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4.電脳浮遊都市の「仮想通貨」の可能性
しおりを挟む教授「ふうむ、これは実に興味深いのぉ・・・」
助手「教授、何をじっくり眺めてるんですか?」
教授「うむ、これじゃよ」
助手「これは――ひょっとして何かの貨幣ですか?」
教授「その通り。これは先日発掘されたもので、幻の古都『電脳浮遊都市』にて発行されていた独自の都市通貨『電脳通貨』じゃよ!」
助手「へ~、電脳浮遊都市では都市内のみで使える独自の通貨もあったんですね!」
教授「うむ。これには電脳浮遊都市の特徴がよく表れておるのう!」
助手「電脳浮遊都市の特徴・・・ですか?」
教授「当時、他の都市では市民が無償で献上品を供する一方、公開された献上品は市民向けに無料公開される事が多かった。しかし、電脳浮遊都市では献上品を供した市民に報酬を与える一方、公開された献上品を一部有料公開していたのじゃ」
助手「つまり都市の魅力に直結する特産品に関して、他の都市は無償&無料、電脳浮遊都市は有償&有料だったわけですね」
教授「うむ。そして献上品を供した市民に与える報酬として生まれたのが・・・電脳浮遊都市内のみで使える独自の都市通貨『電脳通貨』じゃよ!」
助手「市民への報酬といえば、電脳浮遊都市では『投稿インセンティブ』という換金性を有したポイントを支給していましたよね?」(第2話参照)
教授「その通りじゃ。最初の頃は『投稿インセンティブ』を換金する選択肢は以下の3つじゃった」
①現金(1000p=1000円で交換可能)
②通販会社のポイント(500p=500pで交換可能)
③音楽配信会社のポイント(500p=500pで交換可能)
教授「ところが、2017年12月より第4の選択肢が登場したのじゃ!」
④電脳通貨(50p=60円分で交換可能)
助手「わあ、他が1:1交換なのに対して『電脳通貨』は20%もお得ですよ!?」
教授「それに交換単位が小さいのも魅力じゃな」
助手「なるほど、『投稿インセンティブ』のスコアポイントは有効期限が1~2年でしたね」
教授「うむ、有効期限切れでポイントを消失させる市民も減ったわけじゃ。それまでは、絶品な献上品を供する上流市民でもないと有効期限内に交換可能額までポイントを貯めるのも難しかったのが実情じゃからな」
助手「交換の敷居が低い『電脳通貨』は、貧困層への救済策にもなっていたんですね!」
教授「・・・そうじゃな」(←貧困層という言葉にちょい泣き)
教授「実は『電脳通貨』そのものは2016年4月から存在していたのじゃ」
助手「え、そうなんですか?」
教授「最初の頃は、市民が現金を『電脳通貨』に交換し、電脳浮遊都市にある有料の特産品を楽しむために使う・・・言わば「課金用通貨」だったんじゃよ」
助手「へ~、それが市民向けの「報酬支払」にも転用されたわけですね」
教授「これはとても画期的なことなのじゃ!
それまでだと市民に支払った報酬ポイントは現金や他社の購買ポイントに交換され、都市外に資金が流出するほかなかった・・・。しかし、市民向けの報酬が『電脳通貨』に交換されるようになれば、都市外への資金流出を防ぐことができる!
これは言わば、電脳世界における『地産地消』なのじゃよ!!」
助手「なるほど。電脳浮遊都市で稼ぎ得た貨幣を、電脳浮遊都市内で使ってもらう・・・まさに地産地消ですね!」
教授「うむ。そもそも電脳浮遊都市とは、小説・漫画・ゲーム等の特産品の種類を豊富に揃えて多角的に商業を営む総合商業都市じゃ――地産地消できる「仮想通貨」とはとても相性が良いと言える!」
助手「小説投稿商業に特化した都市が多いなか、それは大きな強みですね!」
教授「うむ。同時代の他都市にはない稀少な商例じゃ、今後も興味が尽きぬのぅ!」
教授と助手の冒険はまだまだ続きます。
(↑これは世間話ではなく冒険だと言い張る模様)
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