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番外編
84 悪党の恋4
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気が付くと感動にうちひしがれた様子の王子が目の前にいた。
「カイン、大事にする。」
いや、ケツの穴痛えし、大事にしてねぇから。お前この野郎、俺に何しやがった。話したいのに声が枯れて何も言えねぇ。
俺はなぁ……ケツは、ケツだけは守ってきたんだよ。それが、それを……ポロポロと涙が出てきて止まらなかった。
「ああ、カイン。泣くほど喜んでくれるなんて。そんなに俺の事を好きだったんだな。苦しませて悪かった。……俺はお前を抱いて気付いた。……俺もお前が好きだ。……二人で幸せになろう。」
ならねぇし!と口をパクパクさせると舌を入れられ貪りつかれた。言っとくけど、こんなキスしたら、バニラ嬢引くからな!俺は悔しさで泣きながら王子の胸を叩いた。
その日から昼間の俺と王子の逢瀬が始まった。たまに夜まで持ち越して来る時もあって、長引いてドロドロに蕩けた体を明け方まで何度も突かれた時は泣きながら許してと懇願した。
夜になり王子が居なくても体に情事の後が色濃く残りあまりの気だるさに何もする気がおきず、ただ寝て過ごした。
「――えと、つまり、王子は俺の事が好きで犯したんだっけ?」
辛うじて体力が残り時間があった時に聞いてみたら「カイン照れているのか?お前が俺を好きだから抱いて欲しいと言ったのではないか……あの時のお前、震えていて可愛かったな。……もちろん今のお前も可愛い。」
俺が睨むと勘違いして慌てて訂正する。
「そうかぁ……(昼間の)俺、王子の事好きなのかぁ」
王子はまだ犯り足りないのか欲情した赤い瞳で俺を舐めるように見つめた。
「初めて好きだと言われた時は考えた事もなかったから驚いたが、お前が親友として大事だったし真剣に考えた。……だから沢山待たせてしまって悪かった。」
そう言って王子は俺に手を伸ばした。
はぁ?この俺の癖に一回で落とせないとか――
伸ばされた王子の手を取りそれに口付けしながら瞳にかかる前髪の奥から王子を見つめた。
「王子、俺をあんたのもんに、して?」
この俺が片思い?ちゃんちゃらおかしい、ヘソで茶を沸かすのかってんの。
王子の自分が優位だという態度が明らかに変わる。
――まぁ、獣のように貪りつかれたのは自業自得だ。
「カイン、大事にする。」
いや、ケツの穴痛えし、大事にしてねぇから。お前この野郎、俺に何しやがった。話したいのに声が枯れて何も言えねぇ。
俺はなぁ……ケツは、ケツだけは守ってきたんだよ。それが、それを……ポロポロと涙が出てきて止まらなかった。
「ああ、カイン。泣くほど喜んでくれるなんて。そんなに俺の事を好きだったんだな。苦しませて悪かった。……俺はお前を抱いて気付いた。……俺もお前が好きだ。……二人で幸せになろう。」
ならねぇし!と口をパクパクさせると舌を入れられ貪りつかれた。言っとくけど、こんなキスしたら、バニラ嬢引くからな!俺は悔しさで泣きながら王子の胸を叩いた。
その日から昼間の俺と王子の逢瀬が始まった。たまに夜まで持ち越して来る時もあって、長引いてドロドロに蕩けた体を明け方まで何度も突かれた時は泣きながら許してと懇願した。
夜になり王子が居なくても体に情事の後が色濃く残りあまりの気だるさに何もする気がおきず、ただ寝て過ごした。
「――えと、つまり、王子は俺の事が好きで犯したんだっけ?」
辛うじて体力が残り時間があった時に聞いてみたら「カイン照れているのか?お前が俺を好きだから抱いて欲しいと言ったのではないか……あの時のお前、震えていて可愛かったな。……もちろん今のお前も可愛い。」
俺が睨むと勘違いして慌てて訂正する。
「そうかぁ……(昼間の)俺、王子の事好きなのかぁ」
王子はまだ犯り足りないのか欲情した赤い瞳で俺を舐めるように見つめた。
「初めて好きだと言われた時は考えた事もなかったから驚いたが、お前が親友として大事だったし真剣に考えた。……だから沢山待たせてしまって悪かった。」
そう言って王子は俺に手を伸ばした。
はぁ?この俺の癖に一回で落とせないとか――
伸ばされた王子の手を取りそれに口付けしながら瞳にかかる前髪の奥から王子を見つめた。
「王子、俺をあんたのもんに、して?」
この俺が片思い?ちゃんちゃらおかしい、ヘソで茶を沸かすのかってんの。
王子の自分が優位だという態度が明らかに変わる。
――まぁ、獣のように貪りつかれたのは自業自得だ。
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