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第一章 伝説の冒険者、登場
第一章最終話 第十六話 本来の力
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第一章 伝説の冒険者、登場
16 《天使長》カイン
赤色の鎧を着た天使…《王冠の天使王》ミカエルは駆除を開始すると宣言すると、全ての天使達が化け物に向かって突撃した。
「●●●●●●●●!!!!」
化け物は憎しみに満ちた顔で天使達に向けて、暗獄魔法のさらに上『禁呪魔法』を放った。しかし、それは天使達に当たらなかった。
『聖緋炎煉獄舞』
ミカエルは手に持ってる赤い剣に太陽レベルの炎を纏い、禁呪魔法を切り裂いた。あんなにヤバいと感じた魔法をいとも簡単に切り裂いた事で、見ていたダレッド達は驚いていた。
「●●●●!!」
化け物は地獄の騎士達に命令すると、地獄の騎士達がミカエル達に攻撃を仕掛けたが、青色の鎧を着ていた天使《理解の天使王》ガブリエルがラッパのようなもので奏でると、地獄の騎士は散りになって消えていった。
「●●●●●●●●●●●●●●!!!!!!」
化け物は怒りに満ちた顔で天使と神々を罵った。どうやらあの化け物は天使と神々に対して相当な恨みを持っているらしい。すると、化け物は天使を召喚したカインに対して攻撃を仕掛けた。召喚者を殺せば、召喚している者も一緒に消える。化け物は天使達を天界へ戻すため、カインの対して全力で魔法を放った。
「《神喰らう無闇の深淵》」
化け物が放った禁呪魔法《神喰らう無闇の深淵》は当たったものを概念ごと消滅する闇を召喚して、相手に放つ魔法だ。化け物は人間がこの魔法を回避できるはずがないと予測し、カインに対して禁呪魔法を放ったが、今のカインは“人族”では無い。カインは手で振り払う動作を行うと、魔法は消えていった。
「●●●●●!!??」
化け物はとても驚いているようだ。それもそうだ、人族が禁呪魔法をあんな簡単に消すことなど出来るはずがない。
『久しぶりに使う力だけど…特に問題はなさそうだ。』
「●●●、●●●●●●●●!!」(貴様、一体何者だ!人族ごときがそんなふざけた力を行使できないはず!!)
『特に名乗るほどの程じゃないよ。…でも、《美徳の天使王》って言えば分かるかな。』
カインがそういうと、その化け物は震え上がった。
「●●●●●●●●●●●●●●●●!?」(訳セ… 《美徳の天使王》だと!?何故そんな大物がこの地上にいる!?)
《美徳の天使王》…全世界の美徳の権化にして、天界を統べ、七人の天王を従える最高位の天使であり、この世で最も神に近い存在である。それが長い間素性が不明だったEXランク冒険者《漆黒の法皇》の正体である。
『そして彼らは私の部下の《七聖の天王》だよ。』
カインから告げられる驚きの事実の連発に、化け物は驚きのあまり声も出なかった。《七聖の天王》とは、カインに直属の部下であり、天界を構成している七つの聖域…《七天の聖天域をそれぞれ統べる、カインから授けられた美徳の力を操る、七人の最高位天使達の事である。
「●●●、●●●●●●●●●●!!!!」(訳 おのれ……こんな……こんな結末があってたまるかぁ!!消えろ!《美徳の天使王》!!!!)
化け物の両手に、とんでもなく禍々しく膨大なエネルギーが集まっていき、周囲の植物が枯れていき、大地は干上がっていった。
「《万象を貪る原罪の禍呪》!!!!」
そのエネルギーの正体は禁呪魔法の最上位《万象を貪る原罪の禍呪》。世界樹からこぼれ落ちた七つの原罪を圧縮し、破壊的エネルギーを生み出し全てを滅ぼす、最凶最悪の魔法である。魔法のエネルギーが完全に溜まり、渦となって周囲を消滅していった。そしてカイン達の近くまでやって来た。
「●●●●●●●●●!!!!」(訳 ハハハハハハ!!消えてしまえ!!)
化け物は完全に勝ち誇ったと言わんばかりに、声高らかに笑った。だが、冷静な天使長が一人、一手繰り出した。
「………《世界を祝福する聖天使の讃歌》」
カインは両手を天へと上げ、天空に光り輝く門が現れた。そして門が開くと、楽器を持った天使達が現世へと顕現し、まるで聖歌の様な大合唱を奏でた。
「●●●、●●●●●●……。」(訳 なぜ…なぜだ……何故…こんなことに……。)
その音色は、禁呪魔法を飲み込んでいき、化け物は塵となってゆっくりと消えていった。
『さて……何とか倒せたね。』
「…カイン、お前は一体…。」
『…ごめんね、皆んな。こんな事はしたくはないんだけれど…決まりなんだ。』
ダレッド達の視界が真っ白に染まっていき、その場で倒れてしまった。最高位天使達の掟で、自分達の姿を見たという記憶を、下界の者達に残してはならないという決まりがあり、それを破ると、最高位天使を見た者が歴史上から消されてしまう。もちろん天使達はそんなこと望んでいないため、自分達を見た者の記憶を、悪影響が出ないように消していってる。
『…皆んな、今日はありがとう。』
『とんでもございません、我が主のご命令とあらば、深淵だろうとついて行きます。』
『…それで、あの化け物の正体は…。』
『はい、おそらくあれは大魔王軍の幹部の一人、《悪魔王》ヴェイロンだと思われます。』
カインの問いに答えたのは、緑色の鎧を着た天使《知恵の天使王》ラファエルだ。この世の全ての知恵や知識を保有しており、その頭脳は神々にも匹敵するほどだ。
『悪魔王…大魔王軍の幹部があそこまでの力を持っていたのは、堕天格完全解放か。』
堕天格完全解放…悪魔族が持つ最終奥義であり、自身の中にある悪魔としての本能を解放し、本来の姿となる。強大な力を得る代わりに、凶暴性が増して、味方さえ殺してしまうほどだ。
『これで二人の大魔王軍の幹部を倒した……人類勝利の未来に、また一歩近づいたね。』
カインは一人静かに、優しい笑みを浮かべた。
16 《天使長》カイン
赤色の鎧を着た天使…《王冠の天使王》ミカエルは駆除を開始すると宣言すると、全ての天使達が化け物に向かって突撃した。
「●●●●●●●●!!!!」
化け物は憎しみに満ちた顔で天使達に向けて、暗獄魔法のさらに上『禁呪魔法』を放った。しかし、それは天使達に当たらなかった。
『聖緋炎煉獄舞』
ミカエルは手に持ってる赤い剣に太陽レベルの炎を纏い、禁呪魔法を切り裂いた。あんなにヤバいと感じた魔法をいとも簡単に切り裂いた事で、見ていたダレッド達は驚いていた。
「●●●●!!」
化け物は地獄の騎士達に命令すると、地獄の騎士達がミカエル達に攻撃を仕掛けたが、青色の鎧を着ていた天使《理解の天使王》ガブリエルがラッパのようなもので奏でると、地獄の騎士は散りになって消えていった。
「●●●●●●●●●●●●●●!!!!!!」
化け物は怒りに満ちた顔で天使と神々を罵った。どうやらあの化け物は天使と神々に対して相当な恨みを持っているらしい。すると、化け物は天使を召喚したカインに対して攻撃を仕掛けた。召喚者を殺せば、召喚している者も一緒に消える。化け物は天使達を天界へ戻すため、カインの対して全力で魔法を放った。
「《神喰らう無闇の深淵》」
化け物が放った禁呪魔法《神喰らう無闇の深淵》は当たったものを概念ごと消滅する闇を召喚して、相手に放つ魔法だ。化け物は人間がこの魔法を回避できるはずがないと予測し、カインに対して禁呪魔法を放ったが、今のカインは“人族”では無い。カインは手で振り払う動作を行うと、魔法は消えていった。
「●●●●●!!??」
化け物はとても驚いているようだ。それもそうだ、人族が禁呪魔法をあんな簡単に消すことなど出来るはずがない。
『久しぶりに使う力だけど…特に問題はなさそうだ。』
「●●●、●●●●●●●●!!」(貴様、一体何者だ!人族ごときがそんなふざけた力を行使できないはず!!)
『特に名乗るほどの程じゃないよ。…でも、《美徳の天使王》って言えば分かるかな。』
カインがそういうと、その化け物は震え上がった。
「●●●●●●●●●●●●●●●●!?」(訳セ… 《美徳の天使王》だと!?何故そんな大物がこの地上にいる!?)
《美徳の天使王》…全世界の美徳の権化にして、天界を統べ、七人の天王を従える最高位の天使であり、この世で最も神に近い存在である。それが長い間素性が不明だったEXランク冒険者《漆黒の法皇》の正体である。
『そして彼らは私の部下の《七聖の天王》だよ。』
カインから告げられる驚きの事実の連発に、化け物は驚きのあまり声も出なかった。《七聖の天王》とは、カインに直属の部下であり、天界を構成している七つの聖域…《七天の聖天域をそれぞれ統べる、カインから授けられた美徳の力を操る、七人の最高位天使達の事である。
「●●●、●●●●●●●●●●!!!!」(訳 おのれ……こんな……こんな結末があってたまるかぁ!!消えろ!《美徳の天使王》!!!!)
化け物の両手に、とんでもなく禍々しく膨大なエネルギーが集まっていき、周囲の植物が枯れていき、大地は干上がっていった。
「《万象を貪る原罪の禍呪》!!!!」
そのエネルギーの正体は禁呪魔法の最上位《万象を貪る原罪の禍呪》。世界樹からこぼれ落ちた七つの原罪を圧縮し、破壊的エネルギーを生み出し全てを滅ぼす、最凶最悪の魔法である。魔法のエネルギーが完全に溜まり、渦となって周囲を消滅していった。そしてカイン達の近くまでやって来た。
「●●●●●●●●●!!!!」(訳 ハハハハハハ!!消えてしまえ!!)
化け物は完全に勝ち誇ったと言わんばかりに、声高らかに笑った。だが、冷静な天使長が一人、一手繰り出した。
「………《世界を祝福する聖天使の讃歌》」
カインは両手を天へと上げ、天空に光り輝く門が現れた。そして門が開くと、楽器を持った天使達が現世へと顕現し、まるで聖歌の様な大合唱を奏でた。
「●●●、●●●●●●……。」(訳 なぜ…なぜだ……何故…こんなことに……。)
その音色は、禁呪魔法を飲み込んでいき、化け物は塵となってゆっくりと消えていった。
『さて……何とか倒せたね。』
「…カイン、お前は一体…。」
『…ごめんね、皆んな。こんな事はしたくはないんだけれど…決まりなんだ。』
ダレッド達の視界が真っ白に染まっていき、その場で倒れてしまった。最高位天使達の掟で、自分達の姿を見たという記憶を、下界の者達に残してはならないという決まりがあり、それを破ると、最高位天使を見た者が歴史上から消されてしまう。もちろん天使達はそんなこと望んでいないため、自分達を見た者の記憶を、悪影響が出ないように消していってる。
『…皆んな、今日はありがとう。』
『とんでもございません、我が主のご命令とあらば、深淵だろうとついて行きます。』
『…それで、あの化け物の正体は…。』
『はい、おそらくあれは大魔王軍の幹部の一人、《悪魔王》ヴェイロンだと思われます。』
カインの問いに答えたのは、緑色の鎧を着た天使《知恵の天使王》ラファエルだ。この世の全ての知恵や知識を保有しており、その頭脳は神々にも匹敵するほどだ。
『悪魔王…大魔王軍の幹部があそこまでの力を持っていたのは、堕天格完全解放か。』
堕天格完全解放…悪魔族が持つ最終奥義であり、自身の中にある悪魔としての本能を解放し、本来の姿となる。強大な力を得る代わりに、凶暴性が増して、味方さえ殺してしまうほどだ。
『これで二人の大魔王軍の幹部を倒した……人類勝利の未来に、また一歩近づいたね。』
カインは一人静かに、優しい笑みを浮かべた。
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