせていたことと、それにより受けの蒼太はせっかく雅臣に恋愛感情を持っていたのに、諦めてしまうからだ。ピュアなこの二人を誰が演じるのだろうか。
「うん。蒼太は大須賀綺羅くんで、雅臣は篠山リュウジくんだよ」
その俳優の名前を聞いて納得してしまった。大須賀くんは特撮ヒーローものからブレイクした若手の俳優だ。可愛らしい風貌だから、蒼太にピッタリ。対する篠山くんはモデル出身の俳優で二十一才という年齢のわりに大人っぽくバイオレンス系の映画に出演していた。こちらも拗らせ攻めの雅臣のイメージに似ている。
「わ! 二人ともぴったりだあ」
「だろ? しかも大須賀くんは俺が好きな作品に出てたから興奮してさ」
そう言えば、と気がついた。由宇さんは一次創作をする前に短期間だけど二次創作をしていた時期がある。それが特撮もので、たしか大須賀くんが主役だった。だから喜びもひとしおなんだろう。ちなみに二次創作のときは健全しか書いてなかったらしい。
「もうサインもらった?」
「まだ会ってないんだ。来週紹介してもらえる」
由宇さんが子供の様に嬉しそうに笑う。そうだよな、推しに会うんだもの。手元のグラスをコツンと由宇さんのグラスにあてて乾杯をする。
「いいドラマになりますように」
「ありがとう。陸くんに気に入ってもらえたら嬉しいな」
濃厚な餡とフワフワな卵に包まれた天津飯が美味しくと思わず声を上げる。由宇さんが連れっていってくれたのは、今流行りの町中華だ。はしゃぐ僕を由宇さんは笑顔でみつめる。
「陸は卵料理、好きだなあ」
実は昼食がオムライスだった、と僕が言うと更に笑う。しばらく二人で中華を堪能しお腹いっぱいになったころ。由宇さんが良い話があるよ、といってきた。なんだろうと耳を傾けると……
「【君の熱を僕に分けて】ドラマ化が決まったんだ」
最近BL作品がアニメ化やドラマ化するのが多くなっている。みな、色んな考え方はあると思うけど、僕は概ね賛成派だ。ましてや大好きな【君の熱を僕に分けて】がドラマになるなんて! 僕は驚きのあまり声が出なかった。
「明日、編集部が情報を公開するんだけど先に陸くんに伝えておきたくて」
大きな笑顔を見せる由宇さん。その嬉しそうな顔に、こっちも釣られて笑顔になる。先に僕にだけ教えてくれるなんて。本当はダメだろうけど、嬉しい!
「おめでとうございます! めちゃくちゃ楽しみ! キャスト……聞いてもいい?」
高校生BLの【君の熱を僕に分けて】は二人の想いが通じて付き合うまでが、長い。それは攻めの雅臣が幼馴染の蒼太への想いを拗らせていたことと、それにより受けの蒼太はせっかく雅臣に恋愛感情を持っていたのに、諦めてしまうからだ。ピュアなこの二人を誰が演じるのだろうか。
「うん。蒼太は大須賀綺羅くんで、雅臣は篠山リュウジくんだよ」
その俳優の名前を聞いて納得してしまった。大須賀くんは特撮ヒーローものからブレイクした若手の俳優だ。可愛らしい風貌だから、蒼太にピッタリ。対する篠山くんはモデル出身の俳優で二十一才という年齢のわりに大人っぽくバイオレンス系の映画に出演していた。こちらも拗らせ攻めの雅臣のイメージに似ている。
「わ! 二人ともぴったりだあ」
「だろ? しかも大須賀くんは俺が好きな作品に出てたから興奮してさ」
そう言えば、と気がついた。由宇さんは一次創作をする前に短期間だけど二次創作をしていた時期がある。それが特撮もので、たしか大須賀くんが主役だった。だから喜びもひとしおなんだろう。ちなみに二次創作のときは健全しか書いてなかったらしい。
「もうサインもらった?」
「まだ会ってないんだ。来週紹介してもらえる」
由宇さんが子供の様に嬉しそうに笑う。そうだよな、推しに会うんだもの。手元のグラスをコツンと由宇さんのグラスにあてて乾杯をする。
「いいドラマになりますように」
「ありがとう。陸くんに気に入ってもらえたら嬉しいな」
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