【R18】【本編完結済】ロールキャベツ系彼女とツンデレ(後々)彼氏

米粉パン

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本編

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「ただいまー」

部活終わりに雅を迎えに行き、手を繋いで家まで送った俺は、緩んだ顔を引き締めながら自宅に帰った。


「おかえりなさい」


リビングのソファに知らない男。


思わず開けた扉をすぐに閉め、自分の部屋に荷物を置きに行った。


ーーーそっとリビングの扉を開けると、食卓に母とさっきの男が並んで座っていた。

ちなみに元父がいた頃から家具はそのままなので、椅子は4つある。


恐る恐る2人の向かい側、いつも自分が座っている席についた。



「はじめまして、私は宝条貴臣と申します。君のお母様の“運命のつがい”です」

「……はじめまして、神崎悠です」


にこやかに自己紹介をした宝条さん?とやらは、今日母に出会った経緯を話し始めた。






「ーーーということで、つがいの契約を結ぶ実験が成功したら……つまり、本当のつがいになれたら結婚するということになりました」

「そうですか……」

「ということで、数日間ここでお世話になりたいのですが」

「はぁ……って、ここで!?」


宝条さんは相変わらずニコニコとしていて、母は顔が真っ赤になっている。


「私の事を好きになって頂く必要がありますので」

「その……俺が宝条さんの所にお世話になっても良かったんだけど……」

「恥ずかしながら、私の自宅はベッドとパソコンくらいしかありませんので」

「まあ、別にいいんじゃない?俺はつがい出来たばっかりだし……母さんにも幸せになって欲しい」


はにかみながら言うと、母の目が少し潤んだ。

「お、お腹空いたよね!あとはご飯よそうだけだから、ちょっと待ってて!!」

パタパタと台所へ行く母を見送り、宝条さんに向き合った。


「あの、俺が言うのも変だと思うんですけど……母さんのこと、よろしくお願いします」

ぺこり、とお辞儀をすると、彼もお辞儀を返した。

「こちらこそ、お世話になります。よろしくお願いいたします」

「その、宝条さんは……母と……する、つもり、なんですか?」

「する、とは……性行為のこと 「 うわぁあっ!」


(せっかくぼかしたのに明確に言いやがった!)


「もしするならここ壁薄いんで、どこか別の所に避難しとこうかと……流石に親の情事なんて想像したくもない……」

最後の方はボソボソと言ったが、宝条さんは成程、と相槌を打った。


その後すぐに母さんがご飯をお盆に載せてやってきて、3人で食卓を囲んだ。





ーーーーー今日の豚バラ大根は今まで食べた中で一番美味しかった。
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