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【22】
しおりを挟む散々攻められ、焦らされた後、攻守交代とばかりに久世さんの下腹部に顔を埋めた。
「………あっ…」
微かに漏れ出た声が私の体を熱くさせる。
「い、伊原さん………ちょっ……」
舌先を丹念に這わせてから先端を軽く吸うと、久世さんが苦しそうに呻く。
「っ………伊原さん、少し待って……」
制止の声が聞こえない振りして、頭を上下する。
「それ以上されると……………っ…」
ギリギリで耐え忍ぶ声も、限界が近くなって出る情けない声も、どれも私のツボだ。
荒い息遣いも時折漏れ出る声も一つとして残さず拾いたい。
「久世さんの苦しそうな声聞くだけでイキそう……」
「…………なら、望み通りにしてあげましょうか?」
久世さんは自分の体から私を引き離し、ベッドに横たわらせた。
それから私の脚を大きく開き、ゆっくりと腰を沈めてくる。
「………俺に散々意地悪した仕返しをさせて下さい」
耳元で意地悪く囁く久世さんの声に私の胸が期待に膨らんだ。
「はぁ………凄い……」
「……く、久世さん……そんな動かないで……ダメ、あ……」
「伊原さんの中、気持ち良い……腰、止まんない……」
久世さんが腰を打ち付ける度、ベッドがギシギシ音を立てて軋む。
「はぁ……っ、」
「っ……ん……んぅ……」
快楽の波に襲われながらも懸命に声を押し殺す。
「ん………っ」
下唇を噛み締めて声を我慢している私に気付いた久世さんが、律動を一旦弱める。
「伊原さん、声何で我慢してるんですか?」
「…………ん、っ」
「………良くないですか?」
少し悲しそうな表情で問う久世さんに、私は首を左右に振る。
「ち、違っ………あっ…あ……」
噛み締めていた唇を解放した途端、我慢していた嬌声が溢れ出た。
「ん、あっ………く、久世さんの、あっ……声、ちゃんと聞けるように………っ、」
私の声で久世さんの声を掻き消したくない。
久世さんの声を耳にしかと焼き付けておきたい。
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