前向き時々後ろ向き

江上蒼羽

文字の大きさ
27 / 74

10月19日

しおりを挟む


10月19日(土)


検査なし。

血圧異常なし、酸素数値やや低い。


この日の朝から早速減塩食スタート。

塩分は6g。

味がしないのでは……という心配をしていたものの、意外と味はあるようで、旦那は全然平気そうだった。

これなら大丈夫と余裕の表情。

少しだけ煮魚の汁の味見をさせて貰ったけど、思っていたよりかは味はある。

けれど、やはり薄い……

日頃の自分の味付けがいかに濃いか思い知り、反省。

調理師として働く身として、出汁をしっかり取る事や野菜や肉の旨みを生かすと塩分少なめでも満足出来る……という知識はあるけれど、それを実行出来ているかは、微妙な所で……

頭では分かっているものの、やはり節約対象は食費なもんで、丁寧に鰹節と昆布から出汁を……という、お金と手間の掛かる事には躊躇いがある。

どうしても、安価な顆粒出汁に頼ってしまっている。

職場の栄養士曰く、市販の顆粒出汁はほぼ塩分だそう。

美味しくて便利だけど、今後の事を考えて、控えるようにしようと思う。



この日は、午後から久し振りに友達とお茶しに出掛けた。

自分だけ出掛けるなんて……という罪悪感もあったけれど、旦那が気晴らししてこいと、快く送り出してくれた。

友達には、旦那の現状を話し、自分の気持ちを全て吐き出した。

旦那の病気が発覚する前は、散々「あの旦那には苦労ばっかさせられちゃって」みたいな愚痴を溢していたけれど

こんな状況になって、旦那の存在の大きさを痛感してる……等と、手のひら返し的発言をしてる自分が滑稽だった。

相談に乗って欲しかった訳じゃないし、気休めを聞きたかった訳でもない。

ただ、誰かに話を聞いて貰いたかっただけ。

旦那が難病で………なんて、ヘビー級に重たい話で折角の美味しいお茶が不味くなってしまったけれど、幾分気が晴れた。

友達とは、人生何があるのか分からないね、と頷きあった。

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

痩せたがりの姫言(ひめごと)

エフ=宝泉薫
青春
ヒロインは痩せ姫。 姫自身、あるいは周囲の人たちが密かな本音をつぶやきます。 だから「姫言」と書いてひめごと。 別サイト(カクヨム)で書いている「隠し部屋のシルフィーたち」もテイストが似ているので、混ぜることにしました。 語り手も、語られる対象も、作品ごとに異なります。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

おじさん、女子高生になる

一宮 沙耶
大衆娯楽
だれからも振り向いてもらえないおじさん。 それが女子高生に向けて若返っていく。 そして政治闘争に巻き込まれていく。 その結末は?

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

処理中です...