15 / 52
第一章 政略結婚
1-14
しおりを挟む
あれから数日後…
ついに結婚式から一週間がたち、今日から仕事に戻ることになった。
皇都に出掛けた日にマリナにプレゼントした髪飾りは毎日着けてくれているようだ。
思っていた通り、いやそれ以上にとてもよく似合っていた。
初めて会った日、誰が妻になっても良かったとマリナに言った日から一週間がたった。
一週間前の俺に言っても嘘だと言うだろうが、俺はすでにマリナのことを結構好きになっていた。
恋愛感情かは分からないが。
絶世の美少女なのに加えて、性格の良さやちょっと抜けているところもあると分かると好きにならない人はいないだろう。
もしこれが恋愛感情だったとして、マリナと両想いになれたら幸せそうだなとは思った。
仕方なくした結婚だったが、俺はマリナと過ごす毎日が楽しみになっている。
…が、今日からは今までのように一緒にいられる時間が少なくなる。
初日に俺が仕事に戻っても毎日寝る前に話す、ということを決めておいて良かった…!
「おはようございますキース様。今日からお仕事に復帰ですよね?頑張ってくださいね」
と言ってニコッと微笑んでくれる。かわいい…今日も髪飾りを付けてくれている。
「おはよう。頑張るよ、ありがとう」
「いえ。以前就寝前にその日の出来事をお互いに話すと決めましたが、晩餐は一緒にしますか?」
「そうだな…仕事の都合によるが、出来れば一緒にしないか?朝食も。前の日の内にお互いの日程を伝えておくようにして。ちなみに今日は早く帰れると思う」
「そうですね。そうしましょうか」
ここ数日、というかよく考えたら最初から割りと仲は悪くなかったかもしれないが、最近はよく話すようになったし軽口を叩きあうこともあるくらいにはなった。
雰囲気も全然悪くなくて一緒にいて楽しいと思えるな。
「ごちそうさまでした。美味しかったですわ」
「ごちそうさま。では行ってくる」
「あ、キース様。少し宜しいでしょうか?実はお渡ししたいものがございまして」
「ああ。大丈夫だ」
渡したい物ってなんだ?
「先日、キース様がこの髪飾りをくださったでしょう?本当に嬉しかったのでお礼を、と思いまして。」
「こちらを…私が作ったカフスボタンとハンカチです。ハンカチは私が育てたお花使用して染色からしましたの。…いかがでしょうか?」
カフスボタンはとても細かく作られているし、ハンカチも俺とマリナの瞳の色である緑色と碧色を使用して淵を刺繍し、ワンポイントでバートロム公爵家の家紋を刺繍してある。
色の使い方がとても綺麗だな…
「ありがとうマリナ。嬉しいよ。とても綺麗だな…!大切に使わせて頂く」
マリナがホッと息をはき、
「良かったです。では今度こそ行ってらっしゃいませ。お仕事、頑張ってくださいね」
と言ってくれた。
「ああ。行ってくる」
ついに結婚式から一週間がたち、今日から仕事に戻ることになった。
皇都に出掛けた日にマリナにプレゼントした髪飾りは毎日着けてくれているようだ。
思っていた通り、いやそれ以上にとてもよく似合っていた。
初めて会った日、誰が妻になっても良かったとマリナに言った日から一週間がたった。
一週間前の俺に言っても嘘だと言うだろうが、俺はすでにマリナのことを結構好きになっていた。
恋愛感情かは分からないが。
絶世の美少女なのに加えて、性格の良さやちょっと抜けているところもあると分かると好きにならない人はいないだろう。
もしこれが恋愛感情だったとして、マリナと両想いになれたら幸せそうだなとは思った。
仕方なくした結婚だったが、俺はマリナと過ごす毎日が楽しみになっている。
…が、今日からは今までのように一緒にいられる時間が少なくなる。
初日に俺が仕事に戻っても毎日寝る前に話す、ということを決めておいて良かった…!
「おはようございますキース様。今日からお仕事に復帰ですよね?頑張ってくださいね」
と言ってニコッと微笑んでくれる。かわいい…今日も髪飾りを付けてくれている。
「おはよう。頑張るよ、ありがとう」
「いえ。以前就寝前にその日の出来事をお互いに話すと決めましたが、晩餐は一緒にしますか?」
「そうだな…仕事の都合によるが、出来れば一緒にしないか?朝食も。前の日の内にお互いの日程を伝えておくようにして。ちなみに今日は早く帰れると思う」
「そうですね。そうしましょうか」
ここ数日、というかよく考えたら最初から割りと仲は悪くなかったかもしれないが、最近はよく話すようになったし軽口を叩きあうこともあるくらいにはなった。
雰囲気も全然悪くなくて一緒にいて楽しいと思えるな。
「ごちそうさまでした。美味しかったですわ」
「ごちそうさま。では行ってくる」
「あ、キース様。少し宜しいでしょうか?実はお渡ししたいものがございまして」
「ああ。大丈夫だ」
渡したい物ってなんだ?
「先日、キース様がこの髪飾りをくださったでしょう?本当に嬉しかったのでお礼を、と思いまして。」
「こちらを…私が作ったカフスボタンとハンカチです。ハンカチは私が育てたお花使用して染色からしましたの。…いかがでしょうか?」
カフスボタンはとても細かく作られているし、ハンカチも俺とマリナの瞳の色である緑色と碧色を使用して淵を刺繍し、ワンポイントでバートロム公爵家の家紋を刺繍してある。
色の使い方がとても綺麗だな…
「ありがとうマリナ。嬉しいよ。とても綺麗だな…!大切に使わせて頂く」
マリナがホッと息をはき、
「良かったです。では今度こそ行ってらっしゃいませ。お仕事、頑張ってくださいね」
と言ってくれた。
「ああ。行ってくる」
応援ありがとうございます!
1
お気に入りに追加
87
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる