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神同人作家と陸くんは嫉妬する
出発
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そのとき、うしろからポンポンと肩を叩かれた。なんだろう、と思い振り向くとサングラスと帽子を被っている若い男性が立っている。こんな知り合いなんていないけど、とポカンとしていると、そのサングラスをとり顔を見せた。
「焼肉うまいでしょ」
ニヤリと笑った彼はなんと、大須賀くん本人だった。由宇さんも驚いているようだ。だけど僕らのことなんてお構いなしに大須賀くんは話す。
「高西さんの姿が見えたからさあ、コッソリ様子見してたんだよねぇ。高西さんのお友達さん……てか、彼氏さんだよね」
「え、えええ?」
突然の言葉に僕が同様していると、由宇さんは耳まで真っ赤にして手で顔を覆っていた。もしかして、僕のことを話したのかな? 大須賀くんは空いている僕の隣の席に座り、通りがかった店員さんに飲み物をオーダーする。
「ごめんねー、デート中に。どうしても高西さんご自慢の可愛い陸くんをみたくて」
なんと名前まで! 僕が口をパクパクしていると大須賀くんはニマニマ笑っていた。隣で由宇さんが完全に顔を机に伏せている。
「はーい! 特上ロース、厚切り牛タンにせせりね」
店員さんがたくさんお肉を持ってきた。どうやら大須賀くんが頼んだようで。
「ゆっくり話しよ!」
確かにテレビで見る大須賀くんとは違いだいぶ砕けた印象だ。仲良くなったらもっと口が悪くなるのだろうか。ちょっと見てみたいな……
「仕事は大丈夫なんですか?」
由宇さんが言うと、大須賀くんは大笑いする。
「残念でした。明日はオフだからもう自由時間なんだよ。どれだけこの俺が高西さんから陸くんへの溺愛っぷりを聞かされているか、本人に教えてあげないとねー!」
由宇さんが僕のことをちゃんと恋人として大須賀くんに伝えていたことが、なんだか嬉しい。そして僕らは乾杯して、気がつけば僕と大須賀くんと盛り上がりすぎて、由宇さんがふてくされていた。
***
待ちに待った【Jパーク】前日。
前なら早く起きて4時間も新幹線に乗って出発していたのに、いまや仲間たちが来るのを待って電車で数十分。あの頃が懐かしいなあと思いながらも、ワクワク感は変わらない。
「お疲れ様ー!」
待ち合わせした駅にいつもの仲間たちを見つけて手を振り駆け寄った。しばらく立ち話をしたあとに、席が多い喫茶店に入った。
「このウェブカタログ便利だよね。来訪したいスペースや色分けできるし、スペース行った後に、済みチェックマークをつけられるなんて神じゃない?」
「確かに。効率的に回れるわあ」
「でも紙のカタログもいいわよね。私、サークルさんがオススメする同人誌コーナー大好き」
「分かる! 今、私が推してるモモ先生はカタログのオススメで知ったもん」
姫野さんとユミさんはおしゃべりは止まらない。
いつもならホテルでオフ会なんだけど、ふたりがBLアニメの映画を観に行くらしく、喫茶店でお茶タイムだ(声はちゃんと抑えているよ!)次の日が【Jパーク】本番なのに、散財しまくりだなあと二人の様子を見ていた。
「焼肉うまいでしょ」
ニヤリと笑った彼はなんと、大須賀くん本人だった。由宇さんも驚いているようだ。だけど僕らのことなんてお構いなしに大須賀くんは話す。
「高西さんの姿が見えたからさあ、コッソリ様子見してたんだよねぇ。高西さんのお友達さん……てか、彼氏さんだよね」
「え、えええ?」
突然の言葉に僕が同様していると、由宇さんは耳まで真っ赤にして手で顔を覆っていた。もしかして、僕のことを話したのかな? 大須賀くんは空いている僕の隣の席に座り、通りがかった店員さんに飲み物をオーダーする。
「ごめんねー、デート中に。どうしても高西さんご自慢の可愛い陸くんをみたくて」
なんと名前まで! 僕が口をパクパクしていると大須賀くんはニマニマ笑っていた。隣で由宇さんが完全に顔を机に伏せている。
「はーい! 特上ロース、厚切り牛タンにせせりね」
店員さんがたくさんお肉を持ってきた。どうやら大須賀くんが頼んだようで。
「ゆっくり話しよ!」
確かにテレビで見る大須賀くんとは違いだいぶ砕けた印象だ。仲良くなったらもっと口が悪くなるのだろうか。ちょっと見てみたいな……
「仕事は大丈夫なんですか?」
由宇さんが言うと、大須賀くんは大笑いする。
「残念でした。明日はオフだからもう自由時間なんだよ。どれだけこの俺が高西さんから陸くんへの溺愛っぷりを聞かされているか、本人に教えてあげないとねー!」
由宇さんが僕のことをちゃんと恋人として大須賀くんに伝えていたことが、なんだか嬉しい。そして僕らは乾杯して、気がつけば僕と大須賀くんと盛り上がりすぎて、由宇さんがふてくされていた。
***
待ちに待った【Jパーク】前日。
前なら早く起きて4時間も新幹線に乗って出発していたのに、いまや仲間たちが来るのを待って電車で数十分。あの頃が懐かしいなあと思いながらも、ワクワク感は変わらない。
「お疲れ様ー!」
待ち合わせした駅にいつもの仲間たちを見つけて手を振り駆け寄った。しばらく立ち話をしたあとに、席が多い喫茶店に入った。
「このウェブカタログ便利だよね。来訪したいスペースや色分けできるし、スペース行った後に、済みチェックマークをつけられるなんて神じゃない?」
「確かに。効率的に回れるわあ」
「でも紙のカタログもいいわよね。私、サークルさんがオススメする同人誌コーナー大好き」
「分かる! 今、私が推してるモモ先生はカタログのオススメで知ったもん」
姫野さんとユミさんはおしゃべりは止まらない。
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