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アウローラ・ロレーヌの華麗なる復讐計画 ~皆様、仲良く地獄へ落ちましょう!~
24 お荷物だから
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「フェリクス」
「ローラ。目覚めて、良かった……」
「心配かけてごめんなさい。あのね、少し話しておきたいことがあるの」
これはフェリクスとアウローラの将来に関する話だ。二人の取引内容は、『フェリクスはアウローラの復讐に全面的な協力を。アウローラは計画が終了した際、「自由を縛らない」ことを条件にフェリクスと夫婦関係になることを約束』だった。そして詳細は後で聞くが、アウローラの復讐は無事に終えたはずだ。でもアウローラは────
「単刀直入に言うわ。……フェリクス、私とは結婚しない方が良いと思う」
「……なぜ? これは利害の一致で決まった取引のはずだが」
────フェリクスとの約束を、守れないかもしれない。何も今になって怖気づいたとか、やっぱり好きな人と結婚したいとか、そんな理由では決してない。だから判断はすべてフェリクスに委ねる。
「この怪我のせいで、右手の感覚が麻痺してしまったみたいなのよ。神経が切れてね。だから手首から下が動かせないし、力が入らないから何も持てない」
恐らくアウローラを診た医者は知っている。改めて検査した後に話すつもりだったのかもしれないが、これくらい感覚で分かる。もう治ることはない。
手首から下は全く動かず、手首から上は問題ないが少しだけ感覚が鈍い。実質右腕は使い物にならないと言えるだろう。利き腕だというのに、これから不便になってしまうわ……なんて考えながらフェリクスと目を合わせると、アウローラの言葉を聞いた彼はとても辛そうな顔をしていた。アウローラにはなぜ彼がこのような顔をするのか理解できない。だから気にせず続けた。
「私、こんなことになってしまったからもう二度と戦えないわ。辺境伯夫人には相応しくない。どうするか決めるのはフェリクスに任せるけれど、後悔のない方を選んで」
フェリクスはとても聡明な人だ。アウローラが現れなければ、いずれ自分にとって利となる相手と政略結婚でもしていただろう。だからしっかり、取引の破棄を告げられると思う。それでいい。彼の隣はとても心地良かったが、大切な存在だからこそ傷付けるようなことがあってはいけない。
アウローラが個人的な復讐に巻き込まなければフェリクスは命の危険にさらされなくて済んだ。謝罪してもしきれない。だからもう二度と同じようなことにならないよう。国の宝を傷付けることがないように、アウローラはフェリクスと距離を置くことを望む。
「……私の計算ミスよ。父の狂気を見誤っていたわ。片腕が使えない女なんて、死と隣り合わせの辺境伯家ではお荷物でしかない。これ以上あなたに迷惑はかけられな──」
「いい、それ以上言うな。君の気持ちは分かったから」
「ローラ。目覚めて、良かった……」
「心配かけてごめんなさい。あのね、少し話しておきたいことがあるの」
これはフェリクスとアウローラの将来に関する話だ。二人の取引内容は、『フェリクスはアウローラの復讐に全面的な協力を。アウローラは計画が終了した際、「自由を縛らない」ことを条件にフェリクスと夫婦関係になることを約束』だった。そして詳細は後で聞くが、アウローラの復讐は無事に終えたはずだ。でもアウローラは────
「単刀直入に言うわ。……フェリクス、私とは結婚しない方が良いと思う」
「……なぜ? これは利害の一致で決まった取引のはずだが」
────フェリクスとの約束を、守れないかもしれない。何も今になって怖気づいたとか、やっぱり好きな人と結婚したいとか、そんな理由では決してない。だから判断はすべてフェリクスに委ねる。
「この怪我のせいで、右手の感覚が麻痺してしまったみたいなのよ。神経が切れてね。だから手首から下が動かせないし、力が入らないから何も持てない」
恐らくアウローラを診た医者は知っている。改めて検査した後に話すつもりだったのかもしれないが、これくらい感覚で分かる。もう治ることはない。
手首から下は全く動かず、手首から上は問題ないが少しだけ感覚が鈍い。実質右腕は使い物にならないと言えるだろう。利き腕だというのに、これから不便になってしまうわ……なんて考えながらフェリクスと目を合わせると、アウローラの言葉を聞いた彼はとても辛そうな顔をしていた。アウローラにはなぜ彼がこのような顔をするのか理解できない。だから気にせず続けた。
「私、こんなことになってしまったからもう二度と戦えないわ。辺境伯夫人には相応しくない。どうするか決めるのはフェリクスに任せるけれど、後悔のない方を選んで」
フェリクスはとても聡明な人だ。アウローラが現れなければ、いずれ自分にとって利となる相手と政略結婚でもしていただろう。だからしっかり、取引の破棄を告げられると思う。それでいい。彼の隣はとても心地良かったが、大切な存在だからこそ傷付けるようなことがあってはいけない。
アウローラが個人的な復讐に巻き込まなければフェリクスは命の危険にさらされなくて済んだ。謝罪してもしきれない。だからもう二度と同じようなことにならないよう。国の宝を傷付けることがないように、アウローラはフェリクスと距離を置くことを望む。
「……私の計算ミスよ。父の狂気を見誤っていたわ。片腕が使えない女なんて、死と隣り合わせの辺境伯家ではお荷物でしかない。これ以上あなたに迷惑はかけられな──」
「いい、それ以上言うな。君の気持ちは分かったから」
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