むっちゃんとお星様の涙

江上蒼羽

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むっちゃんとお星様の涙【6】

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星の子のキララ。



その目に今日は涙なんかありません。



代わりに、キラキラした笑顔を見せながらむっちゃんとりりに言います。





「ありがとう、むっちゃん、りりちゃん。ステキなステージをありがとう……」





むっちゃんは、ニコニコ顔でキララに言います。





「こっちこそ、すてきなダンスをみせてくれてありがとう」


「にゃにゃん」





りりも猫語で“ありがとう”と伝えています。





「むっちゃん、ありがとう……ありがとう……」





お星様のダンスショーは、むっちゃんとりりがお目々を擦る頃まで続きました。




「………あらあら、むっちゃん、りりちゃん…こんな所で寝たら風邪引いちゃうわよ」





ママが、床で眠るむっちゃんとりりをふかふかのベッドまで運びます。





「クレヨンなんか握っちゃって……」





むっちゃんの小さなお手々から黒のクレヨンを取って、ママがニッコリ。





「また明日、元気に遊ぼうね」





ママは、むっちゃんとりりを起こさないように、優しくカーテンを閉めました。





お空には、お月様と沢山のお星様。



淡く優しい光が、街に降り注いでいます。





おしまい.
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