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しおりを挟む微かに「本当に好きなんですね……」と呟いた久世さんは、嬉しそうに口角を引き上げている。
「伊原さん………可愛いです……」
「んんぅ……っ、」
再び律動を強めて攻め立ててくる久世さん。
「俺は………っ、伊原さんの声がもっと聞きたい、です……」
「ん……」
久世さんの声は本物の媚薬のようだ。
彼の声を聞くだけで、感度が上がる気がする。
体が溶ける程気持ち良い。
体だけじゃなくて、頭もどうにかなりそう。
そもそもこういった行為はあまり好きじゃなくて、いつも早く終わって欲しいと思ってた。
だけど今は、まだ終わって欲しくない、もっと欲しいと強く願う。
「…………伊原さん……そろそろ、俺ヤバイです……」
切なそうに囁かれた吐息混じりの声は、動画の中の作られた声とは全然違う。
演技は所詮演技。
自然に出る肉感的で艶のある声は、演技のそれとは色気の度合いがまるで違って破壊力が凄まじい。
度々目にした事がある、耳が妊娠するという表現。
正直意味分からないと鼻で笑っていたけれど、今のこの状況でなら私にも理解出来る。
それだけ久世さんの声が私にとって最高に良い声なんだ。
「………私も……またイキそ……」
快楽の絶頂に向かって激しくストロークを繰り返す久世さんの背にしがみつくように腕を回した。
私の望みを察した様子の久世さんは、私の耳に優しく口付ける。
そしてそのまま彼は、私の耳元で一際甘い掠れ声を微かに発して果てた。
私は私で彼の声を聞きながら何度目か分からない絶頂に達した。
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