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終章 攻略! 虹色の魔王
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■■九条 さくら's View■■
まるで迷路のように視界を遮る建物が左右にそびえていました。
見たこともないこの建物の材質はなんでしょう。
金属とも石ともつかない不思議なものでした。
そこは建物に挟まれた暗い場所でした。
どんな街にもある冷たい路地です。
わたしはひとり、そこに立っていました。
ここはどこでしょう?
大事なことをしていたはずなのに、どうしてこんなところにいるのでしょう?
早く、元に居た場所まで戻らないと。
夕闇のように薄暗い空を見てもただどんよりとしていました。
心細くなってしまったわたしは誰かの姿を求めて歩き始めます。
細い路地はずっと続いています。
すると目の前に何やら黒い影がありました。
ぼんやりと見えるそれはまるで霧のようで、わたしよりも大きく実体があるように見えません。
ですが・・・わたしは直感的に悟りました。
背筋が冷え、ぞくりとして、胸の奥がきゅっとなりました。
――それに触れてはいけない
――触れてしまえば呑まれてしまう
具体的に何がどうなるということは知りませんでした。
ですが本能的な恐怖がその影から逃げるよう促していました。
ひっ、と小さな声をあげてわたしは踵を返しました。
一本道で元に来た道を戻るよりほかありません。
わたしはとにかく走りました。
あれが追って、追って来る!
来ないで、来ないで!!
必死でした。
足が動く限りの全力で走りました。
振り返る余裕なんてありません。
怖い怖い怖い!
助けて助けて!!
すぐ後ろにそれが迫っています。
視界に入れずともドライアイスに触れたような凍てつく感覚でわかりました。
背中に、首筋にそれが触れている!
駄目、駄目!!
首筋を、背中をそれから少しでも遠ざけなければ!
自然と前傾姿勢になりました。
どう考えてもバランスを保てないくらいの角度に。
あっと声をあげる間もなくわたしは躓いていました。
頭からスライディングして地を滑りました。
アスファルトの上であれば服が破け擦り傷で血が滲むような滑り方でした。
でも身体を気遣う余裕などまったくありませんでした。
来る、来てしまう!!
嫌、嫌!! 来ないで、来ないで!!!
全身の毛穴が開いてしまうほどに肌が痛くなりました。
振り返る勇気などありませんでした。
ただ少しでもその恐ろしい何かから逃げるために地を這いました。
――――ヨコセ、ヨコセ
どこかで聞いたことのある声でした。
怖くて振り向けなかったはずなのに。
わたしは声に誘われるように後ろへ目を向けてしまいました。
見えるはずの何かが見えませんでした。
あれ、と思うと同時に理解しました。
それは真っ黒だったのです。
夜の闇にさえ見たことのない漆黒。
底の見えない深淵の闇。
闇夜にぽっかりと浮かんだお月様のように。
ふたつの白いまあるいものと、細長い三日月のものが、その黒に浮いていました。
一瞬、夜空を見たのかと思いました。
それはじわりと形を歪めていきます。
ああ、それは、目と口と
――――オマエヲ ヨコセ
◇
次に気付いたとき、わたしは真っ暗な空間に立っていました。
周囲を見渡しても一面の黒でした。
とても怖いものから逃げていたはずなのにその気配はもうありません。
あれ、と思って自分の身体を見ても高天原の白ジャケットに水色シャツの制服です。
全力疾走で地面を滑った形跡はありませんでした。
暗闇の中ですが自分の姿はわかるようです。
いつもどおりの恰好に少し安心しました。
ふと、少し遠いところに誰かの後ろ姿が見えました。
ずっと孤独だったこの世界に誰かがいる、と期待しました。
わたしよりも少し背が高い男の人。
ぼさぼさとした黒い髪。
あれは――
「・・・武さん? 武さん!」
よく見知った、ずっと探し求めていた後ろ姿を認めてわたしは駆け寄りました。
ああ、ああ!
彼の顔を見たい!
彼に触れたい!
彼と、お話をしたい!
心の中から次々と想いが溢れてきました。
レゾナンスしたあのときからずっと抱えていたものが。
「武さん! 武さん、わたし、ずっと謝りたかったのです!」
あのとき貴方を受け止められなかったこと。
貴方の辛い葛藤に恐怖してしまって一瞬でも拒絶してしまったことを。
貴方のことを知っていたのにわたしの弱い心が耐えられませんでした。
あのときはわたしの覚悟が足りませんでした。
もう覚悟はできています。
感じてください、わたしの中から溢れるこの想いを!
何があっても貴方の傍を離れません!
どうかわたしを受け止めてください!
貴方をわたしの1番にさせてください!
恥ずかし気もなく、全力で、叫んで伝えたい気持ちでした。
が、たまらず想いを声にして発したはずなのに彼は気付いてくれません。
それどころか声になっていない?
不思議とわたしの足音さえもしていないことに気付きました。
「あれ? あれ? 武さん、武さん!」
そしてずっと近寄ろうと走っているのに一向に距離が縮まりません。
まるでベルトコンベアの上を走っているかのようです。
おかしい、と思って足を緩めてみました。
やはり距離は変わりませんでした。
それでも歩く足は止めず、近くて遠い彼に向かって歩き続けました。
◇
しばらくすると彼の隣に誰かがやって来ました。
収まりの悪い金髪に背が高いあの人は――
「レオン、さん? レオンさん!」
レオンさんです。
わたしが発した声は相変わらず聞こえないようでした。
そして向こうの声も聞こえないようでした。
武さんも彼に気付きました。
彼らは互いに目を合わせるとそのまま真剣な表情で右腕同士を押し当てていました。
ぐっと曲げた腕を交差させるだけ。
ふたりは言葉を交わすこともなく睨み合うようにしていたはずなのに。
自然と破顔してふっと笑うと互いの背中を叩き合っていました。
あれが男の友情!
あれだけで通じるものがあるのでしょう。
素晴らしい、綺麗だ、格好良いと感じたはずなのに。
羨ましいという気持ちがいちばんに強く感じられました。
わたしだって彼とたくさんの練習をしたはずなのに!
あれ?
わたしの大好きな武さんと、レオンさんです。
おふたりの仲が良いことでわたしも嬉しいはずです。
どうしてレオンさんに嫌悪感が?
自分の心が整理できないでいると、いつの間にかレオンさんがいなくなっていました。
相変わらず声も届かず距離も縮まりません。
でも諦めずに足だけは動いていました。
すると今度は彼の横から女性が飛びついて来ました。
驚いた武さんが倒れそうになりながらも何とか受け止めていました。
高天原の学生服。あの金髪縦ロールは見間違うはずありません。
「ソフィアさん!」
一緒に武さんを追って来た彼女です。
ああ、わたしも飛びつきたいのに!
もどかしい気持ちになってもわたしは彼に近付けません。
ただ彼女との逢瀬を眺めるだけでした。
ソフィアさんはしばらくの間、ぎゅっと彼に抱きついていました。
武さんもそれに応えるように頭をぽんぽんと撫でています。
ああ・・・ああ・・・。
あれがわたしだったら・・・。
羨ましい、という感情を通り越して妬ましいとさえ感じました。
わたしははっとしました。
いけない。
彼女だってわたしと同じくらいに想い募らせてここまで来たのです。
SS協定があるとはいえ彼女も伝えたい想いがあります。
見守りこそすれ、妬むなどあってはならないのです。
武さんと、それぞれの人との関係なのですから。
ソフィアさんが武さんの耳元で何かを囁くと武さんは慌てて真っ赤になっていました。
・・・からかっているだけ、ですよね。
そうと思うとソフィアさんは悪戯顔をした後、武さんの頬に口付けをしました!
ああ、駄目! それはわたしだけの反則です!
わたしが声にならない声を口にすると武さんは吃驚したあとに顔を赤くして何かを言いました。
ソフィアさんは余裕そうな表情で彼の言葉を受け流し、そのままどこかへ行ってしまいました。
また、武さんがひとりになりました。
わたしは何度も彼に呼びかけて、相変わらず足を動かします。
でも声は届かず距離も変わらずでした。
諦観を抱きそうになりましたが、諦めては終わりと思い直して続けました。
◇
どれだけ時間が経ったのでしょう。
ジャンヌさん、リアムさん、結弦さん。
そして凛花先輩に小鳥遊さんと工藤さんまで。
彼ら彼女らが現れては武さんとスキンシップをしていきます。
それもわたしが羨むようなことばかり。
情熱的な口付け、頬のすり合わせ、耳の甘噛み。
彼を抱きかかえて身体に顔を押し付けたり、前後からふたりで抱き着いたり。
彼と、それぞれの個別の関係だから、と自分に言い聞かせているのに。
昏く熱い怒りのような感情が胸の内に暴れていました。
それが妬みによるものだとは理解していました。
でも彼らにそれをぶつけるのは駄目。
わたしはそんなに醜くない。
彼に恥じない姿のままでいるの。
わたしは、わたしとして彼に認めてもらうの。
そう何度も何度も自分に言い聞かせて。
ぐっと我慢をしながら、足を動かし続けていました。
気付けば熱いものが頬を伝って落ちていました。
最初は声を押し殺して拭っていました。
でもすぐに、どうせ聞こえないのだろうと、そのままになっていました。
どうして!
どうしてわたしを見てくれないの!
武さん、わたしはここにいます、ここにいるのです!
ああ、その場所をわたしに譲って!!
そこにはわたしがいるはずなのに!!
悔しい、悔しい!!
ああ、どうしてこんなに憎らしいの!!
熱いものが頬を何度も通り過ぎて。
しゃくりあげる嗚咽が口から出るままに。
わたしはただ、足を止められずにそこにいました。
ですが、とうとうわたしは足を止めてしまいました。
彼が気付いてくれないから、ではありません。
最後に出てきた人物と目が合ったのです。
「・・・橘、先輩・・・!」
最後に彼女とお話をしたときに。
わたしに向けた、あの冷酷で無慈悲な、侮蔑さえ含んだ表情で。
彼女は確かに、わたしへその視線を向けていました。
――被害者ぶるな、馬鹿め!
そう聞こえた気がしました。
すると彼女はそれが嘘だったかのように満面の笑みを浮かべ、彼の腕に抱き着きました。
わたしに見せつけるかのように。
彼もそれに応えるよう、彼女のポニーテールを撫ぜました。
これまでに一度も見せなかった笑みを浮かべて。
そして彼女はわたしに振り返りそして悪戯が成功したかのように舌を出しました。
わたしはぷつりと糸が切れたかのように、膝から崩れ落ちて地面に両手をつきました。
真っ暗な世界にいるはずなのに、余計に視界が真っ暗になりました。
――どうして? どうしてわたしはあそこにいないの?
――みなさんはどうしてわたしに嫌がらせばかりするですか?
彼に拒絶されたわけではない。
彼を横取りしていく人たちがいるから。
わたしの中の理不尽な怒りが、マグマのように湧き出ました。
――あああああああ!!
大きな声で叫んでいました。
全身全霊で湧き上がる何かを吐き出しました。
内から湧き出るそれを、わたしはぶちまけました。
火山が噴火するかのように周囲に飛び出していきます。
留まるところを知らないそれは、黒い世界を真っ赤に染めて・・・!
◇
すべてをを出し切ったところでわたしは我に返りました。
黒かった空間は赤くぐつぐつと煮えたぎる溶岩のような何かで覆われていました。
不思議とわたしにはそれが心地の良いものに感じられました。
――嘘・・・嘘・・・
だって、ほら。
あそこに全身を炎に焼かれて倒れているのは。
あの憎々しい女狐の姿・・・!
――違う! 違うの!
ほら、そこにもあそこにも。
お似合いにも苦悶の表情を浮かべたまま仰向けに浮いている人が。
――これは、違うの! わたしじゃない!
もうわたしを邪魔する人はいない。
――こんなの、わたしじゃない!
これで彼はわたしのもの――!
◇
■■京極 武 ’s View■■
結界に混じっていた『黒い雪』を全身に浴びたさくらが倒れて1日。
デイジーさんがずっと身体再生をかけたりして看病していたそうだ。
だがさくらは目覚めることなく、時折、苦しそうな表情を浮かべて呻くだけ。
前例のない症状で対処法がわからないという。
身体上の異常はないと確認できたところで目覚ることはなかったそうだ。
俺は寝ずに看病していたデイジーさんに別室で休むよう促した。
脱出劇の後からずっと頑張っていて、とうに限界を超えていたからだ。
見た目もぼろぼろのデイジーさんは大人しく従ってくれた。
そうして医務室には俺とさくらのふたりきりになった。
俺にはさくらのこの症状に心当たりがあった。
結界を構成していた黒い魔力。
古代人が『澱』と呼ぶ汚れを含んだ魔力。
さくらはそれを受け入れてしまったのだ。
「嫌、嫌、嫌ぁ・・・!!」
「しっかりしろ! さくら!」
涙を流しながら喚くさくら。
俺は彼女の手を握った。
温もりは感じるのに彼女の表情が晴れることはない。
彼女の精神・・・心の中が何かの影響を受けている。
傷ひとつない姿で苦しむ様がそれを物語っていた。
「違う、違うの、わたしじゃ、ない・・・!」
こんなに苦しんでいるのに、何もできないなんて!
見ているだけで俺の心がずたずたにされるようだった。
どうにかして助けてやりたい!
この痛々しい叫びから救ってやりたい!
でも、どうやって・・・!
デイジーさんにできなかったことが俺にできるのか?
アイギスに聞きに行くような状況でもない。
「あは、あはは、みんな、みんな・・・」
落ち着いて考えろ、さくらのピンチだぞ。
他人任せになんてできねぇ、俺がどうにかするしかねぇんだ。
こういうときのために白属性を授かったんだ。
黒い魔力を浴びて重篤な症状になる。
そう。『精神が冒涜される』のは魔王の霧と同じ症状だ。
旧人類が黒の魔力を受けた時と同じ。
こうして犯された精神を救うには、精神に干渉するしかない。
・・・前に似たようなことをした気がする。
あれは何だったか・・・そうだ! リアム君のときだ。
彼の中にある別の精神を追い出すために魔力同期で彼に魔力を注いだんだ。
あのときと似たような対処でいけるかもしれない!
俺の白の魔力を彼女に注ぐんだ。
白と黒なんて打ち消し合いそうじゃないか。
とにかくやってみよう。
「其の境は彼我になし――魔力同期!」
俺が握っている彼女の右手。
触れている手のひらがばちばちと弾けた後、魔力がぬるりと蠢いた。
「よし・・・!? 逆流!? う、ぐっ・・・!?」
AR値の高い俺の白の魔力が彼女へ注がれるはずだった。
だが実際は彼女の魔力が俺へと流れ込んで来る。
そしてそれは――俺の意識に殴り掛かるような暴力的なものだった。
腕を伝って這い上がって来たそれは、すぐに全身を巡り頭まで到達する。
目の前がちかちかとして意識が飛びそうになる。
これは、この感覚は・・・!
そうだ、魔力酔いだ!
限界突破したときの感覚だ。
ばちばちと身体の表面に魔力が漲っているのが見えた。
それは白でも水色でもなく灰色の魔力。
彼女の中の澱が俺の中で暴れている。
不快な何かが俺に語り掛けているが言葉としてそれを認識することはない。
まだ俺の精神は正常だけれども、これじゃ俺まで呑まれちまう。
それに・・・限界突破状態じゃ下手すると爆発しちまう!
どうにかして発散させねえと!
でもこの状態で使える魔法なんて・・・あったよ。
しかもいちばんうってつけのやつ。
何度も練習して何度も使っているやつだ。
この黒い奴へ、とっておきにしてお返ししてやるぜ。
――さくら、お前はよく頑張ってくれた
お前がここにいてくれるから俺はこうして生きていられるんだ
ずっと俺に想いを手向けてくれてたのはほんとうに嬉しかったんだ
いつもお前が寄り添って協力してくれるのを頼もしく感じてる
他人には一歩引いて譲るお前の優しさがいつも眩しくて
お前の凛とした表情が俺に勇気を与えてくれていた
少しだけ我儘で、ちょっと抜けてるところもあるけど
お前のそういうところも俺は好きだ
お前がくれる笑顔が愛しくて仕方ないんだ
だから・・・
そんなやつの言葉なんかに耳を貸すな
俺の言葉を聞いてくれ――
「――祝福!!」
突破放出で放たれた、俺の心の内から弾けた白い光。
それは俺の全身を血液のように巡って俺を蝕んでいた澱を打ち消していく。
身体に居座ろうとしたそいつは、白の奔流の前にすぐに霧散していった。
そして、その奔流は手を繋いださくらへと遡っていく。
「うう、うああ、た、武、さん! 武さん!!」
俺が握っていた彼女の手に力が入った。
ぎゅっと握り返してきたそれに応えるよう、俺も握る手に力を入れた。
「さくら、俺は、ここにいる! お前の隣にいるぞ!」
「武さん! 武さん! ああ!!」
びくびくと彼女の身体が跳ねる。
飛んでいかないようにと俺は握る手の力をより強くする。
彼女の全身が祝福の白い光に包まれた。
しばらくその状態が続き、やがてその光が収まっていく。
ずっと苦しんでいたはずの彼女の表情は穏やかになっていた。
ゆっくりと銀色の瞳が見開かれ、そして俺と視線が交わった。
「武さん」
「うん」
「わたし、わたし・・・」
「うん」
「頑張り、ました。とてもとても、頑張りました」
「うん・・・ありがとな、さくら」
俺はただ、その痛いほどの想いを受け取って涙しながら頷くだけだった。
俺たちの間には水色の輝きが穏やかに漂っていた。
まるで迷路のように視界を遮る建物が左右にそびえていました。
見たこともないこの建物の材質はなんでしょう。
金属とも石ともつかない不思議なものでした。
そこは建物に挟まれた暗い場所でした。
どんな街にもある冷たい路地です。
わたしはひとり、そこに立っていました。
ここはどこでしょう?
大事なことをしていたはずなのに、どうしてこんなところにいるのでしょう?
早く、元に居た場所まで戻らないと。
夕闇のように薄暗い空を見てもただどんよりとしていました。
心細くなってしまったわたしは誰かの姿を求めて歩き始めます。
細い路地はずっと続いています。
すると目の前に何やら黒い影がありました。
ぼんやりと見えるそれはまるで霧のようで、わたしよりも大きく実体があるように見えません。
ですが・・・わたしは直感的に悟りました。
背筋が冷え、ぞくりとして、胸の奥がきゅっとなりました。
――それに触れてはいけない
――触れてしまえば呑まれてしまう
具体的に何がどうなるということは知りませんでした。
ですが本能的な恐怖がその影から逃げるよう促していました。
ひっ、と小さな声をあげてわたしは踵を返しました。
一本道で元に来た道を戻るよりほかありません。
わたしはとにかく走りました。
あれが追って、追って来る!
来ないで、来ないで!!
必死でした。
足が動く限りの全力で走りました。
振り返る余裕なんてありません。
怖い怖い怖い!
助けて助けて!!
すぐ後ろにそれが迫っています。
視界に入れずともドライアイスに触れたような凍てつく感覚でわかりました。
背中に、首筋にそれが触れている!
駄目、駄目!!
首筋を、背中をそれから少しでも遠ざけなければ!
自然と前傾姿勢になりました。
どう考えてもバランスを保てないくらいの角度に。
あっと声をあげる間もなくわたしは躓いていました。
頭からスライディングして地を滑りました。
アスファルトの上であれば服が破け擦り傷で血が滲むような滑り方でした。
でも身体を気遣う余裕などまったくありませんでした。
来る、来てしまう!!
嫌、嫌!! 来ないで、来ないで!!!
全身の毛穴が開いてしまうほどに肌が痛くなりました。
振り返る勇気などありませんでした。
ただ少しでもその恐ろしい何かから逃げるために地を這いました。
――――ヨコセ、ヨコセ
どこかで聞いたことのある声でした。
怖くて振り向けなかったはずなのに。
わたしは声に誘われるように後ろへ目を向けてしまいました。
見えるはずの何かが見えませんでした。
あれ、と思うと同時に理解しました。
それは真っ黒だったのです。
夜の闇にさえ見たことのない漆黒。
底の見えない深淵の闇。
闇夜にぽっかりと浮かんだお月様のように。
ふたつの白いまあるいものと、細長い三日月のものが、その黒に浮いていました。
一瞬、夜空を見たのかと思いました。
それはじわりと形を歪めていきます。
ああ、それは、目と口と
――――オマエヲ ヨコセ
◇
次に気付いたとき、わたしは真っ暗な空間に立っていました。
周囲を見渡しても一面の黒でした。
とても怖いものから逃げていたはずなのにその気配はもうありません。
あれ、と思って自分の身体を見ても高天原の白ジャケットに水色シャツの制服です。
全力疾走で地面を滑った形跡はありませんでした。
暗闇の中ですが自分の姿はわかるようです。
いつもどおりの恰好に少し安心しました。
ふと、少し遠いところに誰かの後ろ姿が見えました。
ずっと孤独だったこの世界に誰かがいる、と期待しました。
わたしよりも少し背が高い男の人。
ぼさぼさとした黒い髪。
あれは――
「・・・武さん? 武さん!」
よく見知った、ずっと探し求めていた後ろ姿を認めてわたしは駆け寄りました。
ああ、ああ!
彼の顔を見たい!
彼に触れたい!
彼と、お話をしたい!
心の中から次々と想いが溢れてきました。
レゾナンスしたあのときからずっと抱えていたものが。
「武さん! 武さん、わたし、ずっと謝りたかったのです!」
あのとき貴方を受け止められなかったこと。
貴方の辛い葛藤に恐怖してしまって一瞬でも拒絶してしまったことを。
貴方のことを知っていたのにわたしの弱い心が耐えられませんでした。
あのときはわたしの覚悟が足りませんでした。
もう覚悟はできています。
感じてください、わたしの中から溢れるこの想いを!
何があっても貴方の傍を離れません!
どうかわたしを受け止めてください!
貴方をわたしの1番にさせてください!
恥ずかし気もなく、全力で、叫んで伝えたい気持ちでした。
が、たまらず想いを声にして発したはずなのに彼は気付いてくれません。
それどころか声になっていない?
不思議とわたしの足音さえもしていないことに気付きました。
「あれ? あれ? 武さん、武さん!」
そしてずっと近寄ろうと走っているのに一向に距離が縮まりません。
まるでベルトコンベアの上を走っているかのようです。
おかしい、と思って足を緩めてみました。
やはり距離は変わりませんでした。
それでも歩く足は止めず、近くて遠い彼に向かって歩き続けました。
◇
しばらくすると彼の隣に誰かがやって来ました。
収まりの悪い金髪に背が高いあの人は――
「レオン、さん? レオンさん!」
レオンさんです。
わたしが発した声は相変わらず聞こえないようでした。
そして向こうの声も聞こえないようでした。
武さんも彼に気付きました。
彼らは互いに目を合わせるとそのまま真剣な表情で右腕同士を押し当てていました。
ぐっと曲げた腕を交差させるだけ。
ふたりは言葉を交わすこともなく睨み合うようにしていたはずなのに。
自然と破顔してふっと笑うと互いの背中を叩き合っていました。
あれが男の友情!
あれだけで通じるものがあるのでしょう。
素晴らしい、綺麗だ、格好良いと感じたはずなのに。
羨ましいという気持ちがいちばんに強く感じられました。
わたしだって彼とたくさんの練習をしたはずなのに!
あれ?
わたしの大好きな武さんと、レオンさんです。
おふたりの仲が良いことでわたしも嬉しいはずです。
どうしてレオンさんに嫌悪感が?
自分の心が整理できないでいると、いつの間にかレオンさんがいなくなっていました。
相変わらず声も届かず距離も縮まりません。
でも諦めずに足だけは動いていました。
すると今度は彼の横から女性が飛びついて来ました。
驚いた武さんが倒れそうになりながらも何とか受け止めていました。
高天原の学生服。あの金髪縦ロールは見間違うはずありません。
「ソフィアさん!」
一緒に武さんを追って来た彼女です。
ああ、わたしも飛びつきたいのに!
もどかしい気持ちになってもわたしは彼に近付けません。
ただ彼女との逢瀬を眺めるだけでした。
ソフィアさんはしばらくの間、ぎゅっと彼に抱きついていました。
武さんもそれに応えるように頭をぽんぽんと撫でています。
ああ・・・ああ・・・。
あれがわたしだったら・・・。
羨ましい、という感情を通り越して妬ましいとさえ感じました。
わたしははっとしました。
いけない。
彼女だってわたしと同じくらいに想い募らせてここまで来たのです。
SS協定があるとはいえ彼女も伝えたい想いがあります。
見守りこそすれ、妬むなどあってはならないのです。
武さんと、それぞれの人との関係なのですから。
ソフィアさんが武さんの耳元で何かを囁くと武さんは慌てて真っ赤になっていました。
・・・からかっているだけ、ですよね。
そうと思うとソフィアさんは悪戯顔をした後、武さんの頬に口付けをしました!
ああ、駄目! それはわたしだけの反則です!
わたしが声にならない声を口にすると武さんは吃驚したあとに顔を赤くして何かを言いました。
ソフィアさんは余裕そうな表情で彼の言葉を受け流し、そのままどこかへ行ってしまいました。
また、武さんがひとりになりました。
わたしは何度も彼に呼びかけて、相変わらず足を動かします。
でも声は届かず距離も変わらずでした。
諦観を抱きそうになりましたが、諦めては終わりと思い直して続けました。
◇
どれだけ時間が経ったのでしょう。
ジャンヌさん、リアムさん、結弦さん。
そして凛花先輩に小鳥遊さんと工藤さんまで。
彼ら彼女らが現れては武さんとスキンシップをしていきます。
それもわたしが羨むようなことばかり。
情熱的な口付け、頬のすり合わせ、耳の甘噛み。
彼を抱きかかえて身体に顔を押し付けたり、前後からふたりで抱き着いたり。
彼と、それぞれの個別の関係だから、と自分に言い聞かせているのに。
昏く熱い怒りのような感情が胸の内に暴れていました。
それが妬みによるものだとは理解していました。
でも彼らにそれをぶつけるのは駄目。
わたしはそんなに醜くない。
彼に恥じない姿のままでいるの。
わたしは、わたしとして彼に認めてもらうの。
そう何度も何度も自分に言い聞かせて。
ぐっと我慢をしながら、足を動かし続けていました。
気付けば熱いものが頬を伝って落ちていました。
最初は声を押し殺して拭っていました。
でもすぐに、どうせ聞こえないのだろうと、そのままになっていました。
どうして!
どうしてわたしを見てくれないの!
武さん、わたしはここにいます、ここにいるのです!
ああ、その場所をわたしに譲って!!
そこにはわたしがいるはずなのに!!
悔しい、悔しい!!
ああ、どうしてこんなに憎らしいの!!
熱いものが頬を何度も通り過ぎて。
しゃくりあげる嗚咽が口から出るままに。
わたしはただ、足を止められずにそこにいました。
ですが、とうとうわたしは足を止めてしまいました。
彼が気付いてくれないから、ではありません。
最後に出てきた人物と目が合ったのです。
「・・・橘、先輩・・・!」
最後に彼女とお話をしたときに。
わたしに向けた、あの冷酷で無慈悲な、侮蔑さえ含んだ表情で。
彼女は確かに、わたしへその視線を向けていました。
――被害者ぶるな、馬鹿め!
そう聞こえた気がしました。
すると彼女はそれが嘘だったかのように満面の笑みを浮かべ、彼の腕に抱き着きました。
わたしに見せつけるかのように。
彼もそれに応えるよう、彼女のポニーテールを撫ぜました。
これまでに一度も見せなかった笑みを浮かべて。
そして彼女はわたしに振り返りそして悪戯が成功したかのように舌を出しました。
わたしはぷつりと糸が切れたかのように、膝から崩れ落ちて地面に両手をつきました。
真っ暗な世界にいるはずなのに、余計に視界が真っ暗になりました。
――どうして? どうしてわたしはあそこにいないの?
――みなさんはどうしてわたしに嫌がらせばかりするですか?
彼に拒絶されたわけではない。
彼を横取りしていく人たちがいるから。
わたしの中の理不尽な怒りが、マグマのように湧き出ました。
――あああああああ!!
大きな声で叫んでいました。
全身全霊で湧き上がる何かを吐き出しました。
内から湧き出るそれを、わたしはぶちまけました。
火山が噴火するかのように周囲に飛び出していきます。
留まるところを知らないそれは、黒い世界を真っ赤に染めて・・・!
◇
すべてをを出し切ったところでわたしは我に返りました。
黒かった空間は赤くぐつぐつと煮えたぎる溶岩のような何かで覆われていました。
不思議とわたしにはそれが心地の良いものに感じられました。
――嘘・・・嘘・・・
だって、ほら。
あそこに全身を炎に焼かれて倒れているのは。
あの憎々しい女狐の姿・・・!
――違う! 違うの!
ほら、そこにもあそこにも。
お似合いにも苦悶の表情を浮かべたまま仰向けに浮いている人が。
――これは、違うの! わたしじゃない!
もうわたしを邪魔する人はいない。
――こんなの、わたしじゃない!
これで彼はわたしのもの――!
◇
■■京極 武 ’s View■■
結界に混じっていた『黒い雪』を全身に浴びたさくらが倒れて1日。
デイジーさんがずっと身体再生をかけたりして看病していたそうだ。
だがさくらは目覚めることなく、時折、苦しそうな表情を浮かべて呻くだけ。
前例のない症状で対処法がわからないという。
身体上の異常はないと確認できたところで目覚ることはなかったそうだ。
俺は寝ずに看病していたデイジーさんに別室で休むよう促した。
脱出劇の後からずっと頑張っていて、とうに限界を超えていたからだ。
見た目もぼろぼろのデイジーさんは大人しく従ってくれた。
そうして医務室には俺とさくらのふたりきりになった。
俺にはさくらのこの症状に心当たりがあった。
結界を構成していた黒い魔力。
古代人が『澱』と呼ぶ汚れを含んだ魔力。
さくらはそれを受け入れてしまったのだ。
「嫌、嫌、嫌ぁ・・・!!」
「しっかりしろ! さくら!」
涙を流しながら喚くさくら。
俺は彼女の手を握った。
温もりは感じるのに彼女の表情が晴れることはない。
彼女の精神・・・心の中が何かの影響を受けている。
傷ひとつない姿で苦しむ様がそれを物語っていた。
「違う、違うの、わたしじゃ、ない・・・!」
こんなに苦しんでいるのに、何もできないなんて!
見ているだけで俺の心がずたずたにされるようだった。
どうにかして助けてやりたい!
この痛々しい叫びから救ってやりたい!
でも、どうやって・・・!
デイジーさんにできなかったことが俺にできるのか?
アイギスに聞きに行くような状況でもない。
「あは、あはは、みんな、みんな・・・」
落ち着いて考えろ、さくらのピンチだぞ。
他人任せになんてできねぇ、俺がどうにかするしかねぇんだ。
こういうときのために白属性を授かったんだ。
黒い魔力を浴びて重篤な症状になる。
そう。『精神が冒涜される』のは魔王の霧と同じ症状だ。
旧人類が黒の魔力を受けた時と同じ。
こうして犯された精神を救うには、精神に干渉するしかない。
・・・前に似たようなことをした気がする。
あれは何だったか・・・そうだ! リアム君のときだ。
彼の中にある別の精神を追い出すために魔力同期で彼に魔力を注いだんだ。
あのときと似たような対処でいけるかもしれない!
俺の白の魔力を彼女に注ぐんだ。
白と黒なんて打ち消し合いそうじゃないか。
とにかくやってみよう。
「其の境は彼我になし――魔力同期!」
俺が握っている彼女の右手。
触れている手のひらがばちばちと弾けた後、魔力がぬるりと蠢いた。
「よし・・・!? 逆流!? う、ぐっ・・・!?」
AR値の高い俺の白の魔力が彼女へ注がれるはずだった。
だが実際は彼女の魔力が俺へと流れ込んで来る。
そしてそれは――俺の意識に殴り掛かるような暴力的なものだった。
腕を伝って這い上がって来たそれは、すぐに全身を巡り頭まで到達する。
目の前がちかちかとして意識が飛びそうになる。
これは、この感覚は・・・!
そうだ、魔力酔いだ!
限界突破したときの感覚だ。
ばちばちと身体の表面に魔力が漲っているのが見えた。
それは白でも水色でもなく灰色の魔力。
彼女の中の澱が俺の中で暴れている。
不快な何かが俺に語り掛けているが言葉としてそれを認識することはない。
まだ俺の精神は正常だけれども、これじゃ俺まで呑まれちまう。
それに・・・限界突破状態じゃ下手すると爆発しちまう!
どうにかして発散させねえと!
でもこの状態で使える魔法なんて・・・あったよ。
しかもいちばんうってつけのやつ。
何度も練習して何度も使っているやつだ。
この黒い奴へ、とっておきにしてお返ししてやるぜ。
――さくら、お前はよく頑張ってくれた
お前がここにいてくれるから俺はこうして生きていられるんだ
ずっと俺に想いを手向けてくれてたのはほんとうに嬉しかったんだ
いつもお前が寄り添って協力してくれるのを頼もしく感じてる
他人には一歩引いて譲るお前の優しさがいつも眩しくて
お前の凛とした表情が俺に勇気を与えてくれていた
少しだけ我儘で、ちょっと抜けてるところもあるけど
お前のそういうところも俺は好きだ
お前がくれる笑顔が愛しくて仕方ないんだ
だから・・・
そんなやつの言葉なんかに耳を貸すな
俺の言葉を聞いてくれ――
「――祝福!!」
突破放出で放たれた、俺の心の内から弾けた白い光。
それは俺の全身を血液のように巡って俺を蝕んでいた澱を打ち消していく。
身体に居座ろうとしたそいつは、白の奔流の前にすぐに霧散していった。
そして、その奔流は手を繋いださくらへと遡っていく。
「うう、うああ、た、武、さん! 武さん!!」
俺が握っていた彼女の手に力が入った。
ぎゅっと握り返してきたそれに応えるよう、俺も握る手に力を入れた。
「さくら、俺は、ここにいる! お前の隣にいるぞ!」
「武さん! 武さん! ああ!!」
びくびくと彼女の身体が跳ねる。
飛んでいかないようにと俺は握る手の力をより強くする。
彼女の全身が祝福の白い光に包まれた。
しばらくその状態が続き、やがてその光が収まっていく。
ずっと苦しんでいたはずの彼女の表情は穏やかになっていた。
ゆっくりと銀色の瞳が見開かれ、そして俺と視線が交わった。
「武さん」
「うん」
「わたし、わたし・・・」
「うん」
「頑張り、ました。とてもとても、頑張りました」
「うん・・・ありがとな、さくら」
俺はただ、その痛いほどの想いを受け取って涙しながら頷くだけだった。
俺たちの間には水色の輝きが穏やかに漂っていた。
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